探偵ミタライの事件簿 星籠(せいろ)の海 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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イメージは上質な2時間ドラマ。歴史に隠された衝撃の真実とは。


2016年6月4日公開
監督:和泉聖治
出演:玉木宏・広瀬アリス・石田ゆり子 他


【賛否両論チェック】
賛:謎に満ちた奇妙な事件の数々が、最後に1つに繋がっていくのが圧巻。主人公の飄々としたキャラクターも、痛快で好感が持てる。
否:雰囲気としては〝2時間ドラマ”の域は出ないので、興味がないと白けてしまいそう。グロいシーンも意外と多い。


ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・結構あり
アクションシーン・・・基本的にはなし
怖シーン・・・事件のシーンは少し怖いかも



 人気小説の映画化です。天才の脳を持つ探偵・御手洗潔が、難事件に挑みます。主演は玉木宏さん。


 始まりは広島県福山市・龍神の滝。人里離れたその地で深夜、滝壺に放置された夫婦が発見されます。2人は川の中に突き立てられた棒にくくりつけられており、夫は目を、妻は口を縫いつけられていました。駆けつけた警官達はさらに、首が折れた状態で浮いている、夫婦の赤ん坊も発見するのでした。


 ところ変わって、東京の大学。脳科学を教えている御手洗潔(玉木宏)の姿がありました。そんな彼の下へ、出版社の小川みゆき(広瀬アリス)がやってきます。実は御手洗は探偵が趣味で、その天才的な思考回路で、警察も手を焼く難事件をいくつも解決してきたという経歴の持ち主。小川は、御手洗の活躍を小説にしている作家・石岡に執筆をしてもらうために、まずは御手洗に新しい事件を解決してもらおうと、やってきたのでした。そんな彼女を一目見るなり、御手洗は
「乙女座で最近恋人と別れ、仕事に打ち込もうとしている。」
と見抜き、飼っている猫の種類まで言い当ててしまいます。その推理力に敬服した小川は、御手洗が関心を持ちそうな記事を並べますが、どれも御手洗は興味を示しません。するとその時、御手洗がふと手に取ったのは、
「最近次々と死体が流れ着く、“死体島”。」
という記事でした。


 早速御手洗は小川を引き連れ、瀬戸内海・興居島の浜辺へと到着。地元の刑事達には、警視庁から協力要請が出されており、
「なんで一探偵に・・・」
と不満がりながらも、この付近に半年間で6人の遺体が流れ着いたことを説明します。その海をまじまじと見ていた御手洗は、
「犯人はこの特殊な海です。」
と告げるのでした。その後御手洗は、瀬戸内海の研究施設で、潮の流れをシミュレーションしてもらいます。その結果、遺体は全て広島県福山市から流されたものだということが判明するのでした。


 そこで御手洗と小川は、一路福山へ。福山署の黒田(小倉久寛)が迎えると、2人を警察署へと案内します。彼によると、最近福山市内で目立った失踪事件は起きていないとのこと。するとそこへ、部下が飛び込んでくると、
「アパートで女の変死体が見つかった。」
と伝えます。それを聞いた御手洗は、強引に現場へと同行。遺体を観察し、発見時の状況を聞いた御手洗は、
「このままにして離れましょう。」
と、突拍子もないことを言い出しますが、実はこれは彼の巧妙な作戦でした。そしてこの事件はやがて、冒頭で起きた夫婦の事件や、もっと大きな組織犯罪、さらには歴史上の史実をも巻き込んで、予想もしなかった方向へと進み始めるのでした・・・・。


 世界観は、さながら“2時間サスペンス”といったところ。瀬戸内海を取り巻く不可解な事件の連続が、やがて綺麗に1つに繋がっていく様子は、圧巻でもあり痛快でもあります。一見ピースの部分部分は解けそうなのに、前代像がなかなか最後まで明かされないのも、ミステリーとしてはステキですね(笑)。


 主人公の頭脳明晰で、それでいてつかみどころのないキャラクターも、個人的にはとても印象深かったです。


 グロいシーンが案外多いので、それだけお気をつけて。本格ミステリー好きな方に、是非オススメです。



【ワンチャン・ポイント】
※広瀬アリスさん・・・本作では、主人公に同行する編集者・小川みゆき役。妹の広瀬すずさんと共に、今をときめく女優さんですが、最近の映画では「スープ 生まれ変わりの物語」での、松方弘樹さんが生まれ変わった女子高生役や、「絶叫学級」でのいじめの首謀者役、「銀の匙 Silver Spoon」でのヒロイン役等でお馴染みです。7月には人気若手俳優が勢揃いした「全員、片想い」にも出演されるそうですね。


オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>



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