ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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これぞジャーナリズム。報道の自由を守った稀代の決意。
 
2018年3月30日公開
監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:メリル・ストリープ
トム・ハンクス 他
 
【賛否両論チェック】
賛:「機密文書の公表」という大スクープにあって、国家権力からの圧力に決して屈しなかった新聞記者達の熱意を通して、社会で生きていく中での自由の尊さを考えさせられる。また、その裏にあった女性経営者の苦悩や葛藤も描かれ、その成長過程にも感動させられる。
否:ストーリー自体はかなり淡々と史実をなぞるように進むので、気をつけないと眠くなってしまうかも。
 
ラブシーン・・・基本的にはなし
グロシーン・・・戦場のシーンが少しあり
アクションシーン・・・戦場のシーンが少しあり
怖シーン・・・戦場のシーンは結構怖いかも
 
 
 ベトナム戦争の真実を記した最高機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」をスクープした新聞記者達の奔走を描いた実話です。主演はメリル・ストリープとトム・ハンクス。
 
 1966年のベトナム。アメリカ合衆国の軍事アナリストだったダニエル・エルズバーグ(マシュー・リス)は、ベトナム戦争に派遣されていたアメリカ軍に帯同し、その様子を視察していました。しかし戦況は混迷を極め、泥沼化。帰路に着く飛行機の中で、ダニエルは国防長官のロバート・マクナマラ(ブルース・グリーンウッド)にその旨を報告し、マクナマラも憤りますが、帰国直後の会見で、
「戦況は飛躍的に好転している。」
と偽る彼の姿を目の当たりにし、ダニエルは意を決するのでした。ある日の夜、ダニエルは周りの目を盗むと、国防省から「最高機密文書」と書かれたファイルを持ち出します。その後仲間達と共に、ページのフッターに書かれている「最高機密文書」の表記を切り取ると、全部のページをコピーしていくのでした。
 
 時は流れ、1971年。「ワシントン・ポスト」紙の社主であるキャサリン・グラハム(メリル・ストリープ)は、落ち着かない朝を迎えていました。彼女は今後の資金調達のため、自社株式の公開(新規上場)を検討していましたが、取締役会長のフリッツ・ビーブ(トレイシー・レッツ)は慎重な姿勢を崩しません。しかし亡き夫から会社を引き継いだ彼女は、なかなか重要な経営判断を下すことが出来ず、役員達からはどこか軽んじられているのでした。一方、ポスト紙の編集主幹であるベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)は、ニクソン大統領の娘の結婚式の取材に、ポスト紙の記者だけが締め出されてしまったことに、頭を悩ませていました。結局、他社に写真を頼み込むことで、なんとか事なきを得ます。
 
 そんなある日の夜、キャサリンの下を旧友のマクナマラが訪れます。マクナマラは、
「明日、私に関する記事が出る。とても厳しい内容だ。」
と、謎めいた言葉を口にします。迎えた翌朝、ポスト紙が結婚式の記事を載せる中、「ニューヨーク・タイムズ」紙が驚がくの記事を掲載します。それは、混迷を極めたベトナム戦争の詳細が克明に記された機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」の存在を暴くものでした・・・。
 
 勿論メインは、世論をも変える国家機密の暴露を決行した新聞記者達が、国家権力からいかにして報道の自由を守り抜いたかという部分ですが、もう1つ注目すべきは、ポスト社の社主であるキャサリンの、リーダーとしての成長過程ではないでしょうか。夫から受け継いだ会社で、最初はおどおどした様子で立つ瀬もなかった彼女が、「株式の公開」と「国家機密の公表」という2大局面に瀕し、次第に誰からも押しも押されもしないリーダーとしての器に成長していく姿は、非常に凛々しく映ります。
 
 また、そんなキャサリンの傍にあって、時には対立しながらも、やがてその志を共にしていくベンの勇姿も、また魅力的です。
 
 史実を淡々と描き出すような調子で進むので、興味を惹かれないと思わず眠くなってしまいそうですが、リーアム・ニーソン主演の「ザ・シークレットマン」にも通じるところがある骨太なストーリーですので、是非チェックしてみて下さい。
 
 
【ワンチャン・ポイント】
※今回はお休みです。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<深く考えたい>