愛を積むひと | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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大自然に抱かれ紡がれる、家族の“絆”。


2015年6月20日公開
監督:朝原雄三
出演:佐藤浩市・樋口可南子・北川景子 他


【賛否両論チェック】
賛:死別してしまった夫婦の絆や、こじれていた親子の絆が、次第に再生していく姿が感動的に描かれる。北海道の自然も美しい。
否:展開は静かなので、眠くなりそう。空き巣という、およそ物語の雰囲気とは相容れない描写には、違和感もあるか。


ラブシーン・・・基本的にはなし
グロシーン・・・なし
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・基本的にはなし



 北海道に移住してきた夫婦の姿を通して、家族の絆を描きます。主演は佐藤浩市さんと樋口可南子さん。


 東京の病院での検査を終え、北海道・美瑛の自宅に帰ってきた妻・良子(樋口可南子)。出迎えたのは、起きたばかりの夫・篤(佐藤浩市)でした。2人は長年、東京の蒲田で工場を経営していましたが、最近工場をたたみ、良子の希望で余生を過ごすべく、美瑛に引っ越してきたばかりでした。そんなある日、良子から依頼を受けたという、造園所の親方がやってきます。面食らう篤でしたが、なんでも良子が先日、物置から以前の住人が作ろうとしていた石塀のデッサンを見つけ、どうしても完成させたいと頼まれたとのこと。しかも造園所は石を切り出すだけで、積むのは篤にやってもらいたいという良子。最初は嫌がっていた篤でしたが、良子のたってのお願いとあって、渋々石塀作りを始めることになるのでした。


 初日から、造園所の親方が手作りをよこしますが、やってきたのは無口な青年・徹(野村周平)。黙々と働く徹に、篤はあまりいい顔をしませんでしたが、良子は徹のことを色々聞き出し、食事や生活のことなど、やたらと気にかけるのでした。ところがしばらくして、徹の家に昔の悪い先輩・川島が転がり込んできたことから、事件が起こります。徹は川島に言われるがままに、川島が篤と良子の自宅に空き巣に入るのを、手引きしてしまうのでした。しかし、良子が予想外に早く帰ってきてしまったため、川島は良子を突き飛ばして逃走。良子は頭を強くうち、脳震とうを起こしてしまいます。元々心臓が弱かった良子は、すぐに病院へと運び込まれるのでした。


 事件後、徹は彼女の紗英(杉咲花)と共に、2人で罪悪感にさいなまれていましたが、幸か不幸か篤達は、事件に徹が関与していることに気づかなかったため、その後も今まで通りに徹と接し続け、次第に4人は本当の家族のように打ち解けるまでになっていきます。石塀作りも順調に進んでいましたが、実はこの時、良子の病状は既に相当進行していました。しかし、良子は篤に心配をかけまいと、紗英以外には病気のことを打ち明けませんでした。そしてとうとう、石塀の完成を見ぬまま、良子は帰らぬ人になってしまうのでした・・・。


 北海道という雄大な大自然の中で、様々な形の“家族愛”が再生していく様子が感動を誘います。過去の娘の過ちがきっかけで、壊れてしまった父と娘の関係や、周囲の猛反対を受けながらも、互いに支え合おうとする若い男女、そして亡くなってしまった妻の生前の想いに、残された夫が少しずつ救われていく姿。形こそ違えど、家族としての深い“絆”が感じられ、思わず涙腺が緩くなります。石塀の石を人に例えるシーンなんかは、すごく胸に残ります。


 かなり静かで穏やかな作品ですので、好き嫌いは分かれそうですが、是非大切な人と一緒にご覧になっていただきたい作品です。



【ワンチャン・ポイント】
※野村周平さん・・・本作では、元不良だが寡黙な好青年・徹役。最近では「日々ロック」での主演や、有村架純さんと共演された「ビリギャル」、夏帆さんとの「パズル」や、福士蒼汰さん&本田翼さんとの「江ノ島プリズム」等が有名なところですが、他にも生瀬勝久さん主演の「スープ 生まれ変わりの物語」や、阿部寛さん主演の「天国からのエール」、そして意外なところではあの「探偵はBARにいる」にも出演されているそうですので、気になった方はチェックしてみて下さい。


オススメジャンル&オススメ度・・・<感動したい>


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