CUTIE HONEY -TEARS- | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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「不完全だから諦めない。」 大切な感情が生む、奇跡の力。
 
2016年10月1日公開
監督:A.T.
ヒグチリョウ
出演:西内まりや・三浦貴大・石田ニコル 他
 
【賛否両論チェック】
賛:“感情”を持ち、孤独な戦いを続けるヒロインが、志を同じくするジャーナリストと出逢い、支配層への戦いを挑む姿が、痛快であり印象的。人間の心の在り方を考えさせられる。
否:設定や展開等、ツッコミどころを上げるとキリがない。
 
ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・殺害シーン等多数あり
アクションシーン・・・メッチャあり
怖シーン・・・雰囲気は少し怖いかも
 

 あの正義のヒロインが、装いも新たに実写映画化されました。主演は西内まりやさん。
 
 物語の舞台は近未来の世界。環境破壊が進み疲弊した人類は、重層に連なる居住地区を形成。感情を持たない人工知能のジル(石田ニコル)によって支配されたその世界で、上層階では富裕層が優雅な生活を送り、下層階では上層階が垂れ流す汚染物質に苦しめられながら、人々は貧しい生活を余儀なくされていました。そんな世界で、最上階のビルの上を逃げる、父娘の姿がありました。しかしジルに追いつめられ、父・如月(岩城滉一)は娘でもあるAIの瞳(西内まりや)に
「逃げろ!!」
と叫ぶと、下層階へと突き落とします。その様子を、下層階に住む少年・早見青児が、目撃していたのでした。
 
 それから月日は流れ、大人になった早見(三浦貴大)。彼はジャーナリストとして活動し、昨今貧困街で弱者を助ける謎のヒーローがいるという記事を書き、ジルからも目をつけられているのでした。実はレジスタンス・浦木(高岡奏輔)の仲間でもある早見は、それでも自らの出身である貧困街に入り浸り、取材を続けていましたが、そんなある日のこと、彼の仲間の1人が、ジルの手下のAI達によって捕らえられてしまいます。残された娘が必死にしがみつき、泣き叫びますが、非情にも蹴飛ばされてしまいます。そして銃口がその父娘に向けられた時、早見は堪えきれずに思わず飛び出そうとしますが、そんな彼を1体のAIが押しとどめると、突然仲間に向かって飛びかかり、父娘を救出します。混乱の中、早見が目の当たりにしたのは、AIがあの落ちてきた少女・瞳に姿を変えるところでした。
 
 実は早見がジャーナリストになった理由の1つには、
「また瞳に逢えるかも知れない・・・」
という、淡い想いがありました。早見は慌てて浦木と共に瞳の後を追いますが、瞳は
「私に関わらないで!!」
と、2人を振り切って姿を消してしまいます。しかしそこは浦木、隙を見て彼女にしっかりと発信器を取りつけているのでした。その発信器を頼りに、瞳が拾ってくれた老夫婦と暮らしていることを知ります。一方で、実は瞳が体内に宿している「空中元素固定装置」は、管理された今の世界を維持するのに不可欠であったため、ジルも血眼になって瞳の行方を探させていました。やがてすぐに瞳の居所は知られるところとなってしまい、彼女は老夫婦の保護を早見に頼みます。しかし、迫り来るAIの前に、早見は老夫婦を守りきることが出来ず、老夫婦は帰らぬ人になってしまいます。逃げ込んだ先のバーで、一般人を庇った瞳も倒されてしまいますが、浦木達によってかろうじて助けられるのでした・・・。
 
 非情なAIが支配する世界で、唯一感情を持つAIとして逃亡を続ける主人公と、彼女を探し続けるジャーナリストの青年。そんな凹凸コンビにも思える2人が、歪んだ世界を変えるべく支配者に戦いに挑んでいく姿に、胸を打つものがあります。
 
 同時に、人間が持つ“感情”の力にも、改めて気づかされます。タイトルにある「TEARS」にも、意味があるのがステキですね。
 
 そもそもの設定や、急すぎる展開、あまりにもあっけないラスト等、ツッコミ始めるとキリがありませんが、それをいうのは野暮かも知れません。新しい時代の新しいヒロインとして、注目したい作品です。
 

【ワンチャン・ポイント】
※永瀬匡さん・・・本作では、レジスタンスのメンバー・木村龍太役。「仮面ライダーウィザード」での仮面ライダービースト役で有名な方で、最近の映画では、「好きっていいなよ。」での福士蒼汰さんの親友役や、「ズタボロ」での主人公の不良高校生役、「天空の蜂」での航空自衛隊員役や、「Mr.マックスマン」での主人公の後輩アナウンサー役等が有名なところです。
 
オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>
 

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