コインロッカーの女 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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悲しすぎる運命。変わっていく主人公の行き着いた結末。


2016年2月16日公開
監督:ハン・ジュニ
出演:キム・ゴウン
キム・ヘス 他


【賛否両論チェック】
賛:愛を知らずに裏社会を生きていた主人公が、1つの出逢いをきっかけに、良くも悪くも変わっていってしまう姿が切ない。
否:想像以上にグロシーンが多い。


ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・かなりあり
アクションシーン・・・少しあり
怖シーン・・・ヤクザなんかのシーンは結構怖いかも



 コインロッカーに捨てられた赤ん坊が成長し、裏社会を生き抜いていくサスペンスです。


 駅中にあるコインロッカー。浮浪者によって、その中からへその緒が付いたままの赤ん坊が見つかります。彼女はそのまま浮浪者達に育てられ、“イリョン”と名付けられるのでした。しかし物心がついた頃、浮浪者達は警察によって立ち退かされてしまい、イリョンは粗暴なタク刑事によって、キャリーバックに詰め込まれてしまうのでした。イリョンが連れてこられたのは、女主人のマ・ウヒが切り盛りする「馬家興業」。表向きは写真館でしたが、裏では密入国を斡旋し、旅券の偽造や臓器売買を行っていました。イリョンはウヒに、
「役立たずになったら、お前も殺す。」
と告げられ、彼女に言われるがままに、懸命に働き続けるのでした。


 それから月日は流れ、大人になったイリョン。彼女は兄貴分のゴンや、姉のソン、そして知的障がいを持つ弟のホンジュ達と共に、借金の取り立ての仕事を行っていました。そんなある日のこと、イリョンは取り立てに向かった家で、料理人を目指す青年、パク・ソッキュンと出逢います。海外にいる父親がウヒから金を借り、その保証人になっているというソッキュンは、イリョンのことを「社長」と呼び、パスタを作ってもてなそうとします。その天真爛漫な性格に面食らうイリョンは、少しずつ彼に惹かれていくのでした。


 その後もイリョンは、利息の取り立てにソッキュンの下を訪れますが、ソッキュンはそんな彼女を映画に連れて行ったり、食事に誘ったりします。そうして帰りが遅くなるイリョンに、ウヒは複雑な心境を隠せないでいるのでした。そんなある日のこと、ついに事件が起こります。ソッキュンの父親が蒸発してしまい、ウヒはイリョンに、
「ソッキュンを殺して臓器を売るから、捕らえてこい。」
と、指示を出したのでした。使命と自分の感情との間で揺れ動いたイリョンは、一緒にソッキュンの家に来ていたホンジュを殴り倒すと、ソッキュンを連れて逃走しようとするのでしたが・・・。


 他人を愛することも愛されることも知らず、常に用済みになることに怯えながら裏社会を生きてきた主人公が、1人の青年との出逢いをきっかけに、少しずつ変わっていく姿が、とても切なく映ります。


 そしてその変化が、決して良いことばかりではなく、主人公の大切なものまでも奪っていってしまう様子に、運命の過酷さも感じられます。


 グロシーンが思いのほか多いので、その点だけご注意を。儚すぎる運命の行く末に注目です。



【ワンチャン・ポイント】
※キム・ゴウン・・・本作では、裏社会を生き抜いていこうともがくイリョン役。最近の映画では、「メモリーズ 追憶の剣」での、イ・ビョンホン演じる両親の仇を討とうとする剣士・ホンイ役で出演されています。


オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>