ダウンサイズ | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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退屈でもあり、深くもある、全く予想だにしないストーリー。
 
2018年3月2日公開
監督:アレクサンダー・ペイン
出演:マット・デイモン
クリステン・ウィグ 他
 
【賛否両論チェック】
賛:小さくなることによって生じた主人公の悲劇や、次第に明らかになるダウンサイズの真実に、物語としての重厚さが感じられる。
否:テーマはかなり哲学的で難しいので、気をつけていないと眠くなること請け合い。ダウンサイズしたことによる面白みはあまりなし。
 
ラブシーン・・・性描写が少しあり
グロシーン・・・基本的にはなし
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・なし
 
 
 人間を小さくする技術が広まった世界での、主人公の葛藤を描きます。主演はマット・デイモン。
 
 全ての始まりは、ノルウェーのとある研究所でした。マウスを使った研究をしていたアスビョルンセン博士(ロルフ・ラスゴード)が、歓喜して同僚のヤコブセン(ソーレン・ピルマーク)の下へと駆け出します。2人の長年の研究の成果が、ようやく形となった瞬間でした。それから5年の歳月が流れ、ヤコブセンはトルコ・イスタンブールで研究の発表をすることになります。そこで彼が聴衆に見せたのは、わずか13センチの大きさになった、あのアスビョルンセンの姿。実はアスビョルンセンの研究は、あらゆる環境問題に対応するため、人間を小さくすることでした。そのため自らを含めた36人を“ダウンサイズ”させた彼は、小さなコロニーを作り、わずかなゴミしか出すことなく、文字通り環境に優しい生活を体現して見せたのでした。
 
 アスビョルンセンの発表のニュースは、まさにその瞬間から世界を駆け回り、世界中の人々の知るところとなりました。ネブラスカ州オマハに住む作業療法士・ポール(マット・デイモン)もその1人。しかし彼は、病で体を痛めた母の介護に忙しく、そのニュースもすぐに忘れてしまうのでした。
 
 それからまた月日は流れ、5年後。既に母はおらず、ポールは妻のオードリー(クリステン・ウィグ)と暮らしていましたが、相変わらず決して裕福とはいえない生活を送り続けていました。そんな折に出席した高校の同窓会で、ポールはかつての同級生・デイヴ(ジョンソン・サダイキス)と再会しますが、なんと彼は妻と共に既にダウンサイズをしており、13センチの小さな体になっているのでした。そんなデイヴはポールに対し、ダウンサイズの良さを語り、ポールも次第にその気に。その後ポールはオードリーを連れて、ダウンサイズした人々が暮らす街“レジャーランド”を訪れるのでしたが・・・。
 
 「人間を小さくする技術がテーマの映画」というと、小さくなったがゆえに事件に巻き込まれたりとか、そんな少しファンタジーみたいな物語を想像してしまいますが、残念ながら本作ではそんな要素は皆無で、もっとすごく哲学的な内容です(笑)。まずはそこで好き嫌いが極端に分かれるところかと思います。
 
 小さくなると、優雅な生活を送れる。しかし二度と元には戻れないという条件を前に、前半では現状に辟易していた主人公が下した決断と、それに伴う想定外の悲劇が、どこか切なく描かれていくのが印象的です。そして後半では、ひょんなことから縮小化の技術を生んだ博士をたずねることになった主人公達が、その驚がくの真実を知ると同時に、一気にテーマのスケールが大きくなっていく様に、心揺さぶられます。
 
 劇中、活動家だったノク・ランが語る、
「死を意識すると、周りが見えてくる。」
という言葉も深く響いてきます。かなり難しい内容ではありますが、気になった方は是非。
 
 
【ワンチャン・ポイント】
※今回はお休みです。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<深く考えたい>D