ビューティフル・デイ | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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掴みどころのない心の闇。幻想的なサスペンス。
 
2018年6月1日公開
監督:リン・ラムジー
出演:ホアキン・フェニックス
エカテリーナ・サムソノフ 他
 
【賛否両論チェック】
賛:主人公が抱えたトラウマの深さや、それ故の葛藤が、不思議な少女の救出劇を通して描かれていく様に、思わず考えさせられるものがある。
否:物語自体はかなり淡々と進み、想像しないと分からない部分も多いので、好みは分かれそうなところ。
 
ラブシーン・・・基本的にはなし
グロシーン・・・かなりあり
アクションシーン・・・少しあり
怖シーン・・・雰囲気は少し怖いかも
 
 
 失踪した少女探しを生業とする元軍人と、彼に助けられた抜け殻の少女の姿を描きます。
 
 郊外の寂れたホテルの一室で、袋を被っていた主人公・ジョー(ホアキン・フェニックス)。自殺願望を持ち、時々こうした行動に出る彼でしたが、結局死ぬことは出来ず、外へ出ます。その途中、追いかけてきた1人の男が殴りかかりますが、ジョーは動じることなく殴り返し、男をねじ伏せてしまうのでした。その後ジョーは、車で空港のロビーへとやって来ます。彼の傍らには、憔悴しきった様子の1人の少女。ジョーは公衆電話から“ジョン・マクリアリー”という人物に電話をし、
「完了した。」
とだけ告げ、去っていくのでした。
 
 深夜に帰宅したジョーは、寝たふりをしている年老いた母(ジュディス・ロバーツ)に驚かされます。現在は母と2人暮らしをしているジョー。元軍人でもある彼の仕事は、行方不明になっている少女達を探し、連れ戻すことでした。翌日、依頼のまとめ役の1人だった、雑貨店の“エンジェル”の下を訪れたジョーは、昨夜の帰り道をエンジェルの息子に見られたことを理由に、今後は手を切ることを伝えます。そのまま今度は、ジョン・マクリアリー(ジョン・ドーマン)の下を訪れたジョー。そこで彼はジョンから、新たな依頼を聞かされます。それは上院議員のアルバート・ヴォット(アレックス・マネット)からの依頼で、
「彼の娘を連れて帰ってほしい。」
というもの。ヴォットの娘・ニーナ(エカテリーナ・サムソノフ)は少し前に家出し、今は危険な水商売をしていました。ヴォットは支持している現知事・ウィリアム(アレッサンドロ・ニボラ)の知事選が近いため、公には探せないとのことで、報酬は5万ドル。渋々承諾したジョーはその後、ヴォット本人からも、
「奴らを痛めつけてほしい。」
との旨を伝えられるのでした。
 
 早速用具を揃え、ニーナが匿われている高級マンションへと出向いたジョーは、使い走りとおぼしき青年を捕まえ、中の様子を聞き出すと、夜を待って行動を開始。猛然と見張りを倒し、すぐにニーナを連れ出すことに成功します。ところがその後ニーナと共に、ヴォットと待ち合わせるはずだったホテルの一室で待機していたジョーは、テレビから
「ヴォット上院議員が転落死した。」
とのニュースが流れるのを聞き、驚きます。しかもその直後、部屋に警察が踏み込んでくると、ニーナを連れていってしまうのでした。ジョーには残った1人の警官から拳銃を向けられますが、ジョーは隙を見て警官を殺害し、逃走を図るのでした・・・。
 
 トラウマを抱え、時々自殺企図をしながらも、家出し傷ついた少女達を救出し続けるジョー。観ている方は、最初はその真意が分かりませんが、ニーナの救出事件を通して、少しずつその理由が明かされていくので、ジョーが抱える痛みの重さに、思わず考えさせられてしまいます。彼の、死ぬことを恐れていないが故の強さや、決してヒーローではないその心理描写も、見事なものがあります。
 
 半面、ストーリーはかなり淡々と進んでいくほか、ハッキリとは語られずに、
「えっと・・・結局こういうことかな?」
と想像しなければいけない部分も多い印象を受けます。加えて、結構生々しい暴力描写もあったりするので、その辺りは好みが分かれそうなところです。
 
 とはいうものの、なかなか異色な光を放つサスペンスでもありますので、是非チェックしてみて下さい。
 
 
【ワンチャン・ポイント】
※今回はお休みです。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>