アーロと少年 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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小さい子には怖いかも?種族を越えた真実の絆。


2016年3月12日公開
監督:ピーター・ソーン
出演(声):石川樹・安田成美・松重豊 他


【賛否両論チェック】
賛:臆病だった主人公の恐竜・アーロが、人間の少年・スポットとの奇妙な旅を通して、大人へと成長していく姿が微笑ましい。2人が育んでいく確かな友情にも、思わず感動させられる。
否:小さい子には怖そうなシーンが多く、家族サービスにはやや不向きかも。


ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・基本的にはなし
アクションシーン・・・あり
怖シーン・・・雰囲気は小さい子にはかなり怖いかも



 恐竜が絶滅しなかった世界を描いた、ディズニーのアニメーションです。


 まず冒頭に、短編「ボクのスーパーチーム」が入ります。大好きなヒーローアニメを観ている“ボク”でしたが、父親の礼拝の時間と重なってしまい、テレビを消されてしまいます。仕方なく一緒にお祈りを始めた“ボク”でしたが・・・。


 その後本編。物語の舞台は、恐竜が進化した世界。地球に向かって落ちてきた隕石は、結局地球には落下せずに素通りしたため、恐竜は滅びず、今では言葉を話すまでになっていました。そうした世界で、草食恐竜のヘンリーとその妻(声:安田成美)は、畑を耕してトウモロコシを育てながら、幸せな毎日を送っていました。そんな2人の間に出来た3つの卵が、いよいよ孵化する時がやって来ました。元気一杯なリビーと、いたずらっ子のバックが生まれた後、ひときわ大きな卵からかえったのは、とっても小さくて臆病な男の子・アーロ(声:石川樹)でした。


 それから月日は流れ、3頭の子供達は順調に大きくなっていました。しかし、リビーとバックが家の仕事を凛々しくこなしていく中、アーロは相変わらず臆病なままで、ニワトリのエサやりに行けば、気性の荒いニワトリに追い回される有り様でした。そんなアーロを見かねたヘンリーは、アーロに1つ大事な仕事を任せることにします。それは、最近トウモロコシの貯蔵庫を荒らす動物をつかまえ、コテンパンにすること。アーロは俄然張りきって、罠を仕掛けるのでした。


 その日の午後、早速罠にかかった物音がして、アーロは恐る恐る近づきます。するとそこには、凶暴な人間の少年がかかっているのでした。ヘンリーに言われた通りに、木の枝をくわえて近寄るアーロでしたが、怖がってついつい罠の綱を切ってしまいます。少年はそのまま逃げ出してしまい、見かねたヘンリーはアーロを連れ、その後を追いかけるのでした。しかし途中で見失ってしまい、さらに悪いことに、嵐がやって来てしまいます。ずぶ濡れになりながら、必死に家へと帰ろうとする2頭を、上流で決壊した鉄砲水が襲います。ヘンリーはとっさに、アーロを高台へと押し上げますが、自身は登りきることが出来ず、アーロは父親を目の前で失ってしまうのでした。


 大黒柱を失った一家は、それでも冬に備え、トウモロコシの収穫を続けます。中でも、アーロはヘンリーの死に責任を感じ、一生懸命に働くのでした。そんな中、トウモロコシの貯蔵庫に、この間の少年が潜り込んでいるのを見つけたアーロは、怒りに任せて少年を捕まえようとします。しかし、すばしこい少年に慌てたアーロは、少年と一緒に急流へ落ちてしまい、共に下流へと流されてしまうのでした・・・。


 怖がりで弱虫だったアーロが、危険な旅を続けていくうちに、次第に一回りも二回りもたくましくなっていく様子が、なんだか微笑ましいです。松重豊さん演じるティラノサウルスのブッチが、アーロに語る、
「怖さを受け入れるんだ。逃げも隠れもしないで、乗り越えていくんだ、自分自身を信じて。」
というセリフが、とっても胸に染みます。


 そして、そんな旅が出来たのも、人間の少年・スポットがいてくれたから。初めは彼が憎たらしくて仕方がなかったアーロが、苦楽を共にしていくうちに、次第に本当の“絆”を育んでいく姿は、時にホロリと感動させてくれます。


 鉄砲水や他の恐竜のシーンは、小さい子にはちょっと怖すぎるかも知れませんので、家族サービスにはやや不向きかも知れません。それでも、笑って泣ける感動の冒険物語に仕上がっていますので、是非ご覧になってみて下さい。



【ワンチャン・ポイント】
※片桐はいりさん・・・本作では、ティラノサウルスのラムジー役。その個性的なキャラクターでお馴染みの方ですが、最近の映画では「R100」での〝丸呑みの女王”役や、「薔薇色のブー子」での胡散臭い占い師役、そして「小野寺の弟・小野寺の姉」での向井理さんと息の合った姉弟役等が有名なところです。これからもその存在感が楽しみですね。


オススメジャンル&オススメ度・・・<感動したい>



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