はじまりへの旅 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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普通ってなんだろう。ヘンテコな家族が教えてくれる、本当の幸せ。
 
2017年4月1日公開
監督:マット・ロス
出演:ビゴ・モーテンセン
ジョージ・マッケイ 他
 
【賛否両論チェック】
賛:森で暮らす一家の旅を通して、何が普通で何が幸せなのか、思わず考えさせられるのが印象深い。
否:展開はかなり静かで淡々としているので、眠くなるかも。
 
ラブシーン・・・あり
グロシーン・・・と殺シーンがあり
アクションシーン・・・基本的にはなし
怖シーン・・・基本的にはなし
 
 
 森で暮らすヘンテコ一家が、母親の葬儀に出るために、都会へと向かう道中を描きます。主演はビゴ・モーテンセン。
 
 アメリカ北西部の森の中。大きな鹿を狩ることに成功した青年・ボウ(ジョージ・マッケイ)。すると、隠れていた兄弟達も飛び出してくると、狩の成功を祝福します。その中には、彼らの父・ベン(ビゴ・モーテンセン)の姿もありました。ベンはボウを始め6人もの子供達を、独自の教育観から森の中で育てている変わり者。昼間は森で体を鍛え、夜はたき火を囲みながら皆で読書をする毎日でしたが、その甲斐あって子供達は、皆天才的な学力とアスリート並みの身体能力を持っているのでした。
 
 ある日の朝、ベンはボウを連れて、小型バス〝スティーブ”に乗り込むと、ふもとの町へと向かいます。そこで電話をかけたベンは、妹のハーパーから、双極性障害で入院していた妻のレスリーが、手首を切って自殺したことを知らされるのでした。ショックを受けるベンでしたが、それでもその日の夜、子供達に包み隠さず報告。予想通り、子供たちは泣き崩れてしまうのでした。
 
 子供達はレスリーの葬儀に行きたがりますが、ベンと犬猿の仲である義理の父・ジャックからは、電話で
「葬式には来るな!!」
と言われてしまいます。ベンは子供達をなだめると、いつものように森でのトレーニングを続けさせます。子供達は不服そうですが、実はそんなベンも心は既に決まっており、子供達をスティーブに乗せると、一路葬儀が行われるニューメキシコへと向かうのでした・・・。
 
 父の独特の教育方針から、森の中で大自然に囲まれて暮らし、それが当たり前の環境で生きてきた子供達。そんな彼らが最愛の母の死に際し、葬儀に出るために大都会へと出てくると、一変して彼らの生き方は、普通ではない奇妙なものに映ります。どちらが正しいかというよりも、何が本当に幸せなのか、そうした生き方の普遍的なテーマを問いかけてくるような、そんな展開に考えさせられます。
 
 同時に、新しい世界を体感した子供達自身にも、新たな葛藤が生まれるのがまた印象的です。ボウが訴える、
「僕は本で読んだ世界しか知らない!!」
という言葉が、それを象徴しているようですね。
 
 展開は静かなので、気をつけないと眠くはなりそうですが、忙しい毎日に息詰まった時には、是非オススメです。
 
 
【ワンチャン・ポイント】
※今回はお休みです。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<深く考えたい>
 
 
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