3月のライオン【後編】 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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ちょっと色々詰め込みすぎか。感動を呼ぶ高校生棋士の成長。

 

2017年4月22日公開
監督:大友啓史
出演:神木隆之介・有村架純・倉科カナ 他

 

【賛否両論チェック】
賛:居場所がなかった高校生棋士の主人公が、様々な人々との出逢いを通して、人間的にも少しずつ成長していく姿が印象深い。
否:人間関係の色々な問題を、少し詰め込みすぎな感がある。将棋のシーンも前半よりかなり少ないので、人によってはやや物足りないかも。前編の知識も必須。

 

ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・なし
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・なし

 

 

 人気マンガの実写映画化、後編です。高校生プロ棋士の主人公の葛藤を描きます。主演は神木隆之介さん。

 

 恩師の島田開(佐々木蔵之介)の敗戦を目の当たりにした、高校生のプロ棋士・桐山零(神木隆之介)。そんなある日のこと、いつものように将棋会館へと足を運んだ零は驚きます。それは、高校生でありながら快進撃を続ける桐山零と、島田を倒してタイトルを総なめにした宗谷冬司(加瀬亮)との、記念対局が決まったとの報告でした。同時に零は、時期が迫った竜王戦への出場権を駆けた竜王戦トーナメントへの出場もあり、日々精神的に追い込まれることになるのでした。

 

 トーナメント初戦の日、零は危なげなく勝利しますが、島田は彼らしくない手を連発し、結局敗戦してしまいます。これを見た零の周りの棋士達は、
「宗谷と戦うと、しばらくはああなる。」
とぼやくのでした。その後、ライバルの二階堂晴信(染谷将太)に呼び出された零は、島田が口にしていた言葉を聞かされます。それは、
「宗谷の前では、自分の弱さや自信のなさ、恐怖心を全て暴かれる。」
という意味深長なものでした。

 

 こうして迎えた記念対局前夜。零と宗谷はパーティーで顔を揃えますが、そこで零は、宗谷が記者の質問にチグハグな答えをし、退席しようとして従業員とぶつかるという現場を目撃します。その後部屋へと戻り、最後の準備をしていた零でしたが、いつしか自分の手が震えていることに気がつき、宗谷への恐怖心を思い知らされるのでした。ここに来て心が折れそうになる零の下に、育ての親である幸田(豊川悦司)から電話がかかってきます。幸田は零の心境を見透かすと、
「対局の時、お前の前に座るのは、ただの人間だ。自分が作った怪物と戦うんじゃないぞ。」
と励まします。その言葉を胸に、零は翌日宗谷との対局に向かうのでしたが・・・。

 

 前編は棋士として、強者揃いのライバル達との戦いに挑む主人公の姿がメインでしたが、後編はどちらかというと、そんな主人公・桐山零の人間的な成長がメインに描かれるのが印象的です。

 

 勝負の世界の機微は勿論のこと、イジメや家族の問題等、少々詰め込みすぎな感もありますが、零とそのよき理解者である川本3姉妹との心の交流が、思わずジンと来ます。イジめられていた友人を助けてイジメに遭うようになったひなたを、祖父が
「よくやった!!」
と誉めるシーンが感動的でした。

 

 将棋ファンにはやや物足りないかもしれませんが、青春溢れる人間ドラマを是非ご覧になってみてください。

 

 

【ワンチャン・ポイント】
※原菜乃華さん・・・本作では、有村架純さん演じる香子の幼少期役。最近の映画では、行き詰まった子役と小さな劇団との出逢いを描いた「はらはらなのか。」で主演していらっしゃいます。

 

オススメジャンル&オススメ度・・・<感動したい>

 

 

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