劇場版MOZU | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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まさにハードボイルド。真実と正義を追い求める、壮絶な死闘。


2015年11月7日公開
監督:羽住英一郎
出演:西島秀俊・香川照之・真木よう子 他


【賛否両論チェック】
賛:スリリングなアクションが次から次へと繰り広げられ、思わず圧倒される。巨悪に臆することなく立ち向かっていく主人公達の姿が、カッコよくて印象的。
否:テレビシリーズを観ていないと理解出来ない設定や登場人物が数多く登場するので、予備知識は絶対に必要。グロシーンも多数あるので、家族やデートでの鑑賞は不向き。


ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・殺害シーン・拷問シーン等多数あり
アクションシーン・・・メッチャあり
怖シーン・・・雰囲気はかなり怖いかも



 人気小説をテレビドラマで映像化した作品の映画版です。シリーズ最大の敵〝ダルマ”が、遂に登場します。


 白昼の都心で、突如テロ事件が発生。高層ビルの42階のオフィスに、テロリストの権藤(松坂桃李)率いる武装集団が押し入り、警備員達を射殺。その後、人質を取って立て籠ったのでした。武装集団は付近一帯に爆弾を仕掛けたと通告し、実際に爆発物が見つかったため、現場周辺には避難指示が出されます。これを受け、近くにあったペナム共和国大使館の職員達も車で避難しますが、これを別の武装集団が襲撃し、1人の少女・エレナ(マーシュ彩)を連れ去ろうとするのでした。その現場にたまたま居合わせた公安部の警部・倉木(西島秀俊)は、すぐに武装集団を制圧。エレナを助けると、その場を後にします。エレナの確保に失敗したという一報を聞いた権藤は、何故か部下達に撤収を指示。ハンググライダーで逃走してしまうのでした。


 一方、大杉(香川照之)の娘への誕生日プレゼントを一緒に選んでいた明星(真木よう子)は、そのまま大杉の車で拉致未遂の現場に駆けつけますが、エレナを助けたのが倉木だと知り、唖然とします。同じ頃、大杉は路地に迷い込んでいたエレナを保護。彼女の母親が大使館の職員だったため、警察で保護することは出来ず、大杉はやむなくエレナを自分の探偵事務所で匿うのでした。知的障害のあるエレナに、手を焼く大杉。タイミングよくやってきた新聞記者達に事務所を任せ、彼はエレナを交番巡査・鳴宮(伊藤淳史)に預けると、待ち合わせの喫茶店で待たせていた娘・めぐみ(杉咲花)の下へと急ぎます。ところがめぐみはというと、待ちぼうけにしびれを切らし、入れ違いで事務所に来てしまうのでした。するとその直後、変装した権藤が事務所を訪れます。実はこの直前、権藤は入院していたエレナの母親も、殺害していました。権藤はエレナを探しているようで、有無を言わさず2人の記者をアイスピックで惨殺。必死で隠れていためぐみも見つかり、身代わりに連れ去られてしまうのでした。


 倉木もすぐに大杉の事務所へと駆けつけますが、そんな彼の下に、警察庁警務局の津城(小日向文世)が姿を現すと、
「君はこの件には関わるな。」
と忠告をしていきます。その直後、津城は遺体となって発見されるのでした。一方、明星の自宅を訪れた倉木は、明星も権藤達に拉致されたことに気がつきますが、同時に倉木は、浴室の惨状に凍りつきます。それはまさに、彼の娘が惨殺された現場と酷似しており、〝お前の娘の死に自分達が関わっている”というメッセージでもあるのでした。その後、犯罪プランナー・高柳(伊勢谷友介)から電話を受けた倉木達は、今回の事件の背後に、戦後から日本の犯罪史を裏で操って来た男〝ダルマ(ビートたけし)”の存在があることを知り、一路ペナム共和国へと向かうのでした・・・。


 幼くしてその命を奪われた娘の死の謎を追い、時に暴走しながらも、決して臆することなく巨悪に立ち向かっていく倉木の姿が、非常に孤高でカッコよく描かれています。どんな絶体絶命の状況でもポーカーフェイスを崩さず、隙を突いて反撃に転じていく主人公の様子は、まさに西島秀俊さんの真骨頂といったところですね(笑)。


 アクションはかなり重厚かつ本格的で、テロリストを相手にした壮絶な戦いが、次から次へと繰り広げられ、息つく暇もないくらいの緊張感があります。


 難点としては、如何せん予備知識が必要不可欠なこと。登場人物や設定が複雑なのと、テレビシリーズで出てきた事件や人物が何の説明もなしに登場するので、知らずに観ると訳が分からず楽しさが半減しそうです。また、グロいシーンもかなり多いので、苦手な人には向かないかも知れません。


 とはいえ、〝これぞハードボイルド”と呼ぶにふさわしい、非常にスリリングで圧巻のストーリーではあります。
 「後悔するのには、もう飽きた。」
という倉木のセリフが印象に残る、そんな作品です。



【ワンチャン・ポイント】
※杉咲花さん・・・本作では、香川照之さん演じる大杉の娘・めぐみ役。新進気鋭の若手女優さんで、「イン・ザ・ヒーロー」での主人公の娘役や、「トイレのピエタ」でのヒロイン役、そして「愛を積むひと」での、野村周平さん演じる青年の恋人役でも出演されています。今後もその天真爛漫な役どころに期待大です。


オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>


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