アラーニェの虫籠 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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不気味で難解な世界観。妖しげな蟲がもたらす悲劇とは。

2018年8月18日公開
監督:坂本サク
出演(声):花澤香菜・白本彩奈 他

【賛否両論チェック】
賛:ホラー映画にはもってこいの雰囲気の中で、ヒロインが目撃する怪奇と恐怖の数々に、観ていてゾクゾクさせられる。
否:世界観はかなり不気味で、なおかつ物語が進むにつれて難解になるので、好き嫌いはハッキリ分かれそう。急に驚かせる演出やグロシーンもあり。


ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・かなりあり
アクションシーン・・・基本的にはなし
怖シーン・・・急に驚かせるシーンが結構あり


 ホラーアニメーションです。いわくつきの集合住宅へと引っ越してきた女子大生を襲う、蟲の恐怖を描きます。声の主演は花澤香菜さん。

 とある昔の、とある実験場。被験体とおぼしき1人の男が、隠し持っていたハサミで看護師に襲いかかります。直後、男は幻覚を見ます。それは上空を飛んでいるゼロ戦が、巨大な空飛ぶ蟲の大群に襲われ、目の前で次々に墜落していくというもの。その後男が我に帰ると、周りには研究所の職員達が、1人残らず血を流しながら息絶えているのでした。

 時は流れ、現在。敷沼という町に住む主人公の女子大生・りん(声:花澤香菜)は、地元の不動産屋へと向かっていました。彼女が今住んでいるところは、大規模工場跡地に建てられたという集合住宅の一室。家賃が相場の半額以下という値段に惹かれ、内見も出来ぬままに契約してしまったりんでしたが、実際には廃墟と見まがうばかりの薄気味悪いところで、りんは文句の1つでも言ってやろうと意気込んでいるのでした。しかし、元々他人と話をするのが苦手なりんは、結局不動産屋に入ることが出来ずに、店の前できびすを返してしまい、不気味な自宅へと帰ることになってしまいます。敷地では1人の青年が、ひっくり返った1匹の虫の腹を喰い破って、別の虫の幼虫が出てくるところを眺めており、廊下では老婆が
「蟲が・・・入ってきた・・・」
と謎の言葉を呟きながら、腕を血が出るまでかきむしり、謎の女性が古めかしい乳母車を押しながら歩くという、どこまでも気味の悪いその集合住宅。りんは今日も必死の想いで、自室へと辿り着くのでした。

 そんなある日の夕暮れ時、りんは河原で踊っている1人の少女に目をとめます。すると少女の方も、りんに近づいてくると、
「奈澄葉。私の名前。」
と、話しかけてくるのでした。折しも敷沼では、若い女性を狙った惨殺事件が横行しており、りんは奈澄葉を心配しますが、彼女はどこ吹く風。犯人に関しては一部インターネット上で、辛い人生から解放してくれる“救済人”という声も出ており、奈澄葉もその考えに賛成しているようなのでした。その夜、集合住宅へと帰ってきたりんは、自分の腕をかきむしっていたあの老婆が、救急車で運ばれていくのを目撃します。ところが救急隊員がふと目を離したその時、りんは信じられない光景を目の当たりにします。担架に乗せられた老婆の腕が不気味に波打ち、そこから巨大な蟲が飛び出すと、そのまま側溝へと消えていったのでした。

 それから数日後のある夜、集合住宅の廊下を歩いていたりんは、後ろからつけてくる足音に気がつきます。恐る恐る振り返ると、そこにはフードを被った不審な男の姿が。男は小型の電ノコを手に、りんに襲いかかってきます。男があの救済人だと気づいたりんは、必死に逃げようとするのでしたが・・・。

 見るからにいわくありげな集合住宅を舞台に、謎の蟲を見てしまったヒロインが巻き込まれる惨劇の数々に、思わずハラハラさせられます。雰囲気もホラー映画にピッタリで、何度も驚かされてしまいます。

 ただ同時に展開がかなり難解で、終わり方も、
「えっと・・・こういうことだったのかな?」
と考えるしかないので、非常にスッキリしない印象も受けてしまいます。

 かなりグロいシーンや、急に驚かせるホラー映画特有の演出も多いので、その辺りも苦手な人には向きません。気になった方は、怖いもの見たさで是非。


【ワンチャン・ポイント】
※今回はお休みです。


オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>