新宿スワン | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

<ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

観たい映画に迷った時は、このムービーナビをご活用下さい。現在公開中の映画の中から、目的や好みに合わせた映画を探せます。

※「声に出して読みたい映画のセリフ in 2018」 4月8日発売♪

弱肉強食の街で輝く、優しすぎる男の戦い。


2015年5月30日公開
監督:園子温
出演:綾野剛・伊勢谷友介・沢尻エリカ 他


【賛否両論チェック】
賛:傷つけられてもボロボロになっても、自らの野望と信念を胸に戦い続ける主人公の姿が清々しく、勇気をもらえる。
否:ラブシーンや暴力シーンが多数あるので、苦手な人には不向き。


ラブシーン・・・少しあり
グロシーン・・・多数あり
アクションシーン・・・乱闘シーン多数あり
怖シーン・・・雰囲気は結構怖いかも



 新宿を舞台に、風俗スカウトマンの壮絶な世界を描きます。主演は綾野剛さん。


 所持金も宿もなく、あてもないままに新宿・歌舞伎町を歩く金髪の青年・白鳥龍彦(綾野剛)。肩がぶつかったヤンキー達と口論になり、喧嘩っぱやい龍彦は、早速殴りかかります。近くにあった屋台をぶっ壊しての大乱闘の末、龍彦はボコボコにされてしまいますが、そんなケンカの一部始終を見ていた1人の男・真虎(伊勢谷友介)が仲裁に入り、
「こいつは今から俺のダチだ。」
と宣言。歌舞伎町で顔が利く真虎の言葉に、ヤンキー達も渋々引き下がるのでした。実は真虎の正体は、歌舞伎町でキャバクラや風俗のスカウトをしている会社「バースト」の幹部。龍彦のような、何もないが野心だけはある人間を探していた真虎は、龍彦の男気に可能性を抱き、
「スカウトをやらないか?」
と提案。かくして龍彦は、真虎の弟分としてスカウトを始めるのでした。


 最初は、
「俺、こういうの結構得意っすよ!!」
と言っていた龍彦でしたが、いざスカウトを始めてみると、これがかなりの大変な仕事。当然どの女性にも相手にされず、手段に困った龍彦は、とうとう最後の手段として土下座を敢行。物陰から呆気に取られて見ていた真虎をよそに、この土下座作戦が功を奏し、声をかけた女性は風俗店で働くことになります。ところが、てっきり彼女はキャバクラで働くものだとはかり思っていた龍彦は、動揺を隠せません。そんな彼に、真虎は
「この街にはいろんな夢や希望を持った人間が集まる。俺達はそいつらを幸せにして、金儲けする。」
と説き、
「嫌なら辞めろ。」
と言い残し、立ち去ろうとします。するとその後ろ姿に、龍彦は
「俺、やります!!」
と声をかけます。そして、
「俺がスカウトした女の子達には、全員『幸せだ』って言わせます。」
と宣言するのでした。


 折しも2人がいるバーストは、近隣のスカウト会社「ハーレム」との縄張り争いが激化していました。ハーレムの急先鋒は、
「いずれこの街は俺のものになる。」
と豪語する男・南秀吉(山田孝之)。そんなハーレムに頭を悩ませるバーストの社長・山城(豊原功輔)に対し、真虎はハーレムの買収を提案。ところが、買収のためには、ハーレムとの関係を修復不可能にする必要があると考えたバーストの幹部・関によって、龍彦はわざとハーレムの縄張りでスカウトをさせられます。当然ながら、龍彦はすぐにハーレムのメンバーに捕らえられ、秀吉によって指を2本折られてしまうのでした・・・。


 まさに弱肉強食の厳しい世界で、肉体的にも精神的にもボロボロになりながらも、それでも自分がスカウトした女性達を幸せにするために孤軍奮闘する龍彦の姿が、とてもカッコイイです。劇中で秀吉が言い放つ、
「この街で生きていくには、お前優しすぎるよ。」
というセリフに、その生き様が表れています。一方で、少し気を抜けば一瞬で地位を失う歌舞伎町特有の怖さや、薬物に手を染めることの恐ろしさなど、人間の不条理な部分も赤裸々に描かれ、改めて考えさせられる作品でもあります。


 ラブシーンやグロシーンはかなり多いので、ご注意を。酸いも甘いも噛み分けた、大人向けの作品です。



【ワンチャン・ポイント】
※金子ノブアキさん・・・本作では、バーストのナンバー2・葉山役。最近の映画では、「東京難民」でのホストクラブのボス役や、「白ゆき姫殺人事件」での主人公の上司役、「モテキ」での長澤まさみさん演じるヒロインの彼氏役などが有名なところ。強盗犯達が、記憶喪失になった主人公に金の在りかを思い出させるために、偽の心理試験を仕組むシチュエーション・サスペンス「シャッフル」での主演もされています。結構コワモテの役が多い方ですが、意外にも
「ピアスやタトゥーは絶対にしない。」
というポリシーをお持ちだそうで、そのギャップもステキですね(笑)。


オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>


「映画の通信簿2014」発売しました!!
Amazon限定販売ですので、「映画の通信簿2014」で検索下さい♪