無限の住人 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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ラスト30分はまさに死闘。それぞれの正義と覚悟。

 

2017年4月29日公開
監督:三池崇史
出演:木村拓哉・杉咲花・福士蒼汰 他

 

【賛否両論チェック】
賛:ド迫力の殺陣の連続に、思わず圧倒される。それぞれの正義を信じ、戦い続ける姿に鬼気迫るものを感じさせるほか、非常に豪華なキャストにも注目。
否:身体損壊のかなりグロいシーンが多いので、苦手な人には向かない。展開もかなりのご都合主義。

 

ラブシーン・・・少しだけあり
グロシーン・・・メッチャあり
アクションシーン・・・メッチャあり
怖シーン・・・雰囲気はかなり怖いかも

 

 

 人気コミックの実写映画化です。不死の肉体を持つ剣客が、両親を殺された少女の用心棒になります。主演は木村拓哉さん。

 

 江戸初期。とある旗本の腰物同心であった主人公・万次(木村拓哉)は、仕えていた旗本を、訳あって他の同心6人もろとも殺害します。ところがそこへ丁度居合わせたのが、最後に斬った同心の妻・町(杉咲花)でした。独りぼっちになり、気が触れてしまった町に対し、贖罪の気持ちを抱いた万次は、彼女を連れて逃亡する日々を続けるのでした。そんなある日、万次は川辺で、彼の素性を知る怪しげな尼僧・八百比丘尼(山本陽子)と出逢います。その直後、町は祭り囃子に惹かれて、姿が見えなくなってしまいます。慌てて後を追いかけた万次の前に、司戸(金子賢)率いる野武士の群れが立ちはだかるのでした。町を人質にとった司戸は、言われるがままに武器を捨てた万次の目の前で、町を斬り殺してしまいます。激怒した万次は、並みいる野武士達と大立ち回りを繰り広げ、最後は右眼と左手を失いながらも、司戸を討ち取るのでした。自らも死期を悟った万次は、やって来た比丘尼に介錯を頼みますが、比丘尼は
「これだけの命を奪っておいて、易々と死ぬなど許されぬ。」
と、万次の体の中に“血仙蟲(けっせんちゅう)”という虫を放ちます。この虫によって、万次の左手は自然に再び繋がっていくのでした。

 

 時は流れ、50年後。江戸の無天一流「浅野道場」で剣の腕を磨く当主の娘・凜(杉咲花)の姿がありました。両親の愛情を一身に受けてきた凜でしたが、そんなある夜、突然道場破りの一行が姿を現します。やって来たのは、自らの流派を日本で唯一の剣術として統一させるべく、江戸の各地の道場を潰して回っている「逸刀流」の当主・天津景久(福士蒼汰)率いる者達。勝負を挑んだ浅野はあえなく殺され、妻は慰みものとして連れていかれてしまいます。そんな両親の悲劇に際し、凜は何もすることが出来なかったのでした。

 

 その後、両親の墓石に復讐を固く誓い、2年に渡って稽古を続ける凜の前に、あの比丘尼が現れます。比丘尼は仇を取るという凜の言葉を笑いますが、同時に
「江戸の外れに不死の侍がいるから、探してみるとよい。」
と、助言を残します。凜は早速その侍を探し、町外れの掘っ立て小屋へと辿り着きます。そこにいたのは、あの万次でした。万次は町に瓜二つの凜の容姿に驚きますが、仇討ちの手伝いの話には難色を示します。それでも凜の熱意に押され、用心棒を引き受けた万次。かくして2人は、凄腕の剣客達が揃う逸刀流に挑んでいくのでしたが・・・。

 

 殺陣はスゴい迫力です。木村拓哉さん演じる万次が、何十人何百人と立ちはだかる敵を前に、臆することなく戦いを挑む様が、非常に痛快でカッコイイです。ラストはまさに圧巻の一言です。

 

 そしてこの作品が他とひと味違うのは、凜の仇である天津景久にも、彼なりの正義や覚悟があるということ。それぞれの貫きたい想いがある中で、正義も悪もなく、ただ両親の無念を晴らすという固い誓いの下、危険に飛び込んでいく凜。そして、無限の命から解き放たれたいと願う一方で、守れなかった命の面影を持つ凜に寄り添い、その無限の命の限りを尽くして彼女を守り抜こうとする万次の姿にもまた、切なくも鬼気迫るものが垣間見え、感慨深いものがあります。

 

 グロいシーンがメチャメチャ多いので、その点だけお気をつけて。痛快なアクション時代劇に要注目です。

 

 

【ワンチャン・ポイント】
※杉咲花さん・・・本作のヒロイン・凜役。新進気鋭の若手女優さんで、「イン・ザ・ヒーロー」「湯を沸かすほどの熱い愛」での主人公の娘役や、「トイレのピエタ」でのヒロイン役、他にも「愛を積むひと」「劇場版MOZU」「スキャナー 記憶のカケラをよむ男」等々、話題作に多数出演されています。最新作では「メアリと魔女の花」でヒロインの声を担当されるそうなので、そちらにも注目です。

 

オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>

 

 

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