サバービコン 仮面を被った街 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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賛否は必至。人間が持つ二面性の怖さとは。
 
2018年5月4日公開
監督:ジョージ・クルーニー
出演:マット・デイモン
ジュリアン・ムーア 他
 
【賛否両論チェック】
賛:黒人差別を平然と行う街の人々や、どこかぎこちない家族の姿を通して、人間の二面性を垣間見る恐怖感がある。
否:物語の主軸となる事件同士が全く関係ないので、主張が伝わりにくい印象が強い。ストーリーもかなり予定調和。
 
ラブシーン・・・ほんの少しだけあり
グロシーン・・・かなりあり
アクションシーン・・・基本的にはなし
怖シーン・・・雰囲気は結構怖いかも
 
 
 ジョージ・クルーニー監督最新作です。実際に起きた黒人差別騒動を下に、同時に起きた奇妙な強盗殺人事件を描きます。主演はマット・デイモン。
 
 物語の舞台は、1947年に建設が始まった住宅地「サバービコン」。12年後の現在(1959年)は、国内有数の住宅街へと成長を遂げていました。そんなある日のこと、このサバービコンに新しく引っ越してきた一家の自宅へ、1人の郵便配達員が訪れますが、夫人の顔を見た配達員は驚がく。越してきたマイヤーズ一家は、なんと黒人の一家だったのでした。早速町内会議が開かれ、サバービコンの住民達は、
「誰が許可した!?」
と憤慨します。そんな中にあって、マイヤーズ家の隣りに住むガードナー(マット・デイモン)の一家は、騒動を迷惑がりながらもどこ吹く風。車椅子の夫人・ローズ(ジュリアン・ムーア)は息子のニコラス(ノア・ジュプ)を、マイヤーズ家の息子・アンディ(トニー・エスピノサ)とキャッチボールに行かせるのでした。
 
 騒動が日に日に広がりを見せる中、近隣住民の目が揃ってマイヤーズ家に向いていたある夜、ガードナー家に2人組の強盗が押し入ります。強盗達は、家にいたガードナー・ローズ・ニコラスと、同居しているガードナーの妹・マーガレット(ジュリアン・ムーア)をダイニングに集めると、全員を縛って睡眠薬を嗅がせるのでした。次にニコラスが目覚めると、そこは病院で、まだ幼い少年には残酷な真実が語られます。なんと母のローズは睡眠薬を吸い込みすぎ、帰らぬ人になってしまったのでした。迎えた葬儀の日、ニコラスは叔父のミッチ(ゲイリー・バサラバ)に励まされます。
 
 その後も住民達の、マイヤーズ家への抗議と嫌がらせは激化していく中、ローズの葬儀がひと段落したガードナーが会社へと出勤すると、社長以下同僚達が、次から次へとうわべだけのお悔やみを言って来るようになり、彼は閉口。するとそこへ警察から電話が入り、早速容疑者が捕まったとのことで、ガードナーは面通しをすることになります。ところが警察署へ着くと、マーガレットがニコラスを連れてきてしまっており、ガードナーはやむなくニコラスを廊下で待たせることに。しかしニコラスは、面通しの最中に、こっそり部屋の中へと入ってしまいます。そこで彼が目にしたのは、明らかにあの時の強盗犯2人がガラスの向こうにいるのに、ハッキリと
「この中には(犯人が)いない。」
と証言する、ガードナーとマーガレットの姿でした・・・。
 
 時代背景があるとはいえ、住民達が公然と黒人差別を声高に訴えるその姿には、改めて人種差別問題の根深さを思い知らされるようです。そんな街にあって、どこか不穏な動きを見せるガードナー達。彼らの素顔もまた、人間が持つ二面性を垣間見るようで、思わず考えさせられます。
 
 ただ、どうしても途中から先読みが出来てしまうストーリーや、変にグロい描写がやや気になってしまいます。また、そもそもの黒人差別騒動とガードナー一家の事件が直接関係ないので、お話がどっちつかずで、伝えたいこともあまりよく分からない感もあります。
 
 良くも悪くも、好みや評価が分かれそうな作品です。
 
 
【ワンチャン・ポイント】
※オスカー・アイザック・・・本作では、腕利きの保険調査員、バド・クーパー役。最近の映画では、なんといっても「スター・ウォーズ フォースの覚醒」や「同 最後のジェダイ」での反乱軍のパイロット・ポー役で有名な方ですが、他にも最近では、AIの開発を巡る不気味な実験を描いた「エクス・マキナ」でのCEO役や、あの「X-MEN:アポカリプス」での最強の敵・アポカリプス役でも出演されています。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>