パパが遺した物語 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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時代を越えて紡がれる、父と娘それぞれの“愛”。


2015年10月3日公開
監督:ガブリエレ・ムッチーノ
出演:ラッセル・クロウ
アマンダ・セイフライド

【賛否両論チェック】
賛:「娘への愛」と「恋人への愛」。どちらもかけがえのない“愛”を、それぞれの時代で切なく描いていて、2つが絶妙に交錯する感じがステキ。
否:ケイティの言動には、なかなか共感しにくいものがある。2つの時代が交互に進むので、少し混乱もしそう。

ラブシーン・・・あり
グロシーン・・・なし
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・悪夢のシーンは少し怖いかも


 作家だった父と、心に傷を負った娘。それぞれの生き様を描いた作品です。主演はラッセル・クロウとアマンダ・セイフライド。

 物語は1989年と2014年、2つの時代を行き来しながら進んでいきます。1989年、作家のジェイク(ラッセル・クロウ)とその幼い娘・ケイティは、失意のどん底にいました。ジェイクは車を運転中、最愛の妻・パトリシアと口論になり、気をとられた直後にトラックと衝突。ケイティは無事で、ジェイクも奇跡的に一命を取り留めたものの、パトリシアは帰らぬ人になってしまったのでした。その後、ジェイクには脳の後遺症から右半身に麻痺が残り、医者の強い勧めで精神病院に入院することに。ケイティはその間、パトリシアの姉・エリザベスの家に預けられることになるのでした。

 そして7ヶ月の月日が流れ、ようやく退院したジェイク。彼はすぐさまケイティを迎えに行きますが、エリザベスとその夫・ウィリアムは、何故か浮かない表情。そのままケイティを別室に行かせた2人は、
「君にケイティを育てるのは難しい。」
と、このまま預けるように言い出し、エリザベスに至っては、
「彼女を養女にしたいと思っている。」
と口走ります。当然、ジェイクはこれを固持。ケイティを連れて帰るのでした。

 時代は変わり、2014年。成人したケイティ(アマンダ・セイフライド)は、大学院で心のケアが必要な子供達と交流する、ソーシャルワーカーとして活動していました。一方でその私生活はすさみ、夜な夜な飲み歩いては、出逢った男性達とその夜限りの関係を持つような、自堕落な日々を送っていました。そんなある時彼女は、作家志望の青年・キャメロン(アーロン・ポール)と出逢います。彼は、かつてジェイクがケイティとの生活を綴った本「父と娘」に、作家としての夢を感化されたとのこと。そんなキャメロンとやがて深い仲になっていくケイティでしたが、彼女は“他人を心から愛せない”という、深い傷を抱えているのでした・・・。

 苦境に立たされながらも、娘への愛情だけは決して手放さなかった父。そして、心に傷を抱えながらも、次第に誰かを愛することを知っていく娘。似ているようで違う、父娘それぞれの“愛”が、時代を越えて描かれていきます。その切なくも美しい姿が、観る者の胸を打ちます。

 ただ、ケイティの一貫性のない言動には、それが“心の闇”だと分かってはいても、やや感情移入しづらいところではあります。終わり方も少しあっけなくて、物足りない印象は否めないかも知れません。

 とはいえ、ジェイクのお話もケイティのお話も、どちらもかけがえのない“愛”を物語る、ステキなストーリーです。是非チェックしてみて下さい。


【ワンチャン・ポイント】
※クワベンジャネ・ウォレス・・・本作では、言葉を発することを拒み、ケイティが担当することになる少女・ルーシー役。言わずと知れた「ANNIE/アニー」の主演でお馴染みの女の子ですが、出演作は他にも「ハッシュパピー バスタブ島の少女」での主演や、「それでも夜は明ける」での主人公の娘役等がありますね。これからもその成長に期待大です。

オススメジャンル&オススメ度・・・<感動したい>




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