アクトレス ~女たちの舞台~ | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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一般人には難しすぎる?芸術的すぎる女優達の葛藤。


2015年10月24日公開
監督:オリヴィエ・アサイヤス
出演:ジュリエット・ビノシュ
クリステン・スチュワート
クロエ・グレース・モレッツ 他


【賛否両論チェック】
賛:女優達の舞台にかける情熱が、雄大な自然の中で華麗に描かれていく。劇中劇と重なるシーンもあり、印象に残る。
否:難解なセリフのかけ合いが非常に多く、展開も極めて単調なので、観ていて眠くなりそう。


ラブシーン・・・基本的にはなし
グロシーン・・・なし
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・基本的にはなし



 ベテラン女優が、自身の演技や若手女優の台頭に葛藤する人間ドラマです。


 スイス・アルプスへと向かう列車の中。ベテラン女優のマリア・サンダース(ジュリエット・ビノシュ)の個人秘書であるヴァレンティン(クリステン・スチュワート)は、マリアと共に、とある賞の授与式に向かっていました。かつては「X-MEN」の映画にも出演し人気を博していたマリアでしたが、最近ではその人気にも陰りが見え始めていました。私生活では夫と離婚調停中で、マリアは列車の中でも弁護士からの電話に追われているのでした。元々今回の授与式は、かつてマリアが18歳の時に主演を演じた舞台「マローヤのヘビ」の脚本家で、それ以来彼女と親交が深かったヴィルヘルムに贈られるもの。しかし、どうしても人前に出たがらないヴィルヘルムの代理として、マリアが出席することになったのでした。しかしそんなマリアとヴァレンティンの下へ、
「ヴィルヘルムが亡くなった。」
という知らせが飛び込んできます。


 ショックを受けながらもアルプスに到着し、悩んだ末に授与式に出席したマリア。同じようにヴィルヘルムと親交があり、かつてマリアに惚れ込んだこともある俳優・ヘンリクも駆けつけ、式は滞りなく行われるのでした。式の後のパーティーにも顔を出したマリアとヴァレンティンでしたが、そこへ新進気鋭の舞台作家・クラウスがやってきます。クラウスはマリアに、
「『マローヤのヘビ』を再演することになっているので、是非出演してほしい。」
と依頼します。しかしその役は、かつてマリアが演じた主人公・シグリットではなく、彼女と禁断の恋に落ち、全てを失う女社長・ヘレナ役とのこと。マリアは当初、
「シグリットとヘレナでは、感性が違いすぎる。」
と、これを固辞していましたが、最終的には引き受けることになるのでした。


 今回新たにシグリットを演じるのは、こちらも新進気鋭の若手女優、ジョアン・エリス(クロエ・グレース・モレッツ)。演技力は申し分ありませんでしたが、恋人に別れ話をされ、激昂して拳銃を発砲し逮捕されたり、パパラッチの車に物を投げつけて暴言を吐いたり、その言動はハリウッドでも話題になっていました。そんなエリスの記事を気にかけながらも、マリアはヴァレンティンを相手に、稽古に没頭します。しかし、偏屈で自分とは価値観が合わないマリアに対し、ヴァレンティンは次第に不満を募らせていってしまうのでした・・・。


 美しいアルプスの荘厳な大自然をメインの舞台に、女優達の“演技”に対する姿勢が、とても芸術的に描かれていきます。ただ逆に言うと、会話が高尚すぎて、一般人目線で観ると、話が難しすぎる印象が拭えません。思わず眠くなりそうです(笑)。


 ストーリーも単調といえば単調ですが、女優達の葛藤が劇中劇の「マローヤのヘビ」の登場人物達と重なるようなシーンも多く、その悲哀を切に考えさせられます。


 一応PG-12ではありますが、そこまで気になるような描写もありませんので、演劇の奥深さを実感してみたい方に、是非オススメです。



【ワンチャン・ポイント】
※今回はお休みです。


オススメジャンル&オススメ度・・・<深く考えたい>


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