ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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極上のホラー。恐怖の果てに待つ悲しい物語。

2018年6月29日公開
監督:マイケル・スピエリッグ
ピーター・スピエリッグ
出演:ヘレン・ミレン
ジェイソン・クラーク 他

【賛否両論チェック】
賛:登場人物それぞれの葛藤が、屋敷の謎が解き明かされていくにつれて明らかになっていく様が、非常に秀逸。ミステリー要素もあってハラハラさせられるほか、グロシーンがそこまで多くないのも嬉しい。
否:ホラー映画特有の急に驚かせるシーンが非常に多いので、苦手な人は観られない。


ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・少しあり
アクションシーン・・・基本的にはなし
怖シーン・・・急に驚かせるシーンがメッチャあり


 アメリカに実在する屋敷と、ウィンチェスター銃にまつわる恐怖の物語を描いた実話です。主演はヘレン・ミレン。

 1906年、カリフォルニア州サンノゼ。改築が進められる大きな屋敷で、母のマリオン(サラ・スヌーク)とベッドに入っている少年・ヘンリー(フィン・シクルーナ=オープレイ)の姿がありました。やがて午前零時を迎えると、時計台の鐘が鳴り出し、どこからか「Beautiful Dreamer」の歌声が聞こえてきます。次にマリオンが気がつくと、ヘンリーの姿がありません。彼を探しに廊下へ出ると、ヘンリーは麻袋を被り、何かに導かれるように階段を登ろうとしているところでした。マリオンが止め、麻袋を脱がせると、白眼をむいていたヘンリーは元に戻りますが、
「アイツが来る・・・」
と、階段の上の暗がりを指差すのでした。

 ところ変わって、サンフランシスコに住む精神科医、エリック・プライス(ジェイソンクラーク)。彼はとある事故で妻のルビーを失って以来、アヘンチンキに溺れ、自堕落な日々を送っていました。そんな彼の下を、ウィンチェスター社の法務担当であるゲイツが訪れます。彼の依頼は、来る株主総会に向けて、夫と娘の死後屋敷に引きこもりがちになっている筆頭株主のサラ・ウィンチェスターの、精神鑑定を行ってほしいというもの。遠方への出張ということで、依頼を渋るエリックでしたが、報酬を
「300(ドル)。」
と提示したところ、ゲイツは
「600(ドル)出す。」
と即答。かくしてエリックは、サラ・ウィンチェスターの屋敷へと向かうことになるのでした。

 迎えた4月12日、屋敷へと到着したエリックは、その異形な佇まいに圧倒されてしまいます。それもそのはず、屋敷は24時間常に増改築が進められ、まるで迷路のように入り組んでいるのでした。サラの姪であるマリオンに屋敷を案内されたエリックは、
「この屋敷では、叔母のルールに従うように。」
と念を押され、夕食まで自室で待つことになりますが、そこで彼はいくつもの幽霊の幻を見てしまいます。エリックはアヘンによる幻覚だと気を沈めると、マリオンやヘンリー達と夕食の席へ。そこで彼が出逢ったのは、何故か常に喪服を来て歩く、サラ・ウィンチェスター(ヘレン・ミレン)その人でした・・・。

 本作で1番気になるのは、やはり「増改築し続けるその理由」です。自らも最愛の人を失ったエリックが、恐怖体験をしながらも少しずつその謎を解き明かしていく様は、ミステリー要素もあって、よりハラハラさせられます。

 そして全ての謎が明らかになった時、サラ・ウィンチェスターの本当の目的や、エリックの過去との繋がり、最愛の息子を守ろうと奔走するマリオンと、それぞれの葛藤が浮き彫りとなり、恐怖の中にも非常に悲しい物語が描き出されていきます。そしてそれらを全て葬り去るような最凶の恐怖を前に、彼らがどう立ち向かっていくのかにも、注目です。

 驚かせるだろうと思っているシーンをわざとかわしたり、予想だにしていないところで驚かしてきたりと、恐怖のバリエーションも豊富ですが、その分苦手な人は絶対観られません(笑)。極上のホラー体験を、是非劇場で。


【ワンチャン・ポイント】
※サラ・スヌーク・・・本作では、息子のヘンリーを守ろうとする母親・マリオン役。最近の映画では、最愛の夫とお腹の子供を失ったヒロインが、壮絶な恐怖に巻き込まれるホラー映画「ジェザベル」や、イーサン・ホーク主演で、時間を遡って犯罪を防ぐ捜査官を描いた「プリデスティネーション」にも出演されています。


オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>