ボクは坊さん。 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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改めて教えられる命の尊さ。心温まる〝お坊さん”ムービー。


2015年10月24日公開
監督:真壁幸紀
出演:伊藤淳史・山本美月・溝端淳平 他


【賛否両論チェック】
賛:〝お寺”という世界に飛び込み、様々な悩みにぶつかりながらも、悩みぬいて成長していく主人公の姿に、不思議と励まされる。命の儚さや大切さにも、自然と気がつかされる。
否:内容がどうしても説教臭くなってしまうのは、ご愛嬌か。雰囲気も極めて静かなので、眠くなりそう。


ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・基本的にはなし
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・なし



 実家を継ぎ、僧侶となった青年の奮闘を描いた実話です。主演は伊藤淳史さん。


 主人公・白方進(伊藤淳史)は、高野山にある仏教系の大学を卒業。しかしすぐに実家の寺・栄福寺は継がずに、地元の書店の店員として働いていました。そんな彼に、幼馴染みの京子(山本美月)と真治(溝端淳平)は、半ば呆れ顔。それでも進は、大学時代の友人の広太(濱田岳)や孝典(渡辺大知)と連絡を取りながら、厳しかった修行の日々を思い出すのでした。


 そんなある日、栄福寺の住職で進の祖父・瑞円(品川徹)が倒れてしまいます。診断は末期のすい臓ガン。医師からそれを聞いた進は、悩んだ末に寺を継ぐことを決意。頭を丸めると、役所に改名を届け出、名前を光円と改めるのでした。ほどなくして瑞円は亡くなり、その葬儀を光円が取り仕切ります。参列した京子や真治は感心しますが、檀家の人々の心境は複雑な様子。中でも長老の新居田(イッセー尾形)は、寺の今後を心配するあまり、寄合でもついつい光円に意見してしまうのでした。


 それでも、色々な経験を積み重ねていくうち、少しずつ住職として成長していく光円。そんな彼に、京子が相談を持ちかけてきます。それは、
「今度結婚するので、式を栄福寺で挙げさせてほしい。」
というものでした。突然の告白に、密かに京子を想っていた光円は、心中穏やかではありませんでしたが、それでもその申し出を快諾し、京子は無事に挙式を終えます。やがて、待望の第一子を懐妊した京子。ところが出産直前になって、京子は脳出血で倒れてしまい、そのまま植物状態になってしまいます。突然の出来事に動揺を隠せない光円達。そこへ追い打ちをかけるように、寺や檀家のことを気にかけていた新居田が、亡くなってしまうのでした・・・。


 まず、それまでの自分には疎遠だった〝お寺”の世界に足を踏み入れ、奮闘する主人公の姿が、とても新鮮に映ります。お坊さん専用グッズの通販や、般若心経の着メロ等、思わずクスッと笑ってしまう描写もふんだんに盛り込まれていて、まさに目からうろこです(笑)。


 そんな右も左も分からない世界の中で、それでも自分が「こうしたい!」と思ったことを、一心に行動へと起こしていく主人公の真っ直ぐな生き方と、そんな彼に次第に感化されていく周りの人々の様子に、不思議と心が元気づけられるような、そんな温かい雰囲気が漂う作品です。長老の新居田が、光円を
「弘法大師に似ているのかも知れない。」
と褒めるセリフも、何となく納得出来るような気がします。


 そして忘れてはいけないのが、この作品で一貫して描かれている、〝命の儚さ”。新しい命を残し、植物状態へと陥ってしまった京子と、そんな2つの命と向き合いながら、その儚さについて否応なしに考えさせられる主人公の苦悩に、その尊さが如実に表れています。


 やや説教臭い内容ではありますが、たまにはこうした作品で、人生を見つめ直してみるのも、イイかも知れませんね。



【ワンチャン・ポイント】
※青山美郷さん・・・本作では、光円達が学生時代に入り浸っていた食堂の看板娘・ほのか役。舞台等で活躍されている若手女優さんで、芦田愛菜ちゃん主演の「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」で、3姉妹を1人3役で演じていらっしゃった方です。最新作では、小林聡美さん主演の半ドキュメンタリー映画「犬に名前をつける日」にも出演されているそうなので、そちらも要注目です。


オススメジャンル&オススメ度・・・<深く考えたい>


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