ヤング・アダルト・ニューヨーク | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

<ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

観たい映画に迷った時は、このムービーナビをご活用下さい。現在公開中の映画の中から、目的や好みに合わせた映画を探せます。

※「声に出して読みたい映画のセリフ in 2018」 4月8日発売♪

結末は今ひとつ?難解でビターな大人の人間模様。


2016年7月22日公開
監督:ノア・バームバック
出演:ベン・スティラー
ナオミ・ワッツ
アダム・ドライバー
アマンダ・セイフライド 他


【賛否両論チェック】
賛:どこか倦怠期を迎えていた夫婦が、若い夫婦との出逢いを通して、次第にその情熱を取り戻していく様が印象的。良くも悪くも予想を裏切る後半の展開にも注目。
否:難解な芸術論が会話の中に多数登場するので、思わず眠くなりそう。結末も好みは分かれるか。


ラブシーン・・・少しあり
グロシーン・・・おう吐のシーンがあり
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・なし



 どことなく周りとの違和感を拭えない中年夫婦と、若くて情熱的な夫婦との出逢いを描きます。主演はベン・スティラー。


 物語の主人公は、売れないドキュメンタリー映画監督のジョシュ(ベン・スティラー)。妻のコーネリア(ナオミ・ワッツ)との間には子供がおらず、その日も2人は赤ん坊が生まれたばかりの知人・マリーナとその夫から、子育ての魅力を延々と語られる始末なのでした。現在製作中のドキュメンタリー映画にも行き詰まっていたある日のこと、大学で講義をしていたジョシュに、聴講していたジェイミー(アダム・ドライバー)とダービー(アマンダ・セイフライド)の若い夫婦が声をかけてきます。ジョシュのファンで、自らもドキュメンタリー映画監督を目指しているというジェイミー。不思議と2人と気が合ったジョシュは、コーネリアも交え、4人で夕食をとることに。その席でも、彼らは映画談義に花を咲かせるのでした。


 そんなジェイミーに対し、偉大な映画監督・ブライトバートを父に持つコーネリアは、
「あなたを探っていた。」
と警戒感を示しますが、ジョシュはどこ吹く風。実際、4人はその後も親睦を深めていき、コーネリアの心配も杞憂に終わります。ジョシュとコーネリアは、レコードやタイプライターといった古風なものを愛するジェイミーとダービーの生活に驚くと同時に、その独特の芸術的な価値観に心を動かされていきます。ジョシュのドキュメンタリーは相変わらずでしたが、一方でジョシュは、ジェイミーの映画製作の手伝いもするようになるのでした。


 こうして次第に変わっていくジョシュとコーネリアを、マリーナ夫妻は心配しますが、それでも2人はまるで若返ったかのように、人生を謳歌するようになっていきます。そんなある日のこと、ジョシュはジェイミーがフェイスブックで久しぶりに見つけた同級生を取材しに、共にその同級生の下を訪れるのでしたが・・・。


人生も中盤に差しかかる中、どこか周りの同世代との違和感を覚えていた主人公夫婦が、芸術的で野心的な若い夫婦と出逢い、感化されて変わっていく様子が印象に残ります。かと思いきや、妻との間に生じてしまったケンカや、若い夫婦への“とある疑惑”を受け、主人公がそれらをどう乗り越えていくのかが、後半の見どころでもあります。


 ただ終わり方はやや尻すぼまりというか、
「あ、そう行って終わりますか!?」
という感じです(笑)。痛快さもなく、大分拍子抜けしてしまうかも知れません。難解な芸術理論も多く語られるので、油断していると眠くもなりそうです。


 どちらかというと芸術が好きな方向けの、比較的ビターな大人の人間ドラマに仕上がっています。



【ワンチャン・ポイント】
※アダム・ドライバー・・・本作では、ジョシュ夫妻と親密になるジェイミー役。最近ではなんといっても、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」でのカイロ・レン役で一躍有名になった方ですね。これからの活躍に期待大です。


オススメジャンル&オススメ度・・・<深く考えたい>D



<「映画の通信簿2015」発売中!!>