S -最後の警官- 奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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警官も人間。壮大なスケールで描かれる、悲壮な戦い。


2015年8月29日公開
監督:平野俊一
出演:向井理・綾野剛・新垣結衣 他


【賛否両論チェック】
賛:首都壊滅を目論むテロリストとの戦いが、壮大なスケールで描かれていく。最前線で戦う警察官達の、決して諦めない不屈の姿勢や、家族を想う葛藤も胸に響く。
否:設定にはかなり無理があり、ご都合主義か。テレビ版等の予備知識も必要。


ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・殺害シーンなど多数あり
アクションシーン・・・メッチャあり
怖シーン・・・テロリストのシーンなどは少し怖いかも



 人気ドラマの映画化です。警察庁に新設された部隊が、大規模テロに立ち向かいます。主演は向井理さん・綾野剛さん。


 2014年、警察庁に新設された「NPS(特殊急襲捜査班)」。これまで治安維持の最後の砦とされてきた「SAT(特殊急襲部隊)」や「SIT(特殊捜査班)」に加え、新たに創設されたこの部隊。SATの機動力とSITの捜査権を併せ持ち、SATのように犯人の生死を問わない“制圧”ではなく、どんな状況でも犯人を生きたまま逮捕する“確保”を信条とするものでした。今回はこの3つの“S”の他、海上の治安維持に当たる「SST(海上保安庁特殊警備隊)」という第4の“S”も加わり、未曽有の事件に相対します。


 物語の始まりは、NPSと自衛隊との合同訓練。銃器で武装したテロリストが占拠した建物に、航空自衛隊のヘリで近づくNPS。屋上にいるテロリストからの銃撃を、スナイパーの林イルマ(新垣結衣)の的確な狙撃で排除した部隊は、ヘリから降下し、屋内に潜入。敵の銃撃を交わしながら、これを次々と確保していきます。その中で人一倍緊張し、人一倍張りきっていたのが、切り込み隊長・突一の神御蔵一號(向井理)でした。一方その頃、一號の幼馴染みで看護師のゆづる(吹石一恵)は、職場の医師からのプロポーズに、複雑な心境を隠せないでいました。しかも、その夜の一號達の飲み会の席で、婚約したばかりで舞い上がっていたNPS隊員の梶尾(高橋努)がつい口を滑らせてしまい、ゆづるがプロポーズされていたことを知らなかった一號は、思わず動揺してしまうのでした。


 折しも時の内閣は、総理大臣の南郷(辰巳琢郎)の号令の下、新しいエネルギー源の輸出アピールのため、大量のプルトニウムを載せた大型貨物船「第二あかつき丸」を、海外へ輸送させ始めたばかり。そんな中、不穏な動きを見せているのは、元警察庁次長の霧山(近藤正臣)と、警察庁長官官房の天城(菅原大吉)の2人。彼らは、テロリスト等の制圧に際し、警察により強い権限を持たせる「制圧法」の制定を推し進めようとしている一派でした。どうやら彼らは、制圧法を作りやすくするために、国民にテロへの恐怖を植えつけるべく、大規模なテロ事件を裏で画策している様子。時が経つにつれて、次第にその全貌が明らかになっていくのでした。


 第二あかつき丸の中で、突如反乱が発生。警備にはSSTの一部が当たっていましたが、予め天城が潜り込ませていたテロリスト達がこれを制圧し、船は完全に乗っ取られてしまいます。すぐに周りの巡視艇が異変に気がつきますが、テロリスト達は、
「プルトニウムはもらった。我々は東京を狙う。」
とモールス信号で伝えてくると、きびすを返して船首を東京湾に向けるのでした。その甲板には、捕らわれたSSTの面々が並べられ、大切な部下を捕らえられた隊長・倉田勝一郎(青木崇高)は怒りを露わにします。しかし、制圧法のアピールをしたい霧山達にとって、出動してほしいのはSSTではなく、“制圧”を信条とするSAT。そのため、倉田が任務に臨めないようにするべく、天城は別のテロリスト達に、倉田の息子が乗ったスクールバスをジャクさせるのでした。かくして、一號達NPSはSITと共にバスジャックの現場に急行。一方、一號のライバルでSATのスナイパー・蘇我伊織(綾野剛)は、他の隊員達と共に巡視艇へと向かいます。そんな時、首相官邸の危機管理センターに、事件の首謀者からの電話が入ります。そこから聞こえてきたのは、かつて一號や伊織が戦った因縁のテロリスト・正木圭吾(オダギリジョー)の声でした・・・。


 日本の崩壊を目論む凶悪なテロリスト達に対し、警察部隊の最前線で戦う男達が、決死の覚悟で突っ込んでいく姿は、ハラハラドキドキの連続です。また、そんな男達も1人の人間であり、帰りを待ちわびる家族がいるということ。家族を想いながらも、治安を守るという悲壮な決意で戦っているというこを考えさせられる、そんな感動的な側面もあります。雰囲気としては、「SP」と「海猿」を合わせたような印象がします。


 設定そのものはかなり荒唐無稽で、実際にはありえないような場面も沢山ありますが、それをツッコむのは野暮というもの(笑)。逆に言うと、それくらい壮大なスケールで描かれた作品なので、観ていて圧倒されます。


 グロいシーンも少しだけありますが、日本を守る主人公達の活躍を、是非劇場でご覧下さい。



【ワンチャン・ポイント】
※特殊部隊が登場する映画・・・本作の主役は、架空の部隊NPSですが、やはり警察の特殊部隊としては、SATが有名なところですね。本作でも登場しますが、他にも古谷一行さん主演で、外国の工作員の上陸から戦争の一歩手前までに発展する「宣戦布告」や、織田裕二さん主演の「踊る大捜査線」シリーズ、最近では染谷将太さん主演の「寄生獣 完結篇」なんかでも登場します。


オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>


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