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ぶつかり合う魂と魂。走り続ける兄弟の絆と、その行方とは。
 
2018年6月1日公開
監督:羽住英一郎
出演:東出昌大・新田真剣佑・森川葵 他
 
【賛否両論チェック】
賛:勝負の世界の最高峰にあって、激しくぶつかり合う兄弟の葛藤と、それでも切れることのない絆が印象的。豪快なレースシーンも魅力。
否:そもそも自動車レースに関心が持てるかどうかというのと、見方によっては弟の暴走に振り回されるだけの映画なので、好き嫌いはハッキリ分かれそう。
 
ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・なし
アクションシーン・・・カーアクションが当然メッチャあり
怖シーン・・・なし
 
 
 自動車レース「ラリー」に挑む兄弟の確執と絆を描いた作品です。主演は東出昌大さんと新田真剣佑さん。
 
 その日、スポーツマネジメント会社「ワンダースポーツエージェント」の遠藤ひかる(森川葵)は、本部長の香川(要潤)に連れられ、公道自動車レース「ラリー」の中でも最高峰の、「SEIKOカップラリーシリーズ」の会場を訪れていました。出場している「スピカレーシングファクトリー」のピットへとやってきたひかるは、チーフメカニックの檜山篤洋(東出昌大)とドライバーの檜山直純(新田真剣佑)の兄弟が、激しく言い争う現場を目撃するのでした。実はひかるは、自身が担当していた高校生ゴルファーがプロに転向するまでの間という条件付きで、直純のマネジメントを担当することになったのでしたが、
「前任者が直純のせいで病んでしまった。」
という話を聞き、早速顔色を曇らせます。
 
 嫌な予感はすぐに的中。直純のピットイン中の囲み取材で、ユニフォームのスポンサーロゴが見えないのを注意しようとしたひかるは、容赦なく突き飛ばされてしまうのでした。その後のレースでも、ピット内をフラフラしていたひかるは、
「バッジをしていない者がマシンに触ると失格になる。」
と、今度は篤洋に突き飛ばされてしまいます。直純は相変わらず言うことを聞かず、恋愛スキャンダル等問題を起こしてばかりで、ひかるは早くも挫折しそうになりますが、そんな時に新米メカニックの益田順平(町田啓太)と話す機会があり、彼もまたデザイナー志望なのにメカニックをやらされ、辟易としていることを知るのでした。
 
 13のレースの総合ポイントで競われる、SEIKOカップラリーシリーズ。今回の優勝をWRC(世界ラリー選手権)への足がかりにしたい直純は、ライバル「シグマレーシング」の新海彰(北村匠海)と熾烈な首位争いを繰り広げていました。一方のひかるは、少しずつ篤洋と仲良くなっていきますが、こと直純の話になると、篤洋は
「俺に勇気がなかったから・・・。」
と、言葉を濁すのでした。そんな中、直純が遠征先のパーティーで酔っ払い、シグマのメンバーと殴り合いのケンカになる事件が起きてしまいます。ひかるはなんとか騒ぎを収め、プールサイドで酔いを醒ましていた直純を介抱しますが、そんな彼女に直純は、“ひな”という女性について語り出します。ひなは篤洋と直純の幼馴染みで、子供の頃は2人ともひなに片想いをしていましたが、彼女は高校生の時にボストンへ留学してしまったとのこと。その話の後、改めてひなのことをインターネットで調べたひかるは、彼女がボストンで銃乱射事件に巻き込まれ、帰らぬ人になっていたことを知るのでした・・・。
 
 スポーツマネジメント会社の窓際社員のひかるが出逢った、ラリーの第一線で衝突し合う、ドライバーとメカニックの兄弟。彼女同様観ている方も、最初はわがままで勝手な弟・直純の人間性に閉口すると思います。しかし、ひかるが愚直な兄・篤洋と接していくうちに、次第に彼らの間に横たわる複雑な感情に、思わず考えさせられます。
 
 そして、そんな彼らが苦悩と葛藤の末に過去を乗り越えた時、果たしてどんな世界が待っているのか、その辺りも見どころです。篤洋の、
「何もなくなったとしても、この手が残っていれば、後は自分次第なんじゃないかな。」
というセリフがステキでした。
 
 自動車レースの好き嫌いも含めて、好みは分かれる作品ですが、気になった方は是非。
 
 
【ワンチャン・ポイント】
※町田啓太さん・・・本作では、新米メカニックの増田順平役。劇団EXILE出身の方で、最近の映画では島崎遥香さん主演のホラー「劇場霊」や、オムニバス映画の「CINEMA FIGHTERS」、そして「HiGH & LOW」シリーズでは山王連合会のノボル役でも出演されています。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<感動したい>