V.I.P. 修羅の獣たち | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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凄惨な事件の哀しい結末。陰謀渦巻く極限の戦い!!
 
2018年6月16日公開
監督:パク・フンジョン
出演:チャン・ドンゴン
キム・ミョンミン 他
 
【賛否両論チェック】
賛:様々な組織がそれぞれの目的や信条のために暗躍し、猟奇殺人犯を巡る戦いを繰り広げていく姿が、観ていてなかなかスリリング。テーマがテーマなだけに、非常に重厚感が感じられる内容。
否:かなりグロいシーンやむごいシーンが多いので、苦手な人には絶対に向かない。展開も時間軸が分かりにくいほか、かなりのご都合主義。
 
ラブシーン・・・少しあり
グロシーン・・・グロというよりむごいシーンがかなりあり
アクションシーン・・・あり
怖シーン・・・雰囲気は結構怖いかも
 
 
 亡命した北朝鮮の要人が起こした猟奇殺人事件がきっかけとなり、警察・国家情報院・北の保安省そしてCIAも巻き込んだ事態へと発展していく韓国映画です。主演はチャン・ドンゴン。
 
 始まりは、現在の香港でした。秘密裏に予定よりも一晩早く到着したのは、韓国・国家情報院のパク・ジェヒョク(チャン・ドンゴン)。彼は寂れた住宅街に車を停めると、近くのレストランで待っていた1人の男の前に座ります。男の正体は、CIAのポール・グレイ(ピーター・ストーメア)。ポールはパクに拳銃を渡すと、“彼”が9人の護衛を連れて向かいのアパートに潜伏している旨を告げ、15分間だけ防犯カメラが切れるので、その間に連れ出してワゴン車に乗せるよう要請します。パクは渋々拳銃を手に取ると、アパートの中へと踏み込んでいくのでした。
 
 時は遡り、今から5年前の北朝鮮。とある田舎町では、少女が誘拐されて乱暴され、惨殺される事件が多発していました。そして中には少女が被害に遭った後、少女の一家まで皆殺しにされるというケースもあり、保安省のリ・デボム(パク・ヒスン)は憤りを覚えているのでした。彼の捜査によって容疑者はすぐに特定されますが、何故かリの上司は取り合おうとしません。それもそのはず、犯人は要人の御曹司であるキム・グァンイル(イ・ジョンソク)と、その部下達だったため、上司はキムを捕らえるどころか、逆にリへ圧力をかけてきます。リは元々偵察総局出身だったため、その後ろ盾で粛清こそ免れますが、結局そのまま左遷させられてしまうのでした。
 
 その後時は流れ、3年後の韓国。ここでも同じような少女暴行惨殺事件が、立て続けに7件も発生していました。この事件を所管する警察署では、前任の担当者が自殺したことから、粗暴な刑事のチェ・イド(キム・ミョンミン)が担当を任せられることになります。彼は早速、CIAによって「企画亡命者」として韓国入りしていた、キム・グァンイルが犯人だとにらみます。しかし一方で国家情報院のパク達も、企画亡命者による事件が大事にならぬよう、手を回そうと躍起になっていました。警察も国家情報院も、丁度同じタイミングでキムの確保へと向かったため、両者はキムの自宅でにらみ合いになりますが、先にチェが検事に手を回し、裁判所の逮捕令状を請求していたため、この争いは警察に軍配が上がります。その後チェは、早くも弁護士を呼んでニコニコしているキムに対し、徹底的な取り調べを始めるのでしたが・・・。
 
 最初は時間軸が行ったり来たりする中で、いろんな登場人物が出てきて混乱しますが、次第にそれらが納得する形で繋がっていくので、ご安心を。鬼畜にも劣る残虐な猟奇殺人犯が、「企画亡命者」という特別な対応を迫られる人物だったがゆえに、警察を始めとする様々な組織が暗躍し、犯人を確保しようと裏側で激しい攻防を繰り広げていく様は、静かな中にも火花がバチバチで、観ていてハラハラさせられます。
 
 一方で、犯行は非常に残忍そのもので、思わず目を逸らしたくなるようなむごいシーンなんかも結構出てくるので、苦手な人はご覧にならない方がイイかと思います。ストーリーも言ってみれば割とご都合主義なので、そういう意味ではあまりリアリティはないかも知れません。
 
 とはいうものの、今まで取り上げられてこなかった題材のサスペンスではありますので、気になった方はチェックしてみて下さい。
 
 
【ワンチャン・ポイント】
※今回はお休みです。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>