少女は悪魔を待ちわびて | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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消えない痛みと人間の闇。哀しすぎる少女の孤高な戦い。
 
2017年3月7日公開
監督:モ・ホンジン
出演:シム・ウンギョン
キム・ソンオ 他
 
【賛否両論チェック】
賛:最愛の人を奪われた少女と、出所した凶悪犯との緊迫した駆け引きに、観ていてハラハラさせられること必至。あまりにも切ないラストにも泣ける。
否:グロシーンがかなり多いので、苦手な人には向かない。警察が出し抜かれ過ぎなのもツッコミどころか。
 
ラブシーン・・・あり
グロシーン・・・かなりあり
アクションシーン・・・少しあり
怖シーン・・・雰囲気はかなり怖いかも
 
 
 父親を殺された少女と、出所した殺人鬼との、息詰まる攻防を描いた韓国映画です。
 
 事件は15年前に起きました。世間を震撼させた連続殺人事件の被疑者、キム・ギボムに対し、裁判所は7件の嫌疑のうち6件を証拠不十分として、1件のみを有罪と判断、ギボムに懲役15年の判決を言い渡します。判決の直後、法廷は遺族の怒号が飛び交い、紛糾。すると傍聴席にいた刑事・パンがギボムに掴みかかると、殴り飛ばします。他の遺族も続き、法廷は混乱しますが、その様子を1人の幼い少女の瞳が、ジッと見つめているのでした。彼女・ヒジュの父親で、パンの上司でもある刑事のナム班長は、その3ヶ月前、帰宅したところをギボムによって首を刺され、寝ているヒジュの目の前で息絶えてしまったのでした。
 
 時は流れ、現在。ヒジュは、彼女を不憫に思った刑事達の寄付によって生活しており、毎日健気に警察署へと通っては、刑事達のお手伝いをしていました。一方、ギボムが出所の時を迎え、面会に訪れたパンは、
「絶対に刑務所へ送り返してやるからな。」
と、再び決意を新たにするのでした。
 
 新たに班長に昇進していたパンは、部下達に命じ、ギボムが泊まっているモーテルを監視させます。その夜はひどく雨が降っていましたが、その闇に紛れ、包丁を手にしたヒジュの姿もありました。ところがその直後、モーテルの駐車場で事件が起こります。ギボムが呼んだ売春婦とその連れが、何者かによって惨殺されてしまったのでした。警察はギボムの仕業と疑いますが、彼が部屋から出た様子はなく、捜査は暗礁に乗り上げてしまうのでした・・・。
 
 凶悪な殺人鬼に父を殺され、人生を壊されながらも、健気に生きる少女。そんな相手が出所したその時、少女の中で何かが狂い始め、やがてそれぞれの衝動が交錯していく様子が、緊迫感溢れる描写で描かれていくのが印象的です。
 
 そして物語は、ヒジュとギボムに加え、降ってわいたように暗躍し始める第3の男の存在も交え、三つ巴の危うい攻防へと進んでいきます。その辺りの先が読めない展開も、サスペンス好きには堪らないストーリーです。
 
 「警察は何をしてるの!?」
なんてツッコミは多々ありますが(笑)、非常に切ないラストを、是非ご覧になってみて下さい。
 
 
【ワンチャン・ポイント】
※シム・ウンギョン・・・本作では、主人公のヒジュを好演されています。最近の映画では、あの「怪しい彼女」での主演も有名なところですが、他にもゾンビパニック映画「新感染  ファイナルエクスプレス」の前日譚を描いたアニメ映画「ソウル・ステーション パンデミック」で、ヒロインの声を担当していらっしゃるそうですよ。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>
 
 
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