サクラダリセット 前篇 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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不思議で不気味な世界観。能力を持つ者達の葛藤と戦い。
 
2017年3月25日公開
監督:深川栄洋
出演:野村周平・黒島結菜・平祐奈 他
 
【賛否両論チェック】
賛:能力が故に心に傷を負いながらも、一連の事件を通して運命を変えようと奮闘する主人公達の姿が、切なくも心に残る。
否:登場人物達のどこか子供じみた言動や、小説チックなセリフの言い回しには、結構違和感を覚えそう。
 
ラブシーン・・・ほんの少しだけあり
グロシーン・・・殺害シーンあり
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・雰囲気は少しだけ怖いかも
 
 
 能力者が集う町を舞台に描く、青春ミステリーの実写映画化です。主演は野村周平さん。
 
 物語の舞台は、住人の半数が何らかの特殊能力を持つ町・咲良田。主人公の高校生・浅井ケイ(野村周平)はいつものように、どこかから流れてくる声をバックミュージックに朝の支度を整えると、学校へと向かいます。登校する他の生徒達で混雑する通学路で、相棒の春埼美空(黒島結菜)と会いますが、その直後、事件が発生。同級生の皆実が自転車で交通事故に遭い、即死してしまったのでした。するとそれを目撃したケイは、春埼に
「春埼、リセットだ。」
と指示。春埼が目を閉じると、時間は2日前へと巻き戻るのでした。
 
 実はケイは、見たものすべてを記憶する「記憶保持」の能力を、春埼は最大3日間の時を巻き戻す「リセット」の能力を持っていました。本来春埼がリセットを使うと、彼女自身もそのことを忘れてしまうはずですが、ケイの記憶保持はリセットにも対抗出来るため、2人が合わさることで、文字通り世界を〝やり直す”ことが出来るのでした。ここでケイは、もう1人の能力者の力を借りることに。それは友人の中野智樹(健太郎)。彼は好きな時刻に好きな相手に「声を飛ばす」能力の持ち主で、実は事故の日の朝にケイが聴いていたのも、彼の心の声でした。2日後、ケイは事故に遭う直前の皆実に智樹の声を聞かせて危険を知らせ、なんとか事故を防ぐことに成功します。ホッと胸をなでおろすケイと春埼でしたが、そんな2人の様子を陰から見つめる、村瀬陽加(玉城ティナ)の姿がありました。
 
 そんなケイは、能力者を監視する管理局の指導の下、能力を役立てるための「奉仕クラブ」に所属していました。そんな奉仕クラブの下にある日、
「何者かに奪われた能力を、取り戻してほしい。」
という依頼が舞い込んできます。聞くところによると、「写真の中に入り込む」という能力を持つ佐々野(大石吾朗)という老人が、〝赤い瞳をした少女”に、能力を奪われたとのこと。早速調査を始めるケイでしたが、その直後、ケイと春埼に管理局の重要人物から召集がかかります。翌日、管理局のとある施設を訪れた2人は、そこで「未来を知る能力」を持ち、〝名前のないシステム”や〝魔女”と呼ばれている女性(加賀まりこ)と出逢うのでしたが・・・。
 
 「泣いている人がいたら、その悲しみを消し去れるように。」
と、自分達の能力で世界を巻き戻していたケイと春埼。そんな春埼の能力を奪う者が現れたことから、物語は予想出来ない局面へと突き進んでいきます。
 
 どこか子供じみた言動の登場人物達や、小説の世界観を投影したかのようなセリフの言い回しは、やや現実離れしていて好き嫌いは分かれそうですが、それぞれが心に傷を負った者達がぶつかり合い、時勢を変えるべく奔走する姿には、共感出来るものがあります。
 
 物語は勿論後篇へと続いていきますが、本作だけでも充分その世界観を堪能出来ますので、ミステリー好きな方は是非。
 
 
【ワンチャン・ポイント】
※管理局施設の外観・・・本作で登場する管理局の施設の外観は、小栗旬さん主演で実写映画化された「ルパン三世」で登場した、犯罪組織の要塞の外観と同じところかと。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>
 
 
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