新感染 ファイナル・エクスプレス | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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まさかの感動の余韻。極限状態で光る、父の愛。
 
2017年9月1日公開
監督:ヨン・サンホ
出演:コン・ユ
チョン・ユミ
マ・ドンソク 他
 
【賛否両論チェック】
賛:観たことのないスピード感のあるパニック映画。極限状態で他人を犠牲にして助かろうとする人間達の中で、家族を守ろうとする主人公達の姿にも感動。
否:やはりグロシーンは少なからずあるので、本当に苦手な人には向かない。展開もかなりのご都合主義。
 
ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・かなりあり
アクションシーン・・・あり
怖シーン・・・雰囲気はかなり怖いかも
 
 
韓国発のパニック映画です。高速鉄道の車内を舞台に、迫り来るゾンビとの息詰まる攻防が描かれます。
 
 始まりは、のどかな田園風景が広がる、アンサン工業団地でした。1人の農夫が、何故か厳重な交通規制が敷かれていることを不審に思いながらも、そのままトラックを走らせていたところ、急に飛び出してきた鹿をはね飛ばしてしまいます。農夫は鹿が死んでいることを確認すると、そのまま走り去りますが、その直後、死んだはずの鹿が真っ白な目をして起き上がるのでした。
 
 ところ変わって、ソウルで働くファンドマネージャーのソグ(コン・ユ)。仕事が忙しく、別居している妻とも疎遠になっているソグは、娘のスアン(キム・スアン)の世話も、現在同居している母に任せきりになっていました。そんなある週末、誕生日を迎えるスアンが妻の下へ行くことになり、ソグは仕方なく時間を作ると、スアンを連れて妻がいるプサンへと向かうことにします。2人は車で駅まで向かうと、プサン行きの高速鉄道「KTX」に乗り込むのでした。
 
 乗客の中には、プサンでの大会に向かう野球部員達もおり、その中の1人・ヨングク(チェ・ウシク)と、勝手に彼の応援にやって来た少女・ジニ(アン・ソヒ)の姿もありました。他にも、言動は粗暴だけれど一本気のある男・サンファ(マ・ドンソク)と、その身重の妻・ソンギョン(チョン・ユミ)を始め、多くの様々な乗客達を乗せ、KTXはソウル駅を出発します。しかし列車の扉が閉まる直前に、1人の女性が車内に駆け込んでいくのを、ホームにいた駅員は気がつきませんでした。その直後、何気なく車窓を眺めていたスアンは、駅員に飛びかかる不気味な影を目撃します。
 
 折しもテレビでは、各地で謎の暴動が多発しているというニュースの真っ最中。そんな折、アテンダントスタッフの女性・ミンジが、通路で倒れている1人の女性を発見します。慌てて介抱を始めますが、その直後、真っ白な目をしてフラフラと起き上がった女性は、背を向けたミンジの首筋に突然噛みついてしまうのでした・・・。
 
 我を失った感染者達が、列車内で、駅のホームで、そして線路で、押しくらまんじゅうのように累々と迫ってくる描写は、これまでのパニック映画では観たことのない恐怖の映像です。そんな感染者から1台の列車を舞台に逃げ惑う、スピード感溢れる展開は圧巻です。
 
 しかしそれ以上に驚きなのは、娘を想う父の愛が丁寧に描かれていること。生きるか死ぬかの極限状態に置かれた時、他人を犠牲にしてでも自分だけ生き残ろうとする人間が増えていく中で、あくまでも冷静に大切な人を守ろうと奔走する人々の姿に、不覚にも感動させられます。
 
 急に驚かせるシーンも少なめなので、パニック映画が苦手な方も、是非チェックしてみて下さい。
 
 
【ワンチャン・ポイント】
※シム・ウンギョン・・・本作では、車内で最初の感染者となる女性役。最近の映画では、あの「怪しい彼女」や、父親を殺された少女と出所した殺人鬼との攻防を描いた「少女は悪魔を待ちわびて」での主演が有名なところです。他にも、本作の前日譚を描いたアニメーション映画「ソウル・ステーション パンデミック」では、ヒロインの声を担当していらっしゃるそうですよ。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>
 
 
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