探検隊の栄光 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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命懸けでバカをやる覚悟。笑えるのに心にも響く、主人公の凛々しい姿。


2015年10月16日公開
監督:山本透
出演:藤原竜也
ユースケ・サンタマリア
小澤征悦 他


【賛否両論チェック】
賛:ヤラセ番組の本編と、撮影風景とのギャップが、笑いを誘う。そんな中でも、馬鹿馬鹿しいことを必死でやる姿に、不思議と感動もさせられる。
否:ストーリーそのものもかなりシュールだが、笑いも結構好みは分かれそう。


ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・虫のシーンが少しあり
アクションシーン・・・基本的にはなし
怖シーン・・・少しだけあり



 落ち目の俳優が、未確認生物を探すヤラセ満載の番組に参加し、変わっていく物語です。主演は藤原竜也さん。
 
 主人公・杉崎正雄(藤原竜也)は、かつて「情熱探偵」で一世を風靡した人気俳優でしたが、最近は鳴かず飛ばず。そんな彼が今回挑むのは、南国の孤島〝ベラン共和国”に伝わる伝説の巨獣〝三首のヤーガ”を探す探検隊の隊長というものでした。しっかり役作りも考え、ベランの空港に降り立った杉崎でしたが。怪しげな男に、突然荷物を持っていかれてしまいます。そこへやって来たのは、超適当な番組プロデューサー・井坂(ユースケ・サンタマリア)。実は荷物を運んだ男は、現地ガイドのマゼラン(岡安章介)でした。そこへ、超無計画なディレクター・瀬川(小澤征悦)や無口なカメラマン・橋本(田中要次)、未確認生物オタクの音声・小宮山(川村陽介)、そして紅一点のAD・赤田(佐野ひなこ)も加わり、いよいよ撮影がスタートします。


 ところが、やる気満々の杉崎に配られたのは、ペラペラな台本のみ。
「セリフ入れてからやりたいので、時間もらってもイイですか?」
と言い出す杉崎をよそに、探検隊はさっさと出発してしまうのでした。その後彼らは、情報収集のシーンを撮るべく、村の市場に到着。さぞかし原始的な生活をしている・・・と思いきや、そこには電化製品が積まれ、スーツの村人もいる始末。それでも、自分の屋台の前にゴミを置かれて怒っているおじさんを見つけた瀬川は、強引に杉崎にインタビューを敢行させます。後から吹き替えを付けると、ゴミで怒っているだけのおじさんが、ヤーガの恐ろしさを力説する村人に見える、良い画が撮れたのでした。


 その後も探検隊は、チキンの骨を人骨に見立てて、人喰いピラニアの恐怖に怯えたり、普通の丘を断崖絶壁の設定で演技したり、ビニール製のワニと必死に格闘したりと、ヤラセ満載でお目当ての洞窟を目指します。そんな中、最初は面食らっていた杉崎でしたが、次第に「馬鹿馬鹿しいことを一生懸命やる面白さ」に気がついていきます。しかし、ようやく洞窟に到着した一行を待ち受けていたのは、なんとそこを拠点にしている反政府ゲリラ。そして探検隊は、必死に撮影してきたテープを、没収されてしまうのでした・・・。


 「『探検隊』の撮影クルー」という、なかなかありそうでなかったシチュエーションの映画です。普段面白おかしく観ている番組の裏側を垣間見られるようで、それだけでも思わず笑ってしまいます(笑)。途中、ヤラセ番組の本編と、それを撮影しているところが交互に出てくるので、そのギャップがより一層笑いを誘います。にも関わらず、そんな彼らが、はたから見るとアホらしいことを一生懸命取り組んでいる姿を観ていくにつれ、終わる頃には感動すら覚えてしまうから、不思議です(笑)。


 そんな探検隊のストーリーを際立たせているのが、何といっても藤原竜也さんの迫真の演技です。「『決死の覚悟で挑む隊長』を演じる熱血俳優」という難しい役どころを見事に体現されていて、一見するとおバカなことに死に物狂いで取り組む姿を、これでもかと真剣に演じていらっしゃいます。反政府軍を前にした白熱の説得シーンなんかは、言っていることは面白いことなのに、何故か思わず圧倒されてしまいます(笑)。


 どんなことでも必死になってやっていれば、必ず報われる瞬間がある。そんな大切なことを、笑いのオブラートに包みながら教えてくれる、ステキな作品だと思います。是非劇場でご覧下さい。



【ワンチャン・ポイント】
※山本透さん・・・本作の監督さん。大泉洋さんと麻生久美子さんがロックなカップルを演じた「グッモーエビアン!」の監督もされています。他にも、「SPACE BATTLE SHIP ヤマト」や「アンフェア the end」等で、助監督もなさっているそうですね。そして最新監督作品では、「猫なんかよんでもこない。」が来年1月に公開される予定です。


オススメジャンル&オススメ度・・・<笑いたい>


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