忘れないと誓ったぼくがいた | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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切なすぎる。ひと夏の不思議な恋物語。


2015年3月28日公開
監督:堀江慶
出演:村上虹郎・早見あかり 他


【賛否両論チェック】
賛:「忘れられる」という切ない設定が秀逸で、胸が締めつけられるよう。ラブシーンもないので、デートにも最適。
否:ファンタジー要素が強いので、現実主義の人には不向き。


ラブシーン・・・基本的にはなし
グロシーン・・・なし
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・基本的にはなし


 他人の記憶から消えてしまう少女の、不思議で切ない物語です。


 物語の舞台は、どこかのどかな田舎町。主人公・タカシ(村上虹郎)は、夢のない無気力な高校3年生。周りはそれぞれ自身の進路を決めていく中、グラウンドの野球部の練習を眺めては、劣等感を感じる毎日を送っていました。夏休みに入ったある夜、借りていたDVDを返し忘れていたことに気がつき、慌てて自転車を漕いでいたタカシは、途中の曲がり角で1人の少女(早見あかり)とぶつかり、彼女のネックレスを壊してしまいます。慌てて謝るタカシをよそに、少女はすぐに立ち去ってしまうのでした。


 翌日の下校途中、下駄箱で彼女を見かけたタカシ。同じ学校だったことに驚き、声をかけます。その後、彼女に連れられバッティングセンターにやってきたタカシでしたが、
「名前は?」
と聞いた途端、彼女は逃げるようにその場を立ち去ってしまいます。その数日後も、予備校帰りに少女と出逢ったタカシは、諦めずに名前を聞きます。すると彼女は、
「忘れない?」
と聞いてきます。タカシが
「忘れないよ。」
と答えると、ようやく彼女は“織部あずさ”という名前を教えてくれるのでした。しかし、その夜2人で訪れたお好み焼き屋でも、あずさは急に姿を消してしまうのでした。その翌日、予備校帰りに友人のかなえ(大沢ひかる)に声をかけられ、お茶に誘われたタカシ。ところが彼女が席を外した隙に、なんとあずさが駆け込んできます。
「昨日はゴメン。続き、まだ間に合うかな?」
と言うあずさに、タカシは戸惑います。あずさはすぐに立ち去り、結局タカシはその後を追いかけます。携帯も持っておらず、家まで送ってほしくもないというあずさ。
「どうやって連絡を取ればいいの?」
と焦るタカシに、あずさは
「偶然に賭けてみない?」
と答え、去っていきます。タカシはその後ろ姿に、
「今度バーベキューやるから来てよ!!」
と叫ぶのでした。


 迎えたバーベキュー当日、あずさは姿を見せますが、タカシに片想いをしているかなえは、それを快く思いません。しかもあずさはタカシに、自分が「3年D組」だと名乗っていましたが、実際にD組であるかなえ達は、あずさのことを全く知らず、
「貴方・・・誰なの!?」
と声を荒らげてしまいます。何も答えずにその場を立ち去るあずさを、タカシは慌てて追いかけ、事情を尋ねます。そこで初めて彼女から明かされたのは、「彼女の存在が、周りの人々の記憶から消えてしまう」という、信じられないような真実でした・・・。


 「記憶から消える」という設定が斬新で、とにかく「切ない」の一言に尽きるお話です。決して忘れまいと必死に彼女のことを記録し、なんとかして思い出そうとするタカシと、そんなタカシに心動かされながらも、自らの運命を受け入れようとするあずさの関係が、切なすぎて胸が痛みます。欲を言えば、もう少しタカシの周りの人間関係を観たかった気もしますが、逆に言うと余計なシーンのない展開ともいえますね。


 ラブシーンもありませんので、是非大切な人と一緒にご覧になるのをオススメします。


【ワンチャン・ポイント】
※大沢ひかるさん・・・本作では、主人公に淡い恋心を抱く友人・かなえ役。どこかボーイッシュな雰囲気がステキな女優さんですが、最近では秋元才加さん・本郷奏多さん主演の「奴隷区 僕と23人の奴隷」で、影のある謎めいた美少女役でご出演されています。


オススメジャンル&オススメ度・・・<泣きたい>


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