さいはてにて やさしい香りと待ちながら | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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前半ギスギス、後半感動の人間ドラマ。1人でしみじみ向けストーリー。


2015年2月28日公開
監督:チアン・ショウチョン
出演:永作博美・佐々木希 他


【賛否両論チェック】
賛:父を待ち続ける心優しい主人公と、彼女に影響を受け家族の絆を取り戻していく親子の姿が心に残る。
否:雰囲気は想像以上に暗く、女性に乱暴をするシーンもあるので、家族やデートでの鑑賞は不向きか。


ラブシーン・・・女性に乱暴をするシーンがあり
グロシーン・・・なし
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・男(永瀬正敏)のシーンは結構怖いかも


 石川県の能登半島で珈琲ショップを始めた主人公と、シングルマザーの心の交流を描いた作品です。主演は永作博美さんと佐々木希さん。


 東京で暮らしていた、主人公・岬(永作博美)。彼女の父は漁師でしたが、8年前に乗っていた船が行方不明となり、それきりになっていました。失踪宣告がなされ、岬は父の遺産を相続しますが、あるのはほとんど借金ばかり。唯一ともいえる財産は、能登半島の岬にある船小屋だけでした。そんな船小屋に、岬ははるばる引っ越すことを決めるのでした。いざ着いてみると、船小屋は昔のままで、とても人が住める状況ではありません。幸いにも、船小屋の向かいが民宿だったため、泊めてもらえないか聞きに行く岬でしたが、民宿にいた女性・絵里子(佐々木希)は、岬を民生委員だと勘違い。岬は玄関で追い返されてしまうのでした。


 絵里子はシングルマザーで、民宿にはどちらも小学生の有沙と翔太がいましたが、絵里子は水商売にかかりきりで、子供の面倒を見られずにほったらかしていました。そんな絵里子の様子に、姉の有沙は淋しさを感じながらも、彼女なりに気を使っていました。その頃岬はというと、船小屋を改装し、珈琲ショップを開く準備中。ある日のこと、絵里子が男(永瀬正敏)を連れてきてしまったため、怖がって民宿に入れないでいた翔太は、船小屋を覗きに来ます。ところが、生まれて初めて焙煎釜を見た翔太はビックリ。
「機関車トーマスだ!!」
と、慌てて有沙を連れてきます。結局夜遅くまで船小屋を覗き続け、絵里子にこっぴどく怒られる2人。連れて帰ろうとする絵里子に、岬は、
「珈琲飲んでかない?」
と声をかけますが、絵里子は頑なに心を開こうとはしないのでした。


 その後も有沙は、絵里子に気を使ってばかりで、クラスで1人だけ未納になっている給食費のことも話せずにいました。そんな有沙は、オープンしたばかりの岬の店「ヨダカ珈琲」に顔を出すと、
「お金貸してくれませんか?」
と切り出します。岬は、
「お金なんて、そんな簡単に借りるもんじゃないよ。」
と断りますが、以前にも有沙がスーバーで万引き未遂をする現場を目撃していた岬は、有沙を心配し、
「ウチで働かない?」
と提案するのでした・・・。


 帰らぬ父を待ち続け、1人珈琲を淹れ続ける主人公の姿は、健気でもあり、どこか淋しげでもあります。そして、そんな主人公に感化されていくように、少しずつ家族の絆を取り戻していく絵里子達の様子も、また印象的です。最初はギスギスしていた彼女達の食卓が、後半では家族らしく笑いの絶えない食卓に変わっているのが、とってもステキです。


 ただ、作品全体の雰囲気は案外暗く、もっと心温まるストーリーを想像していた人も多いかも知れません。乱暴するシーンもあるので、家族やデートには不向きかと。1人でしみじみしたい時にオススメの作品です。


【ワンチャン・ポイント】
※佐々木希さん・・・本作では、2人の子供を持つシングルマザー・絵里子役。言わずと知れた超人気タレントさんにして、現在は女優さんです。これまでのご出演作は、「ハンサム☆スーツ」「アフロ田中」「ぱいかじ南海作戦」「風俗行ったら人生変わったwww」といったコメディ物から、「天使の恋」のような胸キュンラブストーリー、そして「呪怨 終わりの始まり」等々、多岐にわたります。これからもその幅広い活躍から、目が離せませんね。


オススメジャンル&オススメ度・・・<深く考えたい>D


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