君がくれたグッドライフ | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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おかしくも切ない旅路。ホロッとする最期の迎え方。


2016年5月21日公開
監督:クリスチアン・チューベルト
出演:フロリアン・ダーヴィト・フィッツ
ユリア・コーシッツ
ユルゲン・フォーゲル 他


【賛否両論チェック】
賛:最期の瞬間までを、苦楽を共にしてきた仲間達と過ごそうとする主人公と、葛藤しながらも彼を心から支えて送り出そうとする仲間達との絆に、感動させられる。コミカルな中にも、ホロッとさせられる。
否:先が見えてしまう展開はやや単調で、眠くなるかも。不謹慎なシーンも多いほか、ラブシーンもかなりあり。


ラブシーン・・・かなりあり
グロシーン・・・おう吐のシーン等あり
アクションシーン・・・基本的にはなし
怖シーン・・・なし



 ドイツ映画です。難病に侵された主人公が、安楽死の出来るベルギーを目指し、仲間達と旅をします。


 主人公・ハンネス(フロリアン・ダーヴィト・フィッツ)は、妻のキキ(ユリア・コーシッツ)や他の仲間達と、毎年自転車で旅をしていました。メンバーは2人のほかに、ドミニク(ヨハネス・アルマイヤー)とマライケ(ヴィクトリア・マイヤー)の夫婦と、恋多き男・ミヒャエル(ユルゲン・フォーゲル)と、ハンネスの弟・フィン(フォルカー・ブルッフ)の6人。今年の行き先はハンネスが決めることになっており、彼は行き先をベルギーに決めていましたが、キキ以外の他のメンバーは、
「なんでベルギー・・・?」
と不満たらたら。それでも迎えた出発日、自転車で集まった6人は、一路ベルギーを目指して出発するのでした。最初に休んだ店で、6人は恒例の“課題ゲーム”を始めます。それは、隣りに座った人に、旅の間にクリアするべき課題(ムチャぶり)を出すというもの。他の人には秘密のため、全員が意味深な苦笑いをすることになるのでした。


 その後、ハンネスの実家に立ち寄った6人でしたが、もてなしてくれた母・イレーネ(ハンネローレ・エルスナー)は、何故か食卓で泣き出してしまいます。何も知らないフィン達は困惑しますが、キキに諭されたハンネスが、ここでようやく重い口を開くのでした。実は彼は、2年前から難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症しており、半年前に症状が悪化して、余命は数ヶ月たと宣告されているとのこと。そこで、病床での延命を望まない彼は、尊厳死が認められているベルギーへ、仲間達と最後の旅行をし、安楽死をしようとしていたのでした。予想だにしていなかったハンネスの告白に、戸惑いを隠せない面々。ハンネスとキキは、
「これ以上旅を続けるのは、みんな精神的に無理だ。」
と感じ、この先はイレーネの車でベルギーへと向かうことを決めるのでした。


 ところが翌朝、車に荷物を積もうとしていた2人に、ミヒャエル達が声をかけます。長年苦楽を共にしてきた彼らは、ハンネスの覚悟を受け入れ、最後まで旅を共にすることにしたのでした。その後、ひょんなことからミヒャエルが巻き込んだ美女・ザビーネ(ミリアム・シュタイン)も加え、彼らは“課題”をこなしながら、複雑な重いでベルギーを目指して走り続けるのでしたが・・・。


 まず、気になるラブシーンが結構多めなので、あまりデートや家族で観るのには向かないかも知れません。


 自身の死期を悟り、仲間達との思い出を忘れまいと、最期の旅路も仲間達と過ごそうとするハンネス。一方、その事実を知ってしまい、旅の是非に思い悩みながらも、最期の瞬間まで彼を温かく見守ろうとする仲間達。彼らの熱い絆が、胸に響いてきます。


 ただ展開はやや淡々としているので、惹かれないと少し眠くなってしまうかも(笑)。“課題ゲーム”の内容も、やや不謹慎な感が否めません。


 それでも、非常に重いテーマを描いている中で、コミカルなシーンもありながら、最後にはホロッとさせられる、そんな感動的なロードムービーに仕上がっています。



【ワンチャン・ポイント】
※ALSを扱った作品・・・難病を扱った映画作品はいくつかありますが、その中でALS(筋萎縮性側索硬化症)の主人公を描いた作品としては、実在のホーキング博士を描いた「博士と彼女のセオリー」や、本作のように最愛の友との絆を描いた「サヨナラの代わりに」等がありますね。


オススメジャンル&オススメ度・・・<感動したい>



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