流れ星が消えないうちに | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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人を愛することの難しさ。静かに語るヒューマンドラマ。



2015年11月21日公開
監督:柴山健次
出演:波瑠・入江甚儀・葉山奨之・黒島結菜 他


【賛否両論チェック】
賛:愛する人を亡くした時に、新しい愛を育むことの難しさや儚さを、温かい人間ドラマの中で、静かに描いていくのが印象的。
否:お話自体はかなり静かで淡々としていて、尚かつ上映時間も長いので、眠くなりそう。ラブシーンもあり。


ラブシーン・・・あり
グロシーン・・・基本的にはなし
アクションシーン・・・なし

怖シーン・・・なし

 恋人を事故で失った主人公の、心の再生の物語です。主演は波瑠さん。


 主人公の大学生・本山奈緒子(波瑠)。半年ほど前に、最愛の恋人・加地(葉山奨之)を事故で亡くした彼女は、加地の記憶が残る部屋で寝るのがいたたまれず、最近はずっと玄関で寝る日々を送っていました。そんな奈緒子の下にある夜、大分の実家から父(小市慢太郎)がやってきます。実は最近、父は母と上手くいっておらず、母と奈緒子の妹(黒島結菜)を残して、〝家出”をしてきてしまったのでした。そんな父を、奈緒子は温かく迎え入れます。


 一方、高校時代に加地の親友だった巧(入江甚儀)。その日、やっていたボクシングを辞めた彼は、その足で奈緒子の家に立ち寄ります。実は巧は今、奈緒子と新しく付き合い始めているのでした。当然ながら、奈緒子の父と鉢合わせしてしまう巧でしたが、気さくな父とはすぐに打ち解け、3人は一緒に夕飯を食べるのでした。

 奈緒子と加地が付き合い始めたのは、高校生の頃。科学部だった加地は、文化祭で展示するプラネタリウムを作っており、ひょんなことからそれを手伝ったのが、他ならぬ巧でした。その後、加地が奈緒子に告白するつもりだと 聞いた巧は、奈緒子にプラネタリウムを見てもらえるように取り計らい、その結果2人は距離を縮めていくことが出来たのでした。しかしその加地は、今はもうこの世にはおらず、残された奈緒子と巧は、お互いが愛し合うことに罪悪感を感じる日々でした。そんな2人でしたが、奈緒子の父や、学校見学でやって来た奈緒子の妹との触れ合いを通して、少しずつ心が癒されていくのでした・・・。


 死んでしまった最愛の人への愛が消えずに、新しく誰かを愛することへの罪悪感に苛まれる主人公が、本当に少しずつその苦しみを克服していく様子が、温かくも静かな雰囲気の中で淡々と描かれていきます。印象的なのは、奈緒子と巧が夜の近所を散歩するシーン。ようやく新しい愛情を育みつつあったのに、加地が幼い頃落ちてしまった川を眺めた時に、ふと彼との思い出がフィードバックしてきて、思わず取り乱してしまう姿なんかに、主人公の葛藤が赤裸々に現れているような気がします。そんな主人公を優しく見守る、巧や父や妹の姿にも、また癒されるような気もします。


 ただ思いのほか上映時間が長めだったりするので、気をつけないと眠くなるかもしれません(笑)。時間軸はかなり行ったり来たりしますが、高校時代と現代なので、混乱することはなさそうです。


 ラブシーンも少しありますので、どちらかというとお1人で、愛というものを見つめ直したい時に、是非オススメです。


【ワンチャン・ポイント】
※入江甚儀さん・・・本作では、主人公の現在の恋人・巧役。新進気鋭の俳優さんで、最近では「キカイダー REBOOT」でのキカイダー役や、「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」での主人公の三つ子の姉の彼氏役、そして「ストロボ・エッジ」での主人公の友人役等で出演されていらっしゃいます。他にも来年は、「ピンクとグレー」や「さらばあぶない刑事」等の話題作にも出演されるそうなので、そちらにも要注目です。


※居酒屋の店員さん・・・本作で、奈緒子の父と巧が語らい合う居酒屋が登場しますが、そこの店員さんを演じているのは、なんとシンガーソングライターの堂島孝平さん。なかなか気がつかないシーンなので、お見逃しなく。


※塩ノ谷早耶香さん・・・本作の主題歌「流れ星」を担当している歌手の方。映画の主題歌では他にも、佐々木蔵之介さん主演の時代劇「超高速!参勤交代」の主題歌「like a flower」を歌っていらっしゃいます。


オススメジャンル&オススメ度・・・<深く考えたい>


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