春を背負って | <ムービーナビ> by映画コーディネーター・門倉カド

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自分の居場所の作り方。昭和の空気が漂う人間ドラマ。


2014年6月14日公開
監督:木村大作 出演:松山ケンイチ・蒼井優・豊川悦司 他


【賛否両論チェック】
賛:自然の厳しさの中で、それぞれの居場所を見つけていく登場人物達が清々しい。風景も壮観。
否:全体的に、ちょっと台詞が説教臭い。展開もややご都合主義か。


ラブシーン・・・なし
グロシーン・・・ケガの傷口のシーンあり
アクションシーン・・・なし
怖シーン・・・基本的にはなし


 北アルプスを舞台に、山小屋を切り盛りすることになった青年の成長を描きます。主演は松山ケンイチさん。
 主人公・亨(松山ケンイチ)は、東京に住む株のトレーダー。仕事で大きな損失を出したばかりで、ミスを取り返そうと躍起になっていました。そんな彼の下に、母から1本の電話が入ります。それは、山小屋を営む父の訃報でした。父は、まだ雪の残る立山で、滑落した登山者を助けようとして、命を落としたのでした。小さい頃は、よく父に連れられて立山に登っていた亨。実はその日も、亡くなる直前の父から、
「たまには山小屋に上がってこないか。」
という留守電が入っていました。仕事もそこそこに葬儀に向かった亨。翌日、母や地元の面々と共に、山小屋「菫(すみれ)小屋」に向かいます。
 かなりしんどい思いをして、やっとのことで山小屋までたどり着いた一向。菫小屋は、夏場は多くの登山者の憩いの場となり、冬場は遭難者の命の拠り所として、立山にはなくてはならない存在でした。それを知っていた亨は、自らが仕事を辞め、菫小屋を継ぐ決意を固めます。
 こうして、亨とお手伝いの愛(蒼井優)、そして父と古い仲で経験豊富な風来坊・悟郎(豊川悦司)の3人による、新しい山小屋での生活が始まります。菫小屋を訪れる登山者は様々。そして中には、山小屋のことが忘れられずにまた来てくれた人や、慣れない山で遭難してしまった人、そして亨達の忠告を聞かずに嵐の中を進んでしまう人など、いろんな人間模様が描かれていきます。そうした人達と対話し、向き合っていくうちに、亨の中でも、次第に何かが変わっていくのでした・・・。
 山小屋という厳しい自然環境にあって、その中でもたくましく生きようとする主人公の、覚悟にも似た強い感情に心打たれます。同時に、自分の居場所をなくしながらも、それでも今自分がいる場所を、自分にとっての本当の居場所にしていこうと一生懸命になる登場人物達の姿に、すごく元気をもらえます。
 台詞は結構お説教臭くて、言い回しなんかも古い印象がしてしまうのが、難点といえば難点でしょうか。展開もやや昭和なイメージがしてしまうのがたまに傷です。
 どちらかといえば、かなり大人の方向けの人間ドラマです。


オススメジャンル&オススメ度・・・<深く考えたい>


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