オンリー・ザ・ブレイブ | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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実話ゆえの衝撃のラスト。感動を呼ぶ男達の魂。
 
2018年6月22日公開
監督:ジョセフ・コジンスキー
出演:ジョシュ・ブローリン
マイルズ・テラー 他
 
【賛否両論チェック】
賛:「森林消防隊員」という激務の中で、家族や大切な者達とどう生きていくか葛藤し続けた主人公達の姿が、観終わった後に印象に残る。一大スケールで描く山火事の惨劇にも、思わず胸にこみあげるものがある。
否:消火活動とは直接関係のないシーンが多く、上映時間も結構長め。
 
ラブシーン・・・少しあり
グロシーン・・・傷口のシーンなんかが少しだけあり
アクションシーン・・・災害のアクションがあり
怖シーン・・・雰囲気は少しだけ怖いかも
 
 
 2013年にアリゾナで起きた最大級の山火事と、それに挑んだ森林消防隊員の男達を描いた実話です。主演はジョシュ・ブローリン。
 
 物語の舞台は、アリゾナ州プレスコット。森林消防隊員の指揮官であるエリック・マーシュ(ジョシュ・ブローリン)は、その日も森林火災発生の一報を受け、隊員達に召集をかけると、現場近くへと向かいます。彼らは時にジョークを飛ばしながら、それでも勇猛果敢に木々を切り倒し、延焼を防いでいきます。しかしそこへやって来たのは、農務省の精鋭部隊として認められている、通称“ホットショット”。彼らはマーシュの助言には耳を貸さず、現場を我が物顔で仕切ることとなり、マーシュ達は悔しい思いをさせられてしまうのでした。そんなマーシュ達には、1つの野望がありました。それは地方自治体の消防隊としては初めての、ホットショットになること。そのためにマーシュは、地元の有力者で良き理解者でもあるデュエイン・スタインブリンク(ジェフ・ブリッジス)と協力しながら、その機会を待ち続けているのでした。
 
 ところ変わって、同じアリゾナで暮らす若者、ブレンダン・マクドナウ(マイルズ・テラー)。麻薬に溺れ、自堕落な生活を送っていた彼でしたが、ある日のこと、悪友から元恋人が妊娠していることを聞かされ、いてもたってもいられなくなり、彼女の下へと駆けつけます。しかしブレンダンにすっかり失望していた彼女は、
「この子は私と家族で育てる。もう関わらないで。」
と、あえなく拒絶されてしまうのでした。やけになったブレンダンは、路上に停めてあった車からカーナビを盗みますが、すぐにパトカーに発見されてしまい、逮捕。その後、3ヶ月間を刑務所で過ごすことになります。ようやく仮釈放が認められたものの、同居していた母親からは家を追い出されてしまい、途方に暮れるブレンダンでしたが、病院の新生児室で我が子の姿を見た彼は、心を入れ替えてまっとうに生きることを誓うのでした。
 
 そんなブレンダンが足を運んだのは、数名が抜け、新人を募集していたマーシュの森林消防隊。一応知識は持っていたブレンダンでしたが、マーシュには一目で薬物中毒であることを見抜かれてしまうのでした。また、隊員のクリストファー・マッケンジー(テイラー・キッチュ)は、かつてブレンダンと同級生だったことがあり、彼を毛嫌いします。それでもマーシュは、娘のために生まれ変わりたいというブレンダンの心意気を買い、体力テストを受けさせることに。結果は断トツの最下位でしたが、それでも音を上げずに完走した彼を、マーシュは採用。その後ブレンダンは、他の新人隊員達と共に、過酷な訓練に明け暮れることになります。すると始めは彼をからかい、ケンカばかりしていたマッケンジー達も、次第にブレンダンの熱意を認めるようになっていくのでした。そんな中、ホットショットへの昇格を夢見ていたマーシュ達に、転機が訪れます。デュエインが手を回してくれた結果、審査を受けられることになったのでした。そして発生したチリカウア山脈での山火事で、彼らはその手腕を試されることになるのでしたが・・・。
 
 愛する人々を守るため、危険を顧みずに森林火災に挑んでいく主人公達。その勇姿も勿論ですが、本作でクローズアップされているのはそれだけではなく、1人の人間としての隊員達の素顔です。自分達の生き方として「子供をもうけない」という選択をし、それに葛藤するマーシュ夫妻や、愛娘の存在によって変わっていくブレンダン等、決して英雄としてだけではない彼らの姿が、観る者に感慨深さを与えているようです。
 
 そうしたストーリーがゆえに、結構家庭でのトラブルのシーンなんかが多く、上映時間も割と長めなので、
「ちょっと期待していた雰囲気と違う・・・」
と感じてしまう向きもあるかも知れません。
 
ただ勿論、命を賭けて最大級の山火事に挑んだ彼らの不屈の魂は、巨大なスケールでしっかりと描かれていて、ラストのブレンダンのセリフには思わず涙が溢れてしまいます。観終わった後に、大切な人のことを考えてしまうような、そんな作品だと思います。
 
 
【ワンチャン・ポイント】
※テイラー・キッチュ・・・本作では、口は悪いが仲間想いのマッケンジー役。最近の映画では、エイリアンの侵略と対峙する海軍の戦いを描いた「バトルシップ」や、別の惑星へとやって来た主人公の活躍を描いた「ジョン・カーター」での主演や、悪の道へと足を踏み入れていく若者達を描いた「野蛮なやつら SAVAGES」、アフガニスタンで孤立した4人のネイビーシールズを描いた「ローン・サバイバー」等にも出演されています。「アメリカン・アサシン」でも敵役を演じていらっしゃいますので、そちらにも要注目です。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>