ダーク・プレイス | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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ラスト20分は衝撃。心の闇が問いかける、本当の家族とは。

2016年6月24日公開
監督:ジル・パケ=ブレネール
出演:シャーリーズ・セロン
ニコラス・ホルト
クロエ・グレース・モレッツ 他

【賛否両論チェック】
賛:真実と嘘が巧みに入り交じりあい、秀逸なサスペンスに仕上がっている。登場人物達の持つ心の闇からも、人間の持つ醜さが感じられる。
否:過去と現在で、多くの人間関係が交錯していくので、お話としては少し分かりにくいかも。ラブシーンやグロシーンもあり。


ラブシーン・・・あり
グロシーン・・・殺害シーン等あり
アクションシーン・・・基本的にはなし
怖シーン・・・雰囲気は結構怖いかも


 28年前に起きた一家惨殺事件で生き残った少女が、改めて事件の真相を追うサスペンスです。主演はシャーリーズ・セロン。

 始まりは、1985年の10月13日でした。カンザスに住むシングルマザーのパティと、3人の娘のうちデビーとミシェルが惨殺され、ただ1人リビーだけが生き残りました。そして彼女の証言によって逮捕・服役したのは、兄のベンだったのでした。

 それから28年の月日が流れ、大人になったリビー(シャーリーズ・セロン)。事件直後からリビーには多額の寄付金が寄せられたため、彼女はまともに働くこともせず、自堕落な毎日を送っていました。ところが最近になって、彼女は弁護士から、
「基金の残金は残りわずか。真面目に働いていれば、こんなことにはならなかった。」
と告げられてしまいます。そして弁護士は、彼女宛に届いたという1通の封書を渡すのでした。その差出人のライル(ニコラス・ホルト)という人物は、
「500ドル出すので、我々の会合に参加してほしい。」
と申し出てきており、金に困っているリビーは、迷った末に彼と会い、会合へ行くことを伝えるのでした。

 ライルが開いているのは「殺人クラブ」という奇特なもの。招かれたリビーは、殺人犯に扮した変わり者ばかりのナイトクラブに閉口しますが、実はそれらはただの副産物で、本当の殺人クラブは、奥の部屋で内密に開かれていました。参加者は元刑事や探偵、弁護士といった者達で、全国の未解決事件を追っているとのこと。そんな彼らは、当然ながらリビーの一家の事件も調べており、物的証拠の乏しさとリビーの証言の曖昧さから、ベンの無実を信じているのでした。しかも検察の経費削減のため、10年以上前の事件の資料は、3週間後に処分されてしまうとのこと。ライル達は、リビーに協力してくれるよう頼みますが、そもそもベンの釈放を望んではいないリビーは、これを固辞。結局物別れに終わってしまうのでした。

 それでも、金が必要なことには変わりがなく、リビーは後日、ライルの依頼を報酬と引き換えに引き受けることにします。しかしその後、ライルに頼まれるがままに、28年ぶりにベンと面会をしたリビーは、
「俺はやっていない。」
という彼の言葉を聞いてしまうのでした・・・。

 主人公を含めて、誰が言っていることが真実で、何が嘘なのかが全く分からない状況下で、物語が過去と現在を行き来するうちに、次第に明らかになってくる衝撃の結末に、思わずうなってしまいます。特にラスト20分は、なんともいえない気持ちになりそうです(笑)。

 同時に、自分の兄を「犯人」と証言した幼き主人公の心の闇や、当時の母や兄を取り巻く複雑な環境等、人間の持つ恐ろしい本性や醜い部分も垣間見える、そんな作品でもあります。

 PG12ですが、グロシーンよりもラブシーンの方が気になりそうです。ミステリー好きな方には是非。


【ワンチャン・ポイント】
※ニコラス・ホルト・・・本作では、リビーに事件の再調査を持ちかけてくるライル役。最近では「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」でのニュークス役が有名ですが、他にも「ジャックと天空の巨人」「マッド・ガンズ」「アウトバーン」での主演や、「X-MEN」シリーズでのビースト役でもお馴染みですね。


オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>


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