フォックスキャッチャー | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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分かりにくいが、極めて深い人間模様。超社会派ムービー。


2015年2月14日公開
監督:ベネット・ミラー
出演:チャニング・テイタム
スティーブ・カレル
マーク・ラファロ 他


【賛否両論チェック】
賛:次第に壊れていく人間関係と、それでも自分の信じる道を歩もうとする主人公達の姿に、深く考えさせられる。レスリングの知識がなくても理解出来る。
否:登場人物に感情移入はしにくい内容。BGMも少なく、自分で考えなければいけないような描写も多いので、興味がないと眠くなりそう。


ラブシーン・・・基本的にはなし
グロシーン・・・おう吐のシーン等があり
アクションシーン・・・試合のシーンのみあり
怖シーン・・・基本的にはなし


 実際に起きたオリンピック選手殺害事件を描いた、社会派の作品です。


 物語の舞台は、1987年のアメリカ。3年前のロサンゼルスオリンピックで、兄のデイヴ(マーク・ラファロ)と共にレスリングの金メダリストとなったマーク・シュルツ(チャニング・テイタム)。しかし今は安アパートに暮らしながら、小さなジムで練習に明け暮れる生活を送っていました。


 そんな彼の下にある日、“ジョン・E・デュポンの代理人”という人物から電話がかかってきます。
「デュポン氏が、どうしても会って話したいと言っている。」
とのことで、翌日マークはペンシルベニアにあるデュポン家の邸宅に招かれます。デュポン家は古くから続く大富豪で、主のジョン(スティーブ・カレル)はレスリングのコーチも務めているとのことでした。マークはジョンと、愛国心やレスリングについてしばしの間語り合うと、その価値観に共感します。そんなマークに対し、ジョンはスポンサー契約を打診。全面的なバックアップを約束するのでした。喜ぶマークは、兄のデイヴにも声をかけますが、
「家族と今の生活を大切にしたい。」
というデイヴは、その申し出を固辞。
「お前なら1人でもやっていける。」
と、マークを力強く送り出すのでした。


 こうしてジョンの下に引っ越してきたマークは、他のレスリング選手達と共に、ジョンが所有するレスリング場“フォックスキャッチャー”で練習に励むようになります。当初は、ジョンとマークの関係は“友人”と呼び合うほど良好そのもので、数ヶ月後の世界大会でマークは見事優勝してみせます。しかしその後、勝手に練習を決めるようになったマークに対し、支配欲の強いジョンは次第にいら立ちを募らせるようになっていきます。やがてそのいら立ちは、マークやデイヴをも巻き込んでいってしまうのでしたが・・・。


 始めは選手のために情熱と愛情を注いでいたジョンが、次第に自らの支配欲や顕示欲に固執していく様子や、そんなジョンに翻弄されながらも、“世界一”という夢を追い続けるしかなかったマーク、そして彼を本当の意味で最後まで愛し続けたデイヴと、三者三様の人間模様が重厚に描かれています。悪戯なBGMもほとんどないので、登場人物達の感情描写がより際立っています。


 逆に言うと、それだけかなり静かで地味なお話なので、興味がないとかなり眠くなりそうでもあります(笑)。終わり方も不親切といえば不親切なので、
「結局・・・こういうことだったのかな?」
と、自分で補足して考える必要がありそうです。


 関心が持てるかどうかが全ての、極めて社会派の作品です。


【ワンチャン・ポイント】
※チャニング・テイタム・・・本作では、コーチと兄との間で翻弄されるレスリング選手役。「G.I.ジョー バック2リベンジ」や「ホワイトハウス・ダウン」等、アクション映画で活躍されることが多い方で、本作でもその肉体美を遺憾なく発揮されていらっしゃいます(笑)。新作では「ジュピター」で、ミラ・クニス演じるヒロインの守護者役で登場しますので、是非そちらもご注目を。


オススメジャンル&オススメ度・・・<深く考えたい>D


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