トラッシュ! この街が輝く日まで | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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これが世界の現実。それでも諦めなかった子供達の正義。


2015年1月9日公開
監督:スティーヴン・ダルドリー
出演:リクソン・テヴェス
エドゥアルド・ルイス
ガブリエル・ワインスタイン 他


【賛否両論チェック】
賛:世界の厳しい現実が、これでもかとリアルに描かれる。そんな中でも正しいことをしようとする少年達に、心打たれる。
否:思いのほか暗くて重い世界観は、好き嫌いが分かれそう。拷問シーンなどもあり。


ラブシーン・・・なし

グロシーン・・・殺害シーン・拷問シーンなどあり

アクションシーン・・・少しあり

怖シーン・・・雰囲気は結構怖いかも
 

 ゴミの山から1つの財布を見つけた少年が巻き込まれる、サスペンス色の強い社会派作品です。


 物語の舞台は、ブラジルの貧民街。警察に終われている男・ジョゼは、捕まる寸前に持っていた財布を放り投げ、財布は偶然通りかかったゴミ回収のトラックに乗り、そのまま埋め立て地へと運ばれていきます。その後ジョゼは、刑事達による壮絶な拷問を受け、死亡してしまうのでした。


 埋め立て地のゴミ山で財布を拾ったのは、ゴミ漁りをしていた少年・ラファエル。彼は親友のガルドと財布の秘密を共有しますが、警察は財布に賞金を懸け、血眼になって探している様子。しかも、中にあったお金でガルドが鶏肉を買ってしまったことから、警察にはすぐにマークされてしまいます。財布にはお金の他に、持ち主のジョゼのIDや娘との写真、そしてコインロッカーの鍵が入っており、ラファエルは知恵を借りるべく、下水管の中で暮らしている少年・ラットことガブリエルを訪ね、後で賞金を山分けすることを条件に、仲間になります。


 まず3人は、ジョゼの正体を知るべく、貧しい人々の支援をしている神父・ジュリアートの教会へ。隙を見てパソコンで検索し、ジョゼがかつてブラジル民主化運動に積極的に参加していた弁護士だったことを知ります。次に彼らはラットの手引きの下、コインロッカーの中身を入手しますが、そこにあったのは1通の手紙だけ。それはジョゼが、獄中の父親に宛てた手紙で、実はそれには重要な真実が隠されているのですが、まだ3人は知るよしもありません。一方、3人が追っている謎は、なんと市長選を控えた議員・サントスの地盤に関わる重要な機密だったことから、サントスの息のかかった刑事達は、ラファエルを拉致。痛めつけて、財布の行方を吐かせようとします。それでも頑として口を割らなかったラファエルは、半殺しの状態で、路上に捨てられてしまいます。諦めきれないラファエル達は、なんとか手紙の謎を解くべく、奔走するのでしたが・・・。


 恐らく当初の大方の予想よりも、かなり暗くて重い世界観に、驚かれる方も多いかと思います。惨殺シーンとか拷問シーンも結構あるので、苦手な人には不向きな作品です。


 このお話で描かれているのは、貧富の格差や人種差別、腐敗した権力の横暴など、思わず目を背けたくなるような現実の世界。その中にあっても希望を失わず、必死に正しいことをして生きていこうともがく少年達の姿が、痛々しくも逞しく映ります。


 社会問題を正面から見つめたい真面目な時に、是非オススメです。


【ワンチャン・ポイント】
※ルーニー・マーラ・・・本作では、主人公達を温かく見守る女性・オリヴィア役。本作とはイメージが正反対ですが、あの「ドラゴン・タトゥーの女」で、ピアスだらけの天才ハッカー役を演じていらっしゃいました。他にもジュード・ロウ主演のサスペンス「サイド・エフェクト」や、スパイク・ジョーンズ監督のラブストーリー「her 世界でひとつの彼女」にも出演されています。


オススメジャンル&オススメ度・・・<ハラハラしたい>


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