これは引越し業界で勤めていた者なら分かるが、引越し業者の料金相場には底値がある。
底値が幾らであるかを話す前に、少し引越し業者の内情をお話する
事務所やトラックの維持費、引越し作業員や営業マン、事務所スタッフ等の人件費などが引越し業者をやっていく上では必要な訳であるが、やはり一番大事なのは引越し作業員の質だ。
大昔は運送業のついでに引越し作業を行っていたものであるが、今の時代、それでは通用しない。
引越しの素人の様な作業員ばかりで、丁寧さがない作業員ばかりだとライバルに負けるからである。
丁寧な引越しを出来る作業員を育てるには、やはりそれなりに引越し作業に慣れさせる必要がある。
一方で引越しはいつも沢山ある訳ではなく、暇な時期や日時は作業員にやらせる仕事が無い場合もある。
経営者にとって、ここが考えどころである。
仕事がないからといって作業員を休ませてばかりいると、稼げない会社と言うことで彼らは辞めていってしまうので、値引きをしてでも営業マンに契約をとらせて、1年を通してある程度まんべんなく仕事がある状態をキープする必要があるのだ。
話が長くなったが、上記の様なことを踏まえた上で、底値というものが決まってくる。
いわゆる損益分岐点だ。
自分が勤めていた引越し業者だけなのか、業界全体で使われているのかは分からないが、トンイチ(トラック1トンあたり1万円)という言葉がある。
例えば3トン車を使う引越しであれば、3トン×1万円=3万円
これがいわゆる底値である。
どういうときにこの底値が出るかというと、引越し件数が少ない平日の午後や仏滅などである。
ただ、上記の様な日を選んで引越し業者を見積もりに呼んでも、それだけでは底値は出ない。
しっかりと値切らないとダメなのである。
値切らないと、平日仏滅の午後でも休日大安の様な金額を営業マンを提示してくるだろう。
私の場合であれば相場を熟知しているので、1社だけしか見積もりに呼ばなくても「ここまで下げたら契約してあげる!」と言って値段を下げさせることが出来るが、皆さんの場合は難しいだろう。
お勧めの方法は、複数の業者から見積もりを取ることだ。
そして価格競争させることで、底値に近い金額まで値段が下がってくる。
例えば、鳥取で冷蔵庫を二階から運ぶ、愛西市でソファーの吊り下げ、豊明市で家具のクレーン吊り上げ、山形で洗濯機の運搬の様なサイトを利用すると良いと思う。
参考にしてもらいたい。