持たざるものが全てを奪う HACKER | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

<ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

観たい映画に迷った時は、このムービーナビをご活用下さい。現在公開中の映画の中から、目的や好みに合わせた映画を探せます。

※「声に出して読みたい映画のセリフ in 2018」 4月8日発売♪

ラストが痛快。世界を股にかけた若者逹の暗躍。
 
2017年1月10日公開
監督:アカン・サタイェフ
出演:カラン・マッコーリフ
ロレイン・ニコルソン 他
 
【賛否両論チェック】
賛:社会への復讐心やお金への執着から、次第に悪事に手を染めてのしあがっていく若者逹の姿が、切なくも考えさせられる。油断していると、痛快なラストに驚かされる。
否:主人公逹の運命には因果応報な部分も多く、犯罪に手を染めていく内容には賛否がありそう。
 
ラブシーン・・・ほんの少しだけあり
グロシーン・・・殺害シーン等あり
アクションシーン・・・基本的にはなし
怖シーン・・・雰囲気は少しだけ怖いかも
 
 
 実際に起きたという、若者逹によるネット犯罪を基にしたサスペンスです。
 
 主人公のアレックスは幼い頃、両親に連れられて、東欧からカナダへと移住してきました。しかし父親は働かずに酒浸りで、家計は火の車でした。そこでアレックスは、自分で予め大学の学費を稼ぐ必要があると感じ、インターネット上のアフィリエイトをクリックすることで得られる少額の報酬を、コツコツと貯めていくのでした。ところが高校生の時、母親が勤め先の銀行から、突然解雇されてしまいます。そこでアレックスは、今まで貯めていた資金を迷わず渡すと、また1から学費を稼ぐことを決めるのでした。
 
 折しも世間では、“ダークウェブ”というインターネット上の犯罪集団が、企業へのサイバー攻撃を繰り返していました。そのリーダーと見られる人物“ゼッド”に可能性を感じたアレックスは、早速ダークウェブにアクセスすると、メンバーに加わりたいという意志を伝えます。すると返ってきたのは、
「腕前を見せろ。」
という指示。そこでアレックスは、同じ高校のイジメっ子のクレジットカード情報を奪い、その腕前を証明します。するとダークウェブ側は、アレックスのメンバー入りを承諾。その後アレックスは、幹部の“ルーズベルト”から、商品の闇取引の仕事を任されるのでした。
 
 その手口は、ルーズベルトが偽造カードで購入し、送ってきた商品を、地元の人間に高値で売りさばくというもの。この取引でアレックスはすぐに大金を手にしますが、結局大学へは行かず、トロントへの上京を決めるのでした。しかしいざ着いてみると、都会では規制が厳しく、思うように商品が売れません。行き詰まってしまうアレックスでしたが、そこへ声をかけてきたのは、同じように阿漕な商売をしている男・サイでした。すぐに意気投合した2人は、一緒に仕事を開始。豊富な人脈を持つサイと、ダークウェブの後ろ楯を持つアレックスの協力によって、2人は次第にのしあがっていくのでしたが・・・。
 
 最初は平凡な少年だった主人公が、理不尽な社会の仕打ちに怒り、次第にネット犯罪の世界で頭角を現していく様が、淡々とした雰囲気の中で描かれていくのが印象的です。
 
 そして後半では、世界を股にかけて暗躍するようになった主人公逹が、ふとした綻びから少しずつ追い詰められていく姿が描かれ、自分でまいた種とはいえ、切なさが残ります。そう思って油断していると、ラストで明かされる真実には、1本とられた感があります。
 
 共感出来るかどうかは人それぞれだと思いますが、気になった方は観てみて下さい。
 
 
【ワンチャン・ポイント】
※今回はお休みです。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>
 
 
<「映画の通信簿2016」近日発売!!>