聖(セント)ゾンビ女学院 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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B級感満載ながら、考えさせられる真実。破天荒ゾンビムービー!!

 

2017年5月27日公開
監督:遊佐和寿
出演:奥村野乃花・鶴見萌・陶山恵実里 他

 

【賛否両論チェック】
賛:終末のぶっ飛んだ世界の中で、自由な意思を知らずに生きていたヒロイン達が、自我を持っていくにつれて辿り着く世界の真実に、思わず考えさせられる。何も考えずに、痛快なゾンビムービーとしても楽しめる。
否:演技面はご愛嬌。設定もかなり荒唐無稽なので、B級感は満載。

 

ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・かなりあり
アクションシーン・・・少しあり
怖シーン・・・雰囲気は結構怖いかも

 

 

 ゾンビウィルスによって荒廃した世界で、安全に育てられた7人の少女達の葛藤を描きます。主演はアイドルグループ「虹のコンキスタドール」。

 

 主人公・ノノカ(奥村野乃花)は、最近同じ悪夢ばかり見ていました。それは幼き日の自分が、草原で赤ん坊を抱えた1人の女性と佇んでいるというもの。彼女がその女性の裾を引っ張ると、女性は赤ん坊を腕から落として、ゾンビ化した顔で振り返り、襲いかかってくるところで、いつも目が覚めるのでした。その日も悪夢で寝坊したノノカは、慌てて講堂へと集合。既に整列していたモエ・エミリ・ナギ・アカリ・カリン・ミユ達と、毎朝の校長の話を傾聴するのでした。

 

 時に世界は、人間をゾンビ化させるウィルスが蔓延。“ギンプ”と呼ばれるゾンビ化した人間によるパンデミックが引き起こされ、世界の99%が滅んでいました。残った人類はこの学院のように、外界からのギンプの侵入を阻止し、隔離された空間で細々と暮らしながら、次世代の人類の養成に力を注いでいるのでした。7人はいわば選ばれし存在であったため、人類の希望を背負い、授業ではギンプについて学び、実技では銃の扱い方を学ぶ日々を過ごしていました。

 

 そんなある日のこと、学院内で確保されていたギンプが逃げ出し、用務員を襲うという事件が発生。ノノカ達は偶然現場に居合わせますが、学級委員のエミリが先生を呼びに行ったのに対し、ノノカは無謀にも用務員を助けようと、棒切れでギンプに殴りかかります。幸いすぐに教師が駆けつけて射殺したため、事なきを得ますが、勝手な行動を取ったノノカは大目玉を食らってしまうのでした。

 

 その日の夜。過去の人類の遺物を所持することは禁止されていましたが、彼女達の部屋には、ゴミ捨て場等から拾ってきた小物が溢れていました。その中でノノカの親友でもあるモエは、ノノカに拾ったビデオカメラの映像を見せます。そこには幼い娘の誕生日を祝う、幸せそうな家族の姿が映っているのでした。
「私達は先生達に教えられること以外、何も知らない・・・」
と、過去や外の世界について知りたがるノノカ。しかし、そんな彼女達の行動の一部始終は、校長によって監視されているのでした・・・。

 

 “ゾンビ化するウィルスで崩壊した世界で、隔離された安全な学校”という設定の舞台なので、かなりB級感があるのは想像に難くないと思います(笑)。演技面も、そこは・・・ご愛嬌ですね(笑)。

 

 ただ予想外に印象に残るのは、その意外性のあるラスト。“自ら考える意思”を持つことすら知らずに育ち、与えられた人生を歩み続けていたヒロイン達が、次第に持ち始めた自我。それが次第に疑惑となり、最後に辿り着く真実は、人間の“自由意思”の大切さについて、考えさせられます。

 

 とは言うものの、あまり深く考えずに、純粋に楽しみたい作品でもありますね。気になった方は是非。

 

 

【ワンチャン・ポイント】
※学校の外観・・・物語の舞台となる学校の外観は、「仮面ティーチャー」や「メサイア」等で登場するところと同じかと。

 

オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>

 

 

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