バトル・オブ・ザ・セクシーズ | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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平等とは何か。男女のあるべき姿を問う、深い物語。
 
2018年7月6日公開
監督:バレリー・ファリス
ジョナサン・デイトン
出演:エマ・ストーン
スティーブ・カレル 他
 
【賛否両論チェック】
賛:男女格差が厳然としていた困難な時代に、平等を訴えて戦い続けた主人公達の苦悩や葛藤、そして自ら嫌われ役となった相手選手の等身大の姿を通して、男女間のあるべき様を問いかけてくるのが印象的。
否:結末が分かっているだけに、どうしても展開が単調に感じてしまうのは、仕方がないところか。ラブシーンがあるのも気になる。
 
ラブシーン・・・あり
グロシーン・・・なし
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・なし

 男女格差の是正を訴え、男子選手との対戦に挑んだ、実在の女子テニスプレーヤーを描きます。主演はエマ・ストーン。
 
 主人公はプロテニスプレーヤーとして名を馳せていた女性、ビリー・ジーン・キング(エマ・ストーン)。1972年、彼女の人生は転機を迎えます。その日、テニス協会のジャック・クレーマー(ビル・プルマン)の発表を書面で知ったビリーは、旧知の仲であるジャーナリストのグラディス・ヘルドマン(サラ・シルバーマン)と共に、ジャックの下へと乗り込んでいきます。その理由は、次期大会で選手に与えられる賞金の男女格差。当時の賞金は、男子が12000ドルという金額に対し、女子はその8分の1の1500ドルにすぎませんでした。しかし男性至上主義者のジャックは、
「君達のせいじゃない。生物学的な差だ。」
と、2人の抗議を意に介しません。やむなくビリー達は、女性選手の大会ボイコットを決めるのでした。
 
 翌年ビリーが中心となり、新たに「女子テニス協会」が発足。女子選手達は皆、最初は1ドルという契約金を手に、集まった報道陣に笑顔を送ります。そんな中、会見場に姿を現したジャックは、ビリーに対し、
「女子テニス協会でやっていくなら、今後ツアーには出場させない。」
と警告しますが、ビリーは臆することなく、女子選手達の会見の輪へと加わるのでした。
 
 時を同じくして、殿堂入りも果たした往年の名選手で、後にビリーと対戦することになるボビー・リッグス(スティーブ・カレル)は、当時55歳となっていました。ギャンブルへの依存が原因で、妻のプリシラ(エリザベス・シュー)との関係はギクシャク。それでも彼はギャンブルを止められず、今もプリシラの目を盗んでは、金持ち達の賭け事の的として、ハンデを背負って素人と対戦しては、金を稼いでいるのでした。
 
 一方ビリー達はというと、自前で立ち上げた女子テニスを運営するために四苦八苦。グラディスがスポンサーを見つけ、ビリー達は自ら大会のチケットを売り、宣伝活動に奔走する毎日を送っていました。そんな中でビリーは、記者会見前のヘアメイクで知り合った美容師の女性、マリリン・バーネット(アンドレア・ライズボロー)と、次第に深い仲になっていくのでしたが・・・。
 
 男性が優位な時代にあって、平等の声を挙げることがいかに困難なことであったか。そんな中にあって、それでも自分の信念を貫き通したビリー・ジーン・キングの強さに、心打たれます。
 
 そして彼女だけではなく、自らの意志で嫌われ役となったボビー・リッグスの悲しい物語が描かれているのも、見逃せません。2人の運命がいかにして交錯し、国中を巻き込んだ一大事件に発展していくのか、その過程にある人間ドラマに思わず考えさせられます。クライマックスのゲームは、言うまでもなく見どころです。
 
 どうしても予定調和になってしまうのは否めませんが、戦い続けたプロ達の孤高な姿を、是非ご覧になってみて下さい。
 

【ワンチャン・ポイント】
※今回はお休みです。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<深く考えたい>