ちはやふる -下の句- | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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これぞ“ちはやぶる”。絆が生んだ本当の強さ。


2016年4月29日公開
監督:小泉徳宏
出演:広瀬すず・野村周平・真剣佑 他


【賛否両論チェック】
賛:個人戦においてもなお、仲間との絆を信じて戦う主人公達の姿がまぶしい。心身共に離れてしまった友への想いが、そんな彼女達の戦い方にリンクしていく様子も、感動を誘う。
否:前作の知識がないと、何となく分からないまま終わってしまいそう。前作よりも感傷的な主人公にも、好みは分かれるか。


ラブシーン・・・基本的にはなし
グロシーン・・・なし
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・なし



 競技かるたに情熱を燃やす高校生達を描いた作品、後編です。主演は広瀬すずさん。


 前編で全国大会への切符を手にした、瑞沢高校かるた部。ところが、福井にいる幼馴染みの綿谷新(真剣祐)に、電話で報告した真島太一(野村周平)は、
「もうかるたはやらん。」
と話すのを聞き、その真偽を問いただすべく、綾瀬千早(広瀬すず)と共に新幹線で福井へと向かいます。しかし、誰よりも新に会いたいはずの千早は、どこか浮かない表情。
「私・・・会いたいのかな?会いたくないのかな?」
と迷う千早に、密かに想いを寄せる太一は思わず手を握ろうとしますが、丁度その時自転車で通りかかったのは、他ならぬ新でした。2人に気がつき、気をとられた新は、土手を転がり落ちてしまい、追いかけた千早もそのまま転落してしまうのでした。


 そんなこんなで新と再会した千早と太一でしたが、新はどこかよそよそしく、すぐに帰るよう諭されてしまいます。それもそのはず、新は祖父を亡くしたばかり。彼がかるたを続けていたのも、永世名人だった祖父の影響で、そんな祖父の死後、新はかるたを封印してしまったのでした。しかし、新の気持ちを知ってか知らずか、千早はかるたを並べようとし始めます。それでも新は頑なに拒み、太一も千早を制止。結局2人はそのまま、新の下を後にしてしまいます。その帰り道、太一は千早に、
「あいつは今、1人になろうとしてる。それがあいつの望みなら、そうしておいてやろう。」
と告げるのでした。


 その後も全国大会に向け、練習を重ねる千早達でしたが、今年の個人戦に“クイーン”の異名を持つ若宮詩暢(松岡茉優)が参戦することを聞き、“肉まんくん”こと西田優征(矢本悠馬)は色めき立ちます。その評判を聞いた千早は、クイーンとの対戦を熱望。左利きであるクイーンに対抗するべく、近所の大学に出稽古を繰り返し、対左利きの布陣を練習し始めます。しかしそれは同時に、自身の団体戦の技術を削ぐことにもなっていました。そんな彼女の行動が、新への想いの裏返しだと見抜いていた太一は、激しく反発。しかし千早も、
「何があっても、1人になっちゃダメなんだよ!!『仲間がいれば、私はクイーンにだって負けないよ』って、私が新に伝えなきゃ!!」
と泣き叫び、譲りません。結局千早の決意を変えることは出来ず、太一はその場を後にします。その後も、練習の合間に頻繁に新たに電話をかける千早に業を煮やした太一は、とうとう彼女を練習から追い出してしまうのでした・・・。


 まず、特に説明もなくお話が進むので、「上の句」の鑑賞は必須です。前作では、かるたを共に戦うチームとしての絆がメインでしたが、今回はそれに加えて、身も心も共に遠く離れてしまったかつての友への、主人公の熱い想いがクローズアップされていきます。


 1人1人の力が試される個人戦にあっても、互いを励まし合い、鼓舞し合う主人公達。そんな中で、主人公の得意な札が、いつの間にか全員の得意な札になっていたりして、絆の持つ強さが印象に残ります。師匠の原田が語る、
「個人戦こそ、本当の団体戦。」
という言葉の意味が、次第に分かってくるようです。


 そんな絆の力を否定し、ひたすら自分の力だけを信じることで、クイーンとして君臨し続けてきた若宮詩暢に対し、千早がどう立ち向かっていくのか、ラストは思わず手に汗握ります。


 そして、そうしたかるたでの“仲間の絆”が、そのまま千早と新の関係性にもリンクしていく様も、また甘酸っぱさ満天です(笑)。


 今青春真っ只中の方は勿論、青春時代のひたむきさを思い出して感動したい方にも、是非是非オススメです。



【ワンチャン・ポイント】
※真剣(まっけん)祐さん・・・本作では、広瀬すずさん演じる主人公が想いを寄せる幼馴染み・新役。知る人ぞ知る千葉真一さんの息子さんで、最近では「劇場版仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー」にも出演されています。秋には、本田翼さんと山本美月さん主演の「少女」にも出演されるそうなので、そちらにも要注目です。


オススメジャンル&オススメ度・・・<感動したい>



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