GONIN サーガ | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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前作の知識が全て。受け継がれた悲劇の運命。


2015年9月26日公開
監督:石井隆
出演:東出昌大・桐谷健太・土屋アンナ 他


【賛否両論チェック】
賛:復讐心に突き動かされ、理性を失っていく主人公達の姿が痛々しい。
否:前作と話が深く関係しているのと、人間関係が複雑なのとで、前作の知識が絶対必要。グロシーンも多く、伝えたいこともよく分からない。


ラブシーン・・・少しだけあり
グロシーン・・・メッチャあり
アクションシーン・・・あり
怖シーン・・・雰囲気は結構怖いかも



 かつて人気を博したバイオレンス映画「GONIN」の続編です。主演は東出昌大さん。


 本作の発端は、19年前の前作での事件に遡ります。大越組の持つ大金を強奪した5人の男達が、その報復として次々に殺されていきました。そんな中、反撃に転じた三屋(本木雅弘)と氷頭(根津甚八)は、大越組を襲撃し、組員を皆殺しにするのでした。物語は、その直後から始まります。大越組の若頭だった久松(鶴見辰吾)の息子・勇人と、その親友で組長の息子・大輔は、幼いながらもクラブの片隅でラジカセを爆音で流し、大人にケンカを売るようなヤンチャぶりでした。そんな彼らは、大越組を傘下に収める五誠会の若き三代目・式根誠司(安藤政信)と出逢います。ところがその直後、大越組襲撃事件の一件が電話で知らされ、式根達は大慌てで大越組へと向かいます。勇人と大輔の父親もこの事件で命を奪われたため、当然彼らの下へも事件の一報がもたらされるのでした。しかし事件現場の遺体が、組長だけ外にあったことから、五誠会の二代目組長(テリー伊藤)は
「組長を置いて逃げ出したんだろう!?」
と激怒。結局久松は破門されてしまい、その妻・安恵(井上晴美)と勇人は路頭に迷うことになってしまうのでした。


 それから時は流れ、現在。成長した大輔(桐谷健太)は、潰れてしまった大越組の復興を目指し、式根の用心棒として力を蓄える日々を過ごしていました。一方、勇人(東出昌大)は建設現場での肉体労働に明け暮れる日々。そんな2人は久々に、当時父親が亡くなった病院の前で再会し、お互いに花を手向けるのでした。そんなある日、恋人との結婚式の会場となる予定の空きテナントを視察していた式根の下に、落ちぶれた元アイドルの菊池麻美(土屋アンナ)がやってきます。彼女は、とあるデータをネタに式根達にゆすられており、そのネタ下を取り返そうと、式根にしつこくつきまとっているのでした。恋人には〝ヤクザ”だということを知られたくない式根は、何とか大輔にその場を収めさせようとしますが、勢い余った麻美は、持っていた拳銃を発砲。やむなく式根は撤収します。残った大輔は。麻美からゆすりの件を聞かされ、
「式根が仕切っている闇金業者『G&P』の金庫に、そのデータがある。一緒に組んで、それを奪ってほしい。」
と提案されるのでした。


 同じ頃、スナックを経営する安恵の下に、〝冨田”と名乗るフリーライターがやってきます。彼は安恵に、19年前の事件のことをしつこく聞き出そうとします。実は彼の正体は、襲撃事件に巻き込まれて殉職した警察官の息子・森澤慶一(柄本佑)。彼は勇人達に、五誠会への復讐を兼ねて、「G&P」の金庫にある隠し金を盗もうと持ちかけてきます。しかし、全く乗り気でなかった勇人と大輔は、その誘いを断ってしまうのでした。ところがその後、慶一から事件当時の詳細を聞き、夫が逃げ出した訳ではなく、最後まで三屋達と戦ったことを知らされた安恵は、夫が遺した拳銃を持ち出すと、「G&P」で発砲事件を起こしてしまいます。安恵はすぐに捕らえられ、自殺に見せかけて惨殺されてしまうのでした。全てを奪われ、復讐心に駆られた勇人は、慶一の話に乗ることにします。大輔や麻美も加わり、五誠会を相手にした抗争の火ぶたが、切って落とされるのでした・・・。


 この映画を楽しめるかどうかは、ズバリ“前作を観ているかどうか”で決まりそうです。一応冒頭や途中でも、前作の流れはおさらいしてくれるんですが、いかんせん人間関係が複雑なので、初見だと訳が分からないまま、何となく終わってしまう感が満載です。


 遠い昔に狂ってしまった歯車がきっかけとなり、哀しい運命に導かれるように出逢った若者達が、復讐に取り憑かれて道を踏み外していく様子が、切なくも痛々しく描かれていきます。


 グロシーンはかなり多く、一歩間違えれば“ただのヤクザ映画”で片づけられてしまいそうなバイオレンス映画ではありますが、かなり豪華キャストで描かれるダークな世界観を、是非肌で感じてみて下さい。



【ワンチャン・ポイント】
※マンションの一室のシーン・・・劇中で、土屋アンナさん演じる麻美のマンションの一室として登場する部屋は、恐らく市川海老蔵さん主演のホラー「喰女 -クイメ-」で、主人公とその恋人(柴咲コウさん)が暮らしていたマンションと同じ部屋かと。ロフトに通じる吹き抜けの開放感が印象的なお部屋です。


※福島リラさん・・・本作では、竹中直人さん演じるヒットマン・明神の助手・余市役。最近の映画では、ヒュー・ジャックマン主演で日本が舞台となった「ウルヴァリン:SAMURAI」での忍び役や、新垣結衣さんと大泉洋さんが夫婦を演じた「トワイライト ささらさや」での、ヒロインの友人のシングルマザー役でのご出演が有名なところです。


オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>


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