マクベス | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

<ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

観たい映画に迷った時は、このムービーナビをご活用下さい。現在公開中の映画の中から、目的や好みに合わせた映画を探せます。

※「声に出して読みたい映画のセリフ in 2018」 4月8日発売♪

展開はかなり小説チック。蘇る不朽の“悲劇”。

2016年5月13日公開
監督:ジャスティン・カーゼル
出演:マイケル・ファスペンダー
マリオン・コティヤール 他

【賛否両論チェック】
賛:主人公が野心に駆られて身を滅ぼしていく姿が淡々と描かれ、重厚な世界観の悲劇を、見事に体現している。
否:展開は結構淡々としていて、セリフも古風なので、文学に興味がないと眠くなりそう。


ラブシーン・・・ほんの少しだけあり
グロシーン・・・殺害シーン多数あり
アクションシーン・・・かなりあり
怖シーン・・・雰囲気は結構怖いかも


 シェイクスピアの「マクベス」の映画化です。主演はマイケル・ファスペンダー。

 物語の舞台は、中世のスコットランド。反乱軍との戦いを強いられていたスコットランド軍でしたが、スコットランド軍・グラミスの領主であるマクベス(マイケル・ファスペンダー)の活躍によって、スコットランド軍は大勝利を収めます。国王ダンカン(デビッド・シューリス)は、その報告を聞いて喜び、すぐさまマクベスを呼び戻すのでした。一方のマクベスは、戦友のバンクォー(パディ・コンシダイン)と共に、前線から帰路についていましたが、そんな2人の前に、謎めいた3人の魔女と1人の少女が姿を現します。魔女達はマクベスを見ると、
「コーダーの領主となり、やがて王となる。」
と告げ、バンクォーには、
「王にはなれないが、子孫が王となる。」
と告げると、再び姿を消してしまうのでした。その直後、やってきたダンカンの使者によって、自身がコーダーの領主に命じられたことを知ったマクベスは、魔女の預言が当たったことに驚き、また「王になる」という預言の実現にも、密かに期待を寄せるのでした。

 城へと帰還したマクベス達を、ダンカンは出迎えますが、その席でダンカンは、息子のマルコム(ジャック・レイナー)に王位を継がせることを明言します。それを聞いたマクベスは、預言が実現しないことに焦ります。一方その頃、マクベスから預言のことを手紙で知らされた妻のレディ・マクベス(マリオン・コティヤール)は、夫を王にするために、密かにダンカンを殺害することを計画。帰ってきたマクベスを焚きつけ、ダンカンの寝込みを襲う計画を立てさせるのでした。その日の夜、臆病風に吹かれて幻覚をも見てしまうマクベスでしたが、気持ちを奮い立たせ、とうとうダンカンを刺し殺してしまいます。朝になって混乱する城内をよそに、マクベス達は従者達を殺し、下手人に仕立て上げてしまうのでした。

 自分の身を案じたマルコムは逃走したため、王位は犯人を捕らえたマクベスが指名されます。こうして遂に王となったマクベスでしたが、彼に心の平安は訪れません。何故なら魔女の預言の中に、「バンクォーの子孫が王となる」とあったため。この頃から、少しずつ精神を蝕まれていったマクベスは、自らの地位がおびやかされることを恐れ、とうとう長年の戦友であったバンクォーをも、殺害を企ててしまいます。危険を察し、森へと逃げ込んだバンクォーと息子のフリーアンスでしたが、暗殺者が放った弓矢にバンクォーは倒れてしまいます。それでも彼は必死に我が子を守り、フリーアンスは逃げ延びることに成功するのでした。一方、いよいよ精神を病んでしまったマクベスは、貴族達を招いて開いた宴会の席で、列席者の中にバンクォーの亡霊を見てしまうのでした・・・。

 あのシェイクスピアの「マクベス」の世界観を、見事に1つの映画として作り上げています。預言と野心に囚われ、次第に人の道を踏み外していくマクベスの姿と、そんな彼が殺した者の幻影に悩まされ、破滅していく様が、重厚で荘厳な雰囲気の中で描かれていきます。

 ただ、やはりどうしても基が古典文学なため、展開が淡々としていたり、セリフの言い回しなんかがかなり気難しかったりするので、興味がないと退屈で眠くなること必至です。

 基本的には、純文学が好きな方向けの大作といえそうです。


【ワンチャン・ポイント】
※エリザベス・デビッキ・・・本作では、マクベスによって非業の死を遂げる、マクダフの妻役。最近の映画では、レオナルド・ディカプリオ主演の「華麗なるギャツビー」や、ジョシュ・ブローリン主演の「エベレスト3D」、ヘンリー・カビルとアーミー・ハマーがアメリカとソ連のスパイを演じた「コードネームU.N.C.L.E.」等に出演していらっしゃいます。


オススメジャンル&オススメ度・・・<深く考えたい>D


<「映画の通信簿2015」発売中!!>