ミケランジェロ・プロジェクト | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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命を懸けてでも守る価値のあるものとは。実在した名もなき英雄達。


2015年11月6日公開
監督:ジョージ・クルーニー
出演:ジョージ・クルーニー
マット・デイモン
ケイト・ブランシェット 他


【賛否両論チェック】
賛:人命が最優先され、誰も美術品を守らなかった戦時下にあって、自らの命を懸けて美術品を守り抜こうとした主人公達の姿が、切なくも勇ましく描かれていく。豪華なキャストにも要注目。
否:戦争映画として観るのには、やや物足りないか。シリアスなシーンで急にコミカルになったりと、どっちつかずの印象も否めない。


ラブシーン・・・基本的にはなし
グロシーン・・・殺害シーンあり
アクションシーン・・・基本的にはなし
怖シーン・・・急に攻撃されるシーン等があり



 ジョージ・クルーニー監督・主演で、第2次大戦下で実在した、美術品を奪還する作戦部隊を描いた作品です。


 1943年。ハーバード大学付属美術館館長のフランク・ストークス(ジョージ・クルーニー)は、政府の高官達を前に、熱弁をふるっていました。それによると、ナチス・ドイツの侵攻によって、占領された国々からは多数の美術品が略奪され、戦闘によって貴重な建築物も軒並み破壊されてしまっているとのこと。ストークスは、その保護を熱く訴え、最終的には美術品を守る部隊の結成が許可されることになるのでした。その後ストークスは、メンバー集めに奔走します。彼の下に集まったのは、メトロポリタン美術館の主任学芸員のジェームズ・グレンジャー(マット・デイモン)、建築家のリチャード・キャンベル(ビル・マーレイ)、彫刻家のウォルター・ガーフィールド(ジョン・グッドマン)、舞台監督のプレストン・サヴィッツ(ボブ・バラバン)、歴史家のドナルド・ジェフリーズ(ヒュー・ボネヴィル)、フランスの美術商のジャン=クロード・クレルモン(ジャン・デュジャルダン)の6名。「モニュメンツ・メン」と名付けられた彼らの部隊は、奪われた美術品の奪還と、今も残る美術品の保護を目的に、新兵達と一定の訓練を受けた後、戦いの前線であるフランス・ノルマンディーへと向かうのでした。


 しかし、大統領の命令書があるにも関わらず、他の部隊の彼らへの対応は冷ややか。駐屯していた部隊の指揮官は、
「美術品を守るために兵を出せだと!?」
と激怒します。結局ストークス達は、彼らだけでの行動を余儀なくされるのでした。一方グレンジャーは、単独で一足先にパリへと向かい、奪われた美術品に関する情報を収集するのでした。


 ストークス達は手分けして美術品を探しますが、そんな中で、教会から聖母子像が奪われるのを阻止しようとしたドナルドが、銃殺されてしまいます。悲しみに暮れながらも、決意を新たにするストークス達。その頃グレンジャーは、ドイツ軍の下で美術館の学芸員をしていたクレール(ケイト・ブランシェット)に接触を図っていました。しかし同じ頃、ソ連軍がドイツ軍から奪った土地で、美術品を略奪するという事態が起きていたため、クレールは
「美術品を守りたい。」
というグレンジャーの言葉を、信用出来ないでいるのでした。それでも、ナチスがユダヤ人から奪った絵画を、持ち主が去ってしまった家にまで返しに行くグレンジャーの姿を見て、クレールは次第に彼に心を開くようになっていきます。そして遂にストークス達は、ナチスが大量の美術品を隠している場所のヒントを、見つけることに成功するのでした・・・。


 戦時中、誰もが生きることに必死で、見向きもされなかった美術品の数々。そうした先人達の歴史が奪われていくのを見過ごせず、自らの手で守り抜こうと孤軍奮闘した主人公達の姿が、非常に勇ましく映ります。出発当初は、
「無理をするな。人命は美術品よりも尊い。」
と言い聞かせていたストークスが、実際に多くの犠牲を払いながら作戦を遂行した結果、
「彼らの死は、大きな意味を持つことだった。」
と振り返るセリフが、とても印象に残ります。


 反面、シリアスなシーンのはずが、途中で急にコミカルになったりと、感動してイイのか笑ってイイのか、若干どっちつかずな気がするのも、否めないところです。


 とはいえ、実在した勇敢な芸術家達の姿に、心打たれる作品であることは間違いありません。是非劇場でご覧になってみて下さい。



【ワンチャン・ポイント】
※ビル・マーレイ・・・本作では、「モニュメンツ・メン」のメンバーで建築家のリチャード役。最近では、「ヴィンセントが教えてくれたこと」での、破天荒なオヤジ役が有名なところですが、他にも「グランド・ブダペスト・ホテル」や「私が愛した大統領」、「ムーンライズ・キングダム」等を始め、歴代の様々な作品に出演されています。最新作では、11月公開の「帰ってきたMr.ダマー バカMAX!」にも登場するそうなので、そちらも注目です。


オススメジャンル&オススメ度・・・<深く考えたい>


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