アンフェア the end | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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深読みしすぎるとイマイチ?純粋に浸りたい“アンフェア”なラスト。


2015年9月5日公開
監督:佐藤嗣麻子
出演:篠原涼子・永山絢斗・佐藤浩市 他


【賛否両論チェック】
賛:どんな巨悪を相手にしても、己の信念のために戦おうともがく主人公の姿が、文句なしにカッコよく、人間性にも共感出来る。今まで明かされなかった部分が明らかになるので、シリーズファンは必見。
否:前作までの予備知識がないと、ピンと来ないまま終わってしまいそう。ストーリーもあまり深読みしすぎてしまうと、期待値を下回りそうな展開か。


ラブシーン・・・シャワーシーンのみあり
グロシーン・・・殺害シーン等多数あり
アクションシーン・・・あり
怖シーン・・・雰囲気は結構怖いかも



 人気刑事ドラマの映画化・第3弾にして最終章です。主演は篠原涼子さん。


 主人公・雪平夏見(篠原涼子)は、警視庁捜査一課の敏腕刑事。かつて刑事だった父を殺された経験を持つ彼女は、テロリストによる警察病院占拠事件(「アンフェア the movie」)や、ネイルガン連続殺人事件(「アンフェア the answer」)を経て、父が警察内部の不正を暴こうとして殺害されたことを知ります。そして前作で、元夫・佐藤(香川照之)が自らの命と引き換えに遺したUSBから、雪平は警察組織の内部情報を入手。それを反撃の一矢とするべく、告発の機会を伺っているのでした。そんなある日、転落事件が発生。被害者はなんと、ネイルガン連続殺人事件を裏で操っていた東京地検検事・村上克明(山田孝之)。現場検証をしていた雪平は、近くの側溝から、
「アンフェアなのは誰か?」
と書かれた栞を発見するのでした。その直後、別の遺体発見の一報が入ります。現場を後にする雪平でしたが、その様子を物陰から見つめる、謎の人影の存在がありました。


 翌日の捜査会議。2件目の遺体は村上克明の父で、元検事総長の村上成明と判明していました。するとそこへ、検視官・三上薫(加藤雅也)から情報が寄せられます。実は例の栞は、かつて雪平が担当した「推理小説型殺人事件」で使われたもので、その後発生した「×マーク連続殺人事件」で使われていた闇サイト“罰サイト”も復活しているとのこと。しかもそのサイトのトップページには、
「雪平の復讐が始まる。」
との文言も書かれていました。このことから、犯人は雪平と何らかの関わりを持つ者だと推定されるのでした。


 その後、転落現場近くの監視カメラの映像から、容疑者はすぐに特定され、拘束されます。ところがこの容疑者の青年、
「雪平にだけ話す。」
とだけ繰り返し、捜査一課長の小久保祐二(阿部サダヲ)らの取り調べには、黙秘を貫きます。やむを得ず小久保達は雪平を呼び、彼女だけでの取り調べを許可。津島直紀(永山絢斗)と名乗った青年は、
「僕はハメられた。システムエンジニアをしている自分は、警察・検察・裁判所等の裏情報を知ってしまったため、葬られようとしている。助けてほしい。」
と、雪平に嘆願するのでした。一方それとは別に、最高検察庁監察指導部の武部将臣(AKIRA)も、雪平に接触を図ってきます。武部は、
「村上達は、警察内部の不正を行っている組織に加担していた可能性がある。その組織の不正を暴きたいと思っている。」
と告げます。それぞれの思惑が見え隠れする中、真実を追い求める雪平は、津島を連れて逃亡するという、思い切った手段に打って出るのでしたが・・・。


 さすがは、刑事ドラマの人気シリーズ。どんなに相手が強大でも、何度裏切られても、自分が信じる正義のために戦い続けようとする雪平の姿は、現代の強い女性像を見事に体現されています。そんな彼女でも、ふとした瞬間に娘を想う気持ちに揺れ動いたりして、その辺りの人間らしい部分にも共感が持てると思います。


 ただ、今までのシリーズが意表を突く裏切りの連続だっただけに、どうしても
「本当はこうなんじゃないか?」
と深読みしてしまいがちなのもまた事実。あまり深読みしすぎると、真実は意外と単純だったりして、少し拍子抜けしてしまうかもしれません(笑)。あまり言うとネタバレになってしまいますので、詳しくはご自身の目でお確かめ下さい。


 良くも悪くも、これでラストの“アンフェア”な世界観です。是非ご覧になって下さい。



【ワンチャン・ポイント】
※加藤雅也さん・・・本作では、主人公を支える検視官・三上薫役。最近では、唐沢寿明さんがスーツアクターを熱演された「イン・ザ・ヒーロー」でのプロデューサー役や、整形した女性の盛衰を描いた「モンスター」での高岡早紀さんの相手役、そして「THE LAST MESSAGE 海猿」での、巨大天然ガスプラントの設計者役でのご出演が記憶に新しいところ。10月には、娘の死の謎を追う行動心理学者と、人の心理を操る狡猾な女子高生との心理戦を描いた「罪の余白」にも出演されるそうなので、そちらも要注目です。


オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>


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