ボクの妻と結婚してください。 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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予定調和の中にも、ハッとする家族愛。奇想天外な企画の真実とは。
 
2016年10月5日公開
監督:三宅喜重
出演:織田裕二・吉田羊・原田泰造 他
 
【賛否両論チェック】
賛:自らの命の終わりと向き合いながらも、家族のために奇想天外な“企画”を立ててしまう主人公の人柄が温かい。そんな彼と家族の切っても切れない愛情物語に、思わず胸が熱くなる。
否:展開的にも、ある程度の予定調和感は否めない。
 
ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・なし
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・なし
 
 
 小説の映画化です。余命わずかな放送作家が、妻の再婚相手を探すという企画を考え出します。主演は織田裕二さん。
 
 主人公は放送作家の三村修治(織田裕二)。しっかり者の妻・彩子(吉田羊)と、中学受験を控えた息子・陽一郎(込江海翔)がおり、公私共に幸せな三村でしたが、実は彼には、まだ誰にも話していないことがありました。それは医師から、
「ステージ4のすい臓ガンで、余命は半年。もって1年。」
と宣告されたこと。普通であれば、残された時間は家族と過ごすものだと分かってはいましたが、それでも放送作家として、世の中の出来事を“楽しい”に変換してきた三村は、
「その時が来ても、妻や息子には笑っていてほしい。」
と考え、何かないかとアイディアをひねっていました。そんな中ふと訪れた温泉施設で、テレビから結婚相談所のCMが流れているのを目にした三村は、ピンと来ます。それは「妻の再婚相手を探す」という、突拍子もない企画でした。
 
 早速婚活本を読み漁る三村でしたが、らちが明かず、同僚の片岡喜子(森カンナ)の企画に付き添う形で、婚活パーティーに顔を出すことにします。そこで三村は、かつての敏腕リサーチャーで、今は結婚相談所の社長をしている知多かおり(高島礼子)と再会するのでした。早速事情を話すと、案の定呆れる知多でしたが、それでも三村の熱意に負け、“共犯”として彩子に合う再婚相手をリサーチすることを約束します。
 
 その後三村は、
「番組の企画で・・・」
と理由をつけて、彩子から好みの夫像を聞き出そうとします。その過程で三村は、改めて彩子の存在の大きさを痛感させられるのでした。やがて知多が、彩子にピッタリのインテリア会社社長・伊藤章造(原田泰造)をピックアップ。“知多の部下の鈴木”と偽って伊藤と会った三村は、その誠実な人柄に
「この人だ!!」
と直感。伊藤本人にはまだ結婚願望がなく、断られてしまいますが、それでも三村は諦めることなく、結婚や彩子の良さを伝え続けるのでした・・・。
 
 自らの命の終わりを悟りながらも、それすらも“楽しい”に変換し、愛する家族のために次の夫を探す“企画”を立ててしまう、そんな一風変わった主人公の優しさに、切なくも心が温まります。
 
 テーマはすごく重たいはずなのに、それをあまり感じさせないアットホームな雰囲気で、思わずクスッとさせられるような描写が多いのも、またステキなところです。
 
 それでいてもなお、お互いがお互いを想い合う家族3人のドラマは、涙なしでは観られません。予定調和感はありますが、思いっきり泣きたい時には是非オススメです。
 
 
【ワンチャン・ポイント】
※大塚千弘さん・・・本作では、婚活パーティーで医師の男性に取り入ろうとする女性・三浦孝子役。最近の映画では中村蒼さん主演で、普通の大学生が半年の間にホームレスにまで転落してしまう様を描いた「東京難民」で、ヒロイン役を演じていらっしゃいます。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<泣きたい>
 
 
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