ぼくのおじさん | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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素朴なやりとりが心温まる。ほんわかドタバタコメディ!!
 
2016年11月3日公開
監督:山下敦弘
出演:松田龍平・大西利空・真木よう子 他
 
【賛否両論チェック】
賛:どこか憎めないキャラクターのおじさんが繰り広げる何気ない日常が、不思議と笑えて心温まる。恋をした相手のために奮闘する様子には、えも言われぬカッコよさもあり(笑)。
否:やや小説チックな言い回しが多いのが、気になるところ。特段大事件が起こる訳でもないので、興味がないと眠くなるかも。
 
ラブシーン・・・ほんの少しだけあり
グロシーン・・・なし
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・なし
 
 
 児童文学小説の実写映画化です。グウタラな〝おじさん”と甥っ子が織り成す、ほのぼのストーリーです。主演は松田龍平さん。
 
 小学生の春山雪男(大西利空)は、学校で「周りの大人について」というテーマで、コンクールに出す作文を書くという宿題を出されます。しかし父・定男(宮藤官九郎)は公務員で、母・節子(寺島しのぶ)は専業主婦という平凡な家庭で育った雪男には、なかなか書く題材が見つかりません。自分の部屋で机に向かい、悪戦苦闘していた雪男でしたが、するとそこへ顔を出したのは、居候をしている哲学者の叔父(松田龍平)、通称“おじさん”。
「哲学者は頭を使う。頭を使ったら、休ませなきゃいけない。」
という理由で、雪男にマンガ雑誌を買ってこさせようとするおじさんに対し、閉口する雪男。結局おじさんが3分の2の金額を出すことで、雪男は渋々マンガを調達します。事ここに至って、雪男はこのダメダメなおじさんを、作文の題材にすることを思いつくのでした。
 
 一応週1の非常勤で、大学で哲学を教えてはいるおじさんでしたが、日々の生活はボンクラそのもの。万年床でグウタラしたり、雪男をダシにして節子から小遣いをせびったりと、イイところがありません。そんな彼の将来を案じた定男と節子は、方々から見合いの話を持ってきますが、屁理屈だけは立派なおじさんは、何かとケチをつけて逃げてばかりで、らちが明きません。そこで節子は、おじさんが唯一苦手としている姉の智子(キムラ緑子)に相談。世話好きの智子は早速、知人の娘で日系4世の写真家を紹介することに。おじさんも断りきれず、雪男を連れて、渋々その女性が開いているという個展のパーティーへと向かうのでした。
 
 ところがいざパーティーとなると、人気者は専ら雪男の方で、面白くないおじさんは、隅で展示されている写真を眺めていました。するとそこへ、1人の妙齢の女性(銀粉蝶)が声をかけてきます。てっきり彼女が紹介相手だと思ったおじさんは、とっさに画廊の外へと逃げ出そうとしますが、丁度誰かがドアを勢いよく開けたため、思いきり転んでしまいます。ブツブツ文句を言いながら振り返るおじさんでしたが、そこにいたのは肝心の相手・稲葉エリー(真木よう子)でした。その綺麗な容姿と優しい人柄に、おじさんは一目惚れしてしまうのでした・・・。
 
 何をやってもダメダメなのに、口だけは達者。でもどこか憎めない愛されキャラの“おじさん”と、しっかり者の小学生・雪男が織り成すやりとりが、どこか滑稽で笑ってしまいます。取り立てて事件が起こる訳でもないのに、観ていて心温まるのは、2人のキャラクターだからこそ、なせる技です。
 
 そんなおじさんが、一目惚れした相手のために見せる大健闘は、何故かちょっとカッコよさがあるから不思議です。ラストのシーンとか、ステキです(笑)。
 
 やや独特のセリフ回しが気にはなるかもですが、笑ってほっこり出来るコメディです。
 
 
【ワンチャン・ポイント】
※線路脇のシーン・・・劇中の画廊からの帰り道、おじさんと雪男がエリーと一緒に歩いた線路脇の道は、恐らくオムニバス映画「全員、片想い」内の「噓つきの恋」で、新川優愛さんが志尊淳さんに真実を告げようとした場所と同じところかと。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<笑いたい>
 
 
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