ワンダー 君は太陽 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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独りじゃない。家族の勇気が起こした、幸せの化学反応。
 
2018年6月15日公開
監督:スティーブン・チョボウスキー
出演:ジェイコブ・トレンブレイ
ジュリア・ロバーツ 他
 
【賛否両論チェック】
賛:容姿のせいでイジメに逢い、苦しみ悩みながらも、家族の支えを胸に頑張り続けた少年・オギーの勇気に、観ていて涙が止まらない。そんな彼の姿を見るうちに、少しずつ周りの子供達が変わっていく様や、オギーの変化と共に省みられていく家族の絆にも、また感動させられる。
否:内容的には群像劇の要素が強いので、あまり期待しすぎて観ると、やや冷めてしまうかも。
 
ラブシーン・・・ほんの少しだけあり
グロシーン・・・基本的にはなし
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・なし
 
 
 小説の映画化です。特別な顔を持って生まれてきた少年が、困難を乗り越えていく感動作です。
 
 物語の主人公は、オギー・プルマン(ジェイコブ・トレンブレイ)という10歳の男の子。テレビゲームが好きで、理科が得意、憧れは宇宙飛行士という、一見するとどこにでもいる普通の男の子でしたが、実は彼は今まで、学校に行ったことがありません。というのも、彼は生まれ持った遺伝子の疾患で、これまでに27回も手術を受けてきたため、その顔はとても個性的で、彼自身コンプレックスに思ってきたからでした。それまでは母のイザベル(ジュリア・ロバーツ)が家庭学習をしており、父のネイト(オーウェン・ウィルソン)や姉のオリヴィア(イザベラ・ビドビッチ)と、理解のある温かい家族に囲まれ、オギーは幸せに育ってきました。しかしその夜、イザベルとネイトは口論に。それもそのはず、2人はこの春から、オギーを初めて学校に通わせることにしたからでした。
「まだ早い。」
というネイトでしたが、イザベルは
「最高のタイミング。」
と譲りません。そんな2人を、オギーは物陰から不安そうに見つめているのでした。
 
 迎えた翌朝。オギーはイザベルに連れられて、学校見学へ。出迎えた校長のトゥシュマン(マンディ・パティンキン)は、ユーモアたっぷりの明るい人格者で、オギーも安心しますが、その後オギーはジュリアン(ブライス・ガイザー)・ジャック(ノア・ジュプ)・シャーロット(エル・マッキノン)の3人の同級生と共に、学校を見学して回ることに。イジメっ子気質のジュリアンは、早速意地の悪いところを見せ、オギーに
「その顔は?」
と聞いてきます。すると見かねたジャックがオギーを庇いますが、オギーも負けじとジュリアンの言葉の間違いを指摘し、鼻を明かすのでした。
 
 その後、無事に迎えた始業式当日。オギーは両親と姉の3人に見送られながら、お気に入りの宇宙飛行士のヘルメットを外すと、なんとか教室へと向かいます。しかし予想通り、中庭では皆が一斉に彼を振り返ると、好奇心一杯の眼差しでジロジロ見てくるのでした。しかも学校見学の時のことを根に持っていたジュリアンは、仲間を引き連れ、すぐにオギーをイジめるようになってしまいます。必死に耐え忍んで帰宅したオギーは、イザベル達に学校のことを聞かれても、必要以上のことを話そうとしません。それでも優しく諭すイザベルに心を許したオギーは、やがて泣き出すと、
「どうして僕は醜いの・・・?」
と、涙ながらに訴えるのでした・・・。
 
 手術を繰り返した自分の容姿に自信を持てず、肉体的にも精神的にも殻にこもっていた少年・オギー。そんな彼が初めて学校に来て、イジメや裏切りに遭い苦悩する姿は、観ていて涙が止まりません。
 
 しかしそれでも諦めずに立ち向かい続けるうち、1人また1人とオギーに感化されて変わっていく、言ってみれば化学反応が起こり始めます。オギーへの悪口を聞き逃せず、イジメっ子に殴りかかったジャック。
「ペストが移る。」
と言われても、
「平気よ。」
と手を差しのべたサマー。みんなの心を優しく変えていくオギーの存在は、まさに太陽そのものだと気づかされます。
 
 また、そんなオギーの存在が大きすぎるゆえに、これまで光が当たってこなかった姉・オリヴィアやその親友・ミランダの織り成す若さゆえの人間関係の機微が、また物語に深みを与えているようです。
 
 「相手を知りたかったら、やることは1つ。よく見ること。」
初めは相手の靴ばかり見ていたオギーだからこそ、その言葉にも説得力があります。相手に心を開いてほしかったら、まずは自分から興味を抱き、心を開いていくこと。そんな大切なことを教えてくれる本作を、是非ご覧になってみて下さい。
 
 
【ワンチャン・ポイント】
※ノア・ジュプ・・・本作では、オギーの友人となるジャック役。どこかで観たことがあると思ったら、「サバービコン 仮面を被った街」での物語のカギとなる少年役の男の子でした。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<感動したい>