屍者の帝国 | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

<ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

観たい映画に迷った時は、このムービーナビをご活用下さい。現在公開中の映画の中から、目的や好みに合わせた映画を探せます。

※「声に出して読みたい映画のセリフ in 2018」 4月8日発売♪

難しい。死者に問われる、生きていくことの意義。


2015年10月2日公開
監督:牧原亮太郎
出演(声):細谷佳正・村瀬歩・楠大典 他


【賛否両論チェック】
賛:生と死が曖昧な世界で、生きる意味や存在する意義について、改めて考えさせられる。その中での主人公の奮闘も感慨深いものがある。
否:お話としてはかなり難しくて荒唐無稽なので、ラストのシーンなんかは好みがはっきりと分かれそう。グロシーンも多数あり。


ラブシーン・・・基本的にはなし
グロシーン・・・メッチャあり
アクションシーン・・・多数あり
怖シーン・・・死者のシーンは結構怖い



 アニメ映画です。死者を労働力として蘇らせる技術が発展した世界での、主人公達の孤独な戦いを描きます。


 物語の舞台は、1878年。その100年以上前、ヴィクター博士によって、唯一の自我を持つ死者“ザ・ワン”ことフランケンシュタインが生み出されました。その後、ザ・ワンは姿を消しましたが、死者の再生技術は発展。自我を持たせることは叶っていませんでしたが、それでも死者達は貴重な労働力や兵力として、世界中でその役割を担っていました。


 主人公のジョン・ワトソン(声:細谷佳正)は、ロンドンに住む医学生。彼は政府によって禁止されている、独自の死者の蘇生を行い、共に技術を研究していた親友・フライデー(声:村瀬歩)を蘇らせることに成功します。しかし、それはすぐに政府に知られることになり、彼の下には諜報期間の長・通称“M(声:大塚明夫)”がやってくるのでした。Mはワトソンの高い能力に感心し、罪を不問にする見返りに、自分の下で働くよう指示。ワトソンはフライデーと共に、インドへと送られるのでした。


 ワトソンの任務は、ロシアで大量の死者達を連れて反乱を起こし、アフガニスタンへと消えた男・カラマーゾフ(声:三木眞一郎)の行方を突き止め、彼が持っているとされる、「ヴィクター博士の手記」を押さえること。インドは、アメリカの前大統領も訪れているなど、植民地として繁栄を極めていました。ところが、ワトソンが到着して間もなく、現地では突然のテロ事件が発生。体内に爆弾を仕込まれた死者達により、ワトソンも命を狙われます。そんな彼の窮地を救ったのは、Mの命を受けた大尉・バーナビー(声:楠大典)でした。
「前任者は死んだ。あんたは長生きしてくれることを願うぜ。」
というバーナビー。彼らは、手引きしてくれるというロシア人・ニコライ(声:山下大輝)と共に、一路アフガニスタンへと向かうのでしたが・・・。


 死者を蘇らせて使役するという、まさに生と死の境が曖昧になった世界観の中で、「生きていくことの意義」について、深く問われる内容が印象的です。そんな中で、ひたすらに己の信念を貫き、親友を死の淵から救おうと孤軍奮闘する主人公の姿が、とても哀愁たっぷりに描かれていきます。


 ただやはり、その世界観故に、どうしても荒唐無稽というか、ちょっと感情移入しづらい印象を受けます。ラストのシーンなんかはその最たるもので、人によっては訳が分からなくて、全く面白くないと感じる人もいるかと思います。


 話もかなり難しいので、人間の命についてじっくりと考えたい人に、オススメの作品です。最後は「そこに繋がりますか!」という感じでもありますので、そこにも是非ご注目を(笑)。



【ワンチャン・ポイント】
※今回はお休みです。


オススメジャンル&オススメ度・・・<深く考えたい>


「映画の通信簿2014」発売しました!!
Amazon限定販売ですので、「映画の通信簿2014」で検索下さい♪