笑う招き猫 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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沢山笑って感動して。不器用な2人のドタバタ人間模様!!
 
2017年4月29日公開
監督:飯塚健
出演:清水富美加・松井玲奈 他
 
【賛否両論チェック】
賛:変わり者の2人が、ぶつかり合いながらも少しずつお互いを理解し合っていく姿や、そんな2人に感化されて変わっていく周囲の人々の様子に、不思議と心温められる。
否:展開はご都合主義を通り越して荒唐無稽なので、現実味は全くない。笑いの好みもありそう。
 
ラブシーン・・・少しだけあり
グロシーン・・・基本的にはなし
アクションシーン・・・基本的にはなし
怖シーン・・・なし
 
 
 小説の映画化です。駆け出しの女漫才師のコンビが、ぶつかり合いながら成長していく物語です。主演は清水富美加さんと松井玲奈さん。
 
 カラオケボックスでネタ合わせの最中に、大ゲンカを始める高城ヒトミ(清水富美加)と本田アカコ(松井玲奈)。2人は結成5年目の漫才コンビ「アカコとヒトミ」で、今は小さい劇場で観客を笑わせるために、日々精進している真っ最中でした。そんな中、いつものように口論になってしまった2人。ヒトミはとうとう、
「辞める!!」
と言い出し、カラオケボックスを飛び出してしまうのでした。その帰り道、自転車を走らせていたヒトミは、町中で映画のロケに遭遇します。そのスタッフの中で、怒鳴られてばかりいる音響スタッフの土井(前野朋哉)を見て、ヒトミは彼のことを思い出します。実はヒトミと土井は、大学時代の映画サークルの同級生でした。当時、映画サークルの撮影中に、カッコつけの同級生・和田栄(浜野謙太)が誤ってトラックにはねられてしまい、はずみで飛んでいってしまった高価なグラスを見事キャッチしてくれたのが、路上で何故か招き猫の置き物を売っていたアカコだったのでした。
 
 それからしばらく経ったある日、今度は河川敷でネタ合わせをしているアカコとヒトミでしたが、またしても些細なことからケンカになってしまい、ヒトミは帰ろうとします。するとその時、ヒトミは自分の自転車が中学生の少年に盗まれそうになっていることに気がつき、慌てて追いかけます。アカコの協力もあり、すぐに少年を取り押さえたヒトミ。その少年・上杉慎太(犬飼直紀)は、同級生の安達泉(森田想)達からイジめられており、ヒトミの自転車も無理やり盗めと命令されたものでした。その後もイジメは続き、とうとう我慢の限界に達した慎太は、アカコに助けを求めます。するとアカコは夜中に、幼馴染みの自転車屋の息子・蔵前真吾(落合モトキ)とその先輩・大島洋次(荒井敦史)も巻き込んで、5人で慎太の中学校へと忍び込みます。そして慎太達の教室へと辿り着くと、イジめっ子の机を校庭へと放り投げてしまうのでした。そしてアカコに促され、意を決した慎太もまた、泉の机を持ち上げると、校庭へと放り投げ、スッキリしたような表情を浮かべます。こうして慎太は、勇気を出すことの大切さを知ったのでした。
 
 その後も小劇場で活動を続けていたアカコとヒトミ。そんな2人には、次第にテレビの仕事も舞い込むようになっていきます。ところがそんなある日のこと、出番終わりの楽屋で、先輩芸人の「きんぴら」のヒトミへのセクハラに激怒したアカコは、舞台上できんぴらに暴力を振るってしまいます。当然ながら、アカコとヒトミは事務所で担当マネージャーの永吉悟(角田晃広(東京03))からこっぴどく怒られますが、納得がいかないアカコは、たまたま入ってきた社長を突き飛ばしながら、事務所を飛び出してしまうのでした・・・。
 
 気の強さから、お互いに反発し合ってばかりの漫才師コンビ・アカリとヒトミ。そんな彼女達とひょんなことから関わりを持ってきた人々が、図らずも2人から“勇気”をもらい、少しずつ変わっていく様子が、微笑ましくも清々しく映ります。血気盛んなアカコがイジめられっ子の慎太に言い放つ、
「自分の人生は、自分しかヒーローになれねえんだよ!!」
という言葉が、非常に痛快です。
 
 そしてそんなアカコとヒトミ自身も、様々な壁にぶつかり、幾度となく夢を諦めようとしながらも、周りの人々の愛情を支えに、何度も立ち上がって舞台に挑んでいく姿が、不思議と感動を誘います。雨の中のバッティングセンターのシーンなんかは、胸が熱くなりますね。
 
 ストーリーそのものは、ご都合主義というか、かなり振り切っている感はありますが、この作品にとっては関係ないかも知れません(笑)。沢山笑って沢山感動して、観終わった後に何となく心がホッコリするような、そんな作品です。
 
 
【ワンチャン・ポイント】
※落合モトキさん・・・本作では、松井玲奈さん演じるアカコの幼馴染み・蔵前真吾役。最近の映画では「東京難民」でのホスト役や「MONSTERZ」でのオネエ役、「女子ーズ」での桐谷美玲さんの後輩役や「日々ロック」での人気ビジュアル系バンドのボーカル役、そして「天空の蜂」での刑事役や「アズミ・ハルコは行方不明」での主人公の友人役、そして「RANMARU 神の舌を持つ男」での若手刑事役等々、コミカルからシリアスまで幅広い役柄を演じていらっしゃいます。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<感動したい>
 
 
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